1980年代

斉藤哲夫「いまのキミはピカピカに光って」水着の盗撮が許された時代

1980年(昭和55年)のヒット曲と言って思い出すのが、斉藤哲夫の「いまのキミはピカピカに光って」である。

宮崎美子が出演したテレビコマーシャルのCMソングとして、この曲は、実によくヒットした。

あのコマーシャルは<ミノルタ X7>という、一眼レフカメラのテレビCMだった。

若い女性の水着姿を盗撮した<ミノルタ X7>

夏の浜辺で、若い女性(宮崎美子)がジーパンを脱いでいる。

青いビキニの水着をつけただけの、肉付きの良い肢体が露になる。

カメラのファインダーが、女性の姿をしっかりととらえている。

撮影者は、きっと男性なのだろう。

裸になっていく女性を、撮影者は一眼レフカメラで必死に撮影していく。

現在の言葉で言えば<盗撮>だ。

やがて、盗撮されていることに気が付いた女性が、照れくさそうに笑う。

そんなCMだった。

当時、カメラを趣味としているのは「写真小僧」などと呼ばれた少年たちで、<ミノルタ X7>は、一眼レフカメラデビューをする少年たちに向けた、格好の入門機だった。

「絞り優先」の「自動露出」というビギナー用一眼レフが、各社からラインナップされている時代。

価格は4万円前後で、カメラに夢中になる少年たちが、お年玉やお小遣いを貯めて買うことのできる金額設定だった。

ジーパンを脱ぐ女性を盗撮するというシチュエーションは、当時の写真小僧たちの志向を、実にくっきりと浮かび上がらせている。

当時の少年たちがカメラを持つ大きな理由のひとつが、女の子を撮影するということだったのだから(大抵の場合はこっそりと)。

爽やかなCMソング「いまのキミはピカピカに光って」は、そんな盗撮シーンさえも、清々しい青春の一コマへと昇華させてくれた。

なにしろ、いまのキミはピカピカに光って、だからね(盗撮しながら)。

超絶にかわいい宮崎美子のジャケット写真

このとき、中学1年生だった僕は、斉藤哲夫というミュージシャンを、まったく知らなかった。

1970年代、斉藤哲夫は吉田拓郎に匹敵するくらいに偉大なフォークシンガーだったということを知ったのは、中古レコード漁りを始めた大学生になってからのことである。

「悩み多き者よ」「バイバイグッドバイサラバイ」とか「吉祥寺」とか「サンマ焼けたか」とか。

斉藤哲夫には本当に良い歌が多かったなあ。

宮崎美子のジャケット写真が超絶にかわいい「今のキミはピカピカに光って」宮崎美子のジャケット写真が超絶にかわいい「今のキミはピカピカに光って」

CMソングというイメージが多かった「いまのキミはピカピカに光って」も、いま聴くと、なかなか悪くない。

最近のトレンドの言葉で言うと<シティポップなサウンド>で、ロックともニューミュージックとも違う、オシャレな雰囲気がある。

なにより、ジャケット写真の宮崎美子が超絶にかわいい

テレビCMもかわいいとは思ったけれど、シングルレコードの宮崎美子は、一際かわいいように思える。

CMソングもヒットして、宮崎美子もブレイクして、ミノルタ「X-7」も爆売れして、まさに、コマーシャリズムの王道を突っ走ったのが、「いまのキミはピカピカに光って」だった。

2009年の「いまのキミはピカピカに光って」

今、この曲は、サブスクでも聴くことができるが、それは2009年に発表されたセルフカバー・アルバムのバージョンである。

通常、流行歌はオリジナル盤が重宝されるが、セルフカバーバージョンも悪くない。

オリジナルとは別に、最近のサウンドで斉藤哲夫の作品を楽しむことができるので、これはこれで嬉しい。

僕の好きだった「吉祥寺」「さんま焼けたか」も収録されている。

1980年のシティポップを2009年のサウンドで聴く。

そういうのも、ちょっとした大人の余裕だと思った。

2009年も、今となってはちょっとした昔だけどね。

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