音楽

ギターで弾き語りしたい。浜田省吾のアコースティックな名曲10選

浜田省吾の歌をカラオケで歌うという人は多いだろうけど、ハマショーの軽快なフォークロックサウンドはアコースティックギターの弾き語りで歌うとすごくカッコいい。

コード進行も難しくないものが多いので、ぜひ練習して君もハマショーになろう。

今回はギターで弾き語りしたくなる浜田省吾のフォークロックサウンドな名曲を紹介したい。

10曲に厳選するのが大変だった(笑)

路地裏の少年

浜田省吾1976年発表のデビューシングル。

1986年にバンドサウンドでセルフカバーされているけれど、個人的にはデビュー盤が好き。

なにしろ、僕のアコースティックギターは、この「路地裏の少年」から始まったという経緯があるから。

とりあえずCとAmとFとGという簡単なコードだけを覚えてダウンストロークの練習をしたことも、今では懐かしい思い出だ。

その後カッティングを覚えて少しずつ味付けできるようになってと「路地裏の少年」は10代の僕にとって最高の練習曲だった。

もちろん本当に大好きな曲だったからこそ、1年間365日毎日引き続けても全然飽きなかったのだと思う。

真夜中の校舎の白い壁に
訣別(わかれ)の詩 刻み込んだ
朝焼けのホームにあいつの顔
探したけど 涙で見えず
「旅に出ます」書き置き 机の上
ハーモニカ ポケットに少しの小銭

愛のかけひき

浜田省吾1976年発表のセカンドシングル。

この頃の浜田省吾はアメリカのウエストコーストサウンドみたいにオシャレで軽快なシティポップスを標榜していた。

浜田省吾というと「タフでクールなロックンロールスター」とか「日本のブルース・スプリングスティーン」とか強くてたくましいイメージが強いけれど、僕は1970年代の傷つきやすい少年を等身大で歌っていた頃の浜田省吾が好きだ。

もちろん、浜田省吾だっていつまでも10代の少年のままじゃないんだっていうことは、十分に分かっているけど。

悲しい愛の歌だけれどギターかき鳴らして大きな声で歌いたい曲だ。

いつも君を見てた
キャンパスの芝生の上で
あの日 話しかけた
黄昏の駅への道で
窓を打つ激しい雨
白いホテル せつない胸
ああ 愛していた
僕のすべて賭けて

風を感じて

浜田省吾1979年発表7枚目のシングル曲。

日新カップヌードルのテレビCM曲として起用されたことで、浜田省吾初めてのスマッシュヒットを記録した。

浜田省吾と言えば「風を感じて」という時代が確かにあったのだ。

サビの部分で「It’s so easy」とあるのは、当時、リンダ・ロンシュタットがバディ・ホリーの「It’s so easy」のカバー曲をヒットさせていた影響と思われる。

そもそもCMコンセプトの「イージー(easy)」という言葉を入れるために、浜田省吾はなかなか苦労したらしい。

結局、歌詞は職業作詞家の三浦徳子との共作となり、ひとつの歌として見たときに浜田省吾らしさはあまり感じられないことは確かだ。

ただし、爽やかなサウンドは70年代から80年代への過渡期にあった浜田省吾を語る上では欠かせないものだと思う。

It’s so easy 走り出せよ
Easy to be happy
風の青さを抱きしめて
荒野へとまっすぐに

It’s so easy うつろな夢
Easy to be happy
ふり切って 時の流れ
飛び越えてゆけ

自由に生きてく方法なんて
100通りだってあるさ
It’s so easy , easy to be free

演奏旅行

浜田省吾1980年発表10枚目のシングル「明日なき世代」のB面曲。

1970年代からライブでは人気のロードソングだったけれど、未だにオリジナルアルバムには未収録のまま。

1970年代から1980年代にかけて、浜田省吾のシングルレコードのB面曲にはオリジナルアルバムには収録されていない名曲が数多くある。

こういうB面曲というのは、一見地味のようだけれど浜田省吾らしいエッセンスに溢れていて、すごく仲の良かった昔の友人と語り合っているかのような懐かしさがある。

ギターを囲んで仲間たちと歌いたい曲だ。

煙草と週刊誌の演奏旅行は
僕に似合いの旅さ
だけど 時には寂しくなるんだ
見知らぬ街角で僕はただのR&Rシンガー
このショーももうすぐフィナーレ
今日も流れてく

いつかもうすぐ

浜田省吾1979年発表のアルバム「君が人生の時…」収録曲。

浜田省吾としては珍しく洋楽のカバー曲で、ジュディ・コリンズの「SOMEDAY SOON」を日本語に翻訳して歌っている(原曲はイアン&シルビア)。

爽やかなフォークロックサウンドに切ない歌詞を乗せて歌う手法は、浜田省吾らしさ全快という感じで、僕自身もギター覚え立ての頃に一生懸命に弾きまくって練習をした記憶がある。

