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昭和レトロなセクシー人形「海女さんこけし」

おかしなものを集めることにかけては、他人に負けない自信があった。

馴染みの骨董店の女性店主から届いた年賀状には「今年も頑張ってヘンテコなものを集めてください」と添え書きされていた。

自分としては、ヘンテコなものを集めているという認識はなかったので、そうか、自分が集めているものはヘンテコなものなのか、自分はヘンテコなものを集める人として認識されているのか、などと妙に納得がいったものである。

もっとも、そんなヘンテコなものを一生懸命に集めていたのも、今から10年以上の昔の話で、最近はそんな趣味もなくなってしまった。

2005年に「KOKESHI人形」(斉藤亜弓、ピエブックス)という本が出たとき、まさしく僕は「KOKESHI人形」集めに夢中になっていたから、すると、あれは、既に17年も昔のことということになる。

時の流れなんてものは本当に速いんだから。

さて、そんな20年近くも昔に僕が一生懸命集めていたヘンテコなものの中に、<海女さんこけし>がある。

セクシーな<海女さんこけし>セクシーな<海女さんこけし>

<海女さんこけし>とは文字どおり、海女さんをモチーフにしたこけしのことで、昭和30年代、海女さんが活動していた地方の観光地で売られていたものではないかと思われる。

<海女さんこけし>最大の見所は、こけし人形なのにセクシーだということだろう。

海女さんをモチーフにしているから当たり前なのだが、<海女さんこけし>は大抵裸の女性である。

他に裸の女性をモチーフとしたものとしては<温泉こけし>なるこけし人形もあるが、昭和中期という時代、女性の裸が、まだ普通に商品として通用する時代だった。

まあ、こんな木の人形ごときで、女性の裸とかセクシーとか言っててもしようがないんだけどね、、、

さて、写真の<海女さんこけし>は、我が家のコレクションの中でも、とりわけセクシー度の高い逸品である。

すらりとした長身スタイルの若い女性(しかも美人さん)が、嬉しそうな表情で、貝の入った木桶を両手で高く掲げている。

身に付けているものと言えば、腰のタオル一枚で、胸の部分は長い黒髪に覆われて見えないようになっている。

くびれた腰と長い脚。

ここまでセクシーなこけしがあっていいのだろうかと言いたくなるようなナイスバディの<海女さんこけし>である。

ナイスバディな<海女さんこけし>ナイスバディな<海女さんこけし>

通常こういったヌードこけしは、マニアックな男性ファンのおかげで、法外に高い値段が付きやすいものだが、僕はこの<海女さんこけし>をフリーマーケットで手に入れたので、支払った対価は、たったの300円だった。

自宅のガラクタを持ち寄っているお婆さんは、まさか、こんなヘンテコなものを買っていく客がいるとは思っていないから、僕がダンボールの底からこけし全部をかき集めて差し出すと、あたかも不審者でも発見したかのような目つきで、おずおずと品物を受け取って新聞紙にくるんでくれた。

ヘンテコなモノを集めるにも、それなりの苦労がつきまとうということだろう。

もっとも、買い物をした張本人は、掘り出し物を見つけた喜びで有頂天となっているから、お婆さんの冷たい視線にうろたえている暇なんかない。

ネットでもなかなか見つけられない珍品は、やはり地元のフリーマーケットにあるのだ。

こうして集め続けたこけし人形は、おそらく数千個を超えるに違いないだろうが、最近はヘンテコなものとも、とんどご無沙汰である。

コロナでフリマもなくなっちゃったからなあ。

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kels
バブル世代のビジネスマン。読書と音楽鑑賞が趣味のインドア派です。お酒が飲めないコーヒー党。洋服はアーペーセーとマーガレット・ハウエルを愛用しています。