浜田省吾というシンガーソングライターを語る上で外すことのできないひとつのスタイルを、この曲は具現化していると思う。

マッチョな浜省(ハマショー)よりも、こういう等身大の浜田省吾をもっと聴きたかった。

あの娘は米軍キャンプの傍にある
小さな店で働いてた
僕らは約束した
この街 出ようねと
いつか いつか もうすぐ

あの頃 僕は まだ18で
望めばすべてが叶うと信じてた
あの娘の荒れた手を
見るたび呟いた
いつか いつか もうすぐ

AMERICA

浜田省吾1986年発表のアルバム「J.Boy」収録曲。

サウンド的にはイアン&シルビアの「SOMEDAY SOON」、つまり「いつかもうすぐ」の延長線上にある曲で、ミディアムテンポのアコースティックロックにまとめられている。

「J.Boy」は浜田省吾の代名詞ともなった名盤だけれど、その中でもこの曲は現在まで高い人気を誇っている。

爽やかなサウンドに感傷的な歌詞を乗せて歌うという浜田省吾スタイルが、この曲でひとつ完成したと言ってよいのではないだろうか。

浜田省吾の歌では2番の歌詞に注目という鉄則は、この曲でも当てはまっている。

旅先でギターを弾きながら歌いたくなる曲だ。

煙草も缶のビールも
寂しさという愛も
モーテルのきしむベッドの上で
分け合った
窓に流れるヘッドライト
ラジオからロックンロール
“もっと強く抱いて”と
震えていたあの娘

19のままさ

浜田省吾1986年発表のアルバム「J.Boy」収録曲。

この2枚組ヒットアルバムでは、浜田省吾が1970年代に作ってレコード化されていなかった作品が2曲収録されていて、そのひとつが「19のままさ」である(もう1曲は「遠くへ-1973年・春・20歳」)。

爽やかなサウンドに感傷的な歌詞を乗せて歌う浜田省吾スタイルの原型を、この曲でたっぷりと感じることができる。

本当に「青春の傷み」みたいなものを歌うと浜田省吾というシンガーソングライターは天才だなあと思ってしまう。

特に学生時代の恋を振り返って「僕はほら ネクタイ締めて 僕が僕じゃないみたい」と昔の彼女に遠くから語りかける場面は、まるで青春映画を観ているような気持ちにさせてくれる。

予備校の湿っぽい廊下で
あの娘を見つけた
放課後の図書館のロビーで
思い切って声をかけた

夏が終わる頃には もう二人
すり切れたスニーカーはいて
恋を追いかけてた

いつまでも忘れない
今でもこうして目を閉じれば
19のままさ
でも僕等 もう二度と
あの日のきらめき
この腕に取り戻せない

夏の終わり

浜田省吾1990年発表のアルバム「誰がために鐘は鳴る」収録曲。

「J.Boy」収録の「AMERICA」を彷彿させるが、90年代に入って浜田省吾の音楽はサウンド的にも洗練されてきた印象を与える。

また感傷的な歌詞も巧みな計算によって構成されており、浜田省吾の音楽が大人の音楽へと昇華していることを実感させられる。

良くも悪くも、浜田省吾は本物のロックスターへと成長したということなのだろう。

「いつかもうすぐ」や「19のままさ」と同様の爽やかなフォークロックだが、若かった頃のピュアな感じではなく、冷静に自分自身と向き合う大人の浜田省吾の姿がある。

ギター抱きしめて眠った あの頃
貧しさと憧れの中
夢にまで見た R&R STAR
キャンパスをドロップアウトして
長い旅に出た
果てしなく続く”ON THE ROAD”

彼女はブルー

浜田省吾1996年発表のアルバム「青空の扉」収録曲。

青春の傷みを歌っていた浜田省吾も40歳を過ぎて、大人の恋の痛みを歌うシンガーソングライターとなっていた。

美しいメロディのフォークロックサウンドで、大人の恋を感傷的に歌い上げている。

君の部屋は まだ家具もなくて
彼のアパート出てきたばかり
“カーテンの色は何色がいいかな…”
なんて呟いてる
片思いのままで終わらせるはずの
心が揺れるよ

初恋

浜田省吾2005年発表のアルバム「初恋」収録曲。

浜田省吾も若かった頃の音楽との出会いの感動を歌うおじさんバンドになったんだなあと、しみじみと深い感慨を覚えた曲だ。

自分もオジサンになってしまったので、こういう曲を弾き語りで歌っていると、しみじみとオジサンになったんだなあと感じてしまう。

 

って、この曲からもう15年近く経っているという事実が、何よりも恐ろしいなあ。

仲間とバンド組んで
髪を長く伸ばして
時代は60年代
“Love Peace & Rock’n Roll”
「未来は明るい」と信じていた

1974年 21歳になった年
旅の暮らしが始まった
俺の初恋はRock’n Roll
そして今も 夢中で追いかけてる

終わりに

浜田省吾は僕にとって青春のサウンドである。

僕もハマショーも一緒に年を取ってきたけれど、僕の中の浜田省吾は今も変わらず「愛と青春のシンガーソングライター」だ。

「俺」じゃなくて「僕」のままでいいし、「ロックスター」じゃなくて「シンガーソングライター」でいい。

懐かしい曲をアコースティックギターで弾きながら、しみじみとそう思った。

僕たちは年を取るけれど、歌は年を取らないし、歌の中の「僕」も「あの娘」もあの頃のままなのだから。

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1967年生まれのバブル世代。80年代カルチャーしか勝たん。推しは仙道敦子。匂いガラスが欲しい。