音楽

桑田佳祐「時代遅れのRock’n’Roll Band」元春・世良・Char・五郎…66歳の同級生が歌う令和の反戦歌

いやー、桑田佳祐の新曲『時代遅れのRock’n’Roll Band』いいですね。

何と言っても、世良や元春が参加してるって、これはまさしく夢の豪華コラボ。

しかも、Charと野口五郎も参加って、もはやスーパーバンドレベル。

呟かないではいられません、、、

桑田佳祐「時代遅れのRock'n'Roll Band」桑田佳祐「時代遅れのRock’n’Roll Band」

「時代遅れのRock’n’Roll Band」について

「時代遅れのRock’n’Roll Band」は、2022年5月23日にリリースされた桑田佳祐の新曲です。

「時代遅れのRock'n'Roll Band」の参加メンバーたち「時代遅れのRock’n’Roll Band」の参加メンバーたち

ただし、この曲、クレジットが<桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎>。

桑田さんのシングルに、元春と世良さんとCharと野口五郎が参加しているという、まさしく夢のようなコレボレーションなんですね。

もともと、桑田さんと世良さんの間で「同級生で何かやりたいね」という話がきっかけとしてあって、その後、桑田さんが80年代に一緒に活躍していた元春とCharを誘い、さらに、桑田さんがリスペクトする五郎さんにも声をかけてということで、今回のコラボが実現したそうです。

桑田さんの行動力も凄いけど、気軽に参加してくれた皆さんもさすがですよね。

なお、この曲は、困難に直面している世界中の子供たちの未来といのちを守るため、収益の一部を「セーブ・ザ・チルドレン」へ寄付するチャリティーソングだということです。

参加ミュージシャンについて

ここで、本作に登場しているミュージシャンについてプチ情報です。

まずは、桑田さんと最初に話をしたという世良公則さん。

この間まで、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』に、柳沢定一・健一役で出演していました。

ドラマ中で熱唱して話題となった「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」は、現在、配信で聴くことができます。

1970年代後半は、「二枚目の世良公則(ツイスト)、三枚目の桑田佳祐(サザンオールスターズ)」として、サザンオールスターズの良いライバルでもありました(人気は圧倒的に世良公則の方が上だった)。

それにしても、一世を風靡したツイストが80年代早々に解散して、色物と言われていたサザンが未だにバンド活動を続けているというのも、今となっては感慨深い話です(しみじみ)。

世良さんは、広島のピースコンサートにも参加するなど、チャリティ活動でも有名(なにしろ広島出身だった)。

桑田さんと世良さんは、当時、何かと比較されていたので、ライバルという意識は、お互いに強かったのではないでしょうか。

続いて、サザンとともに80年代の日本の音楽シーンを支えた<佐野元春>大先生。

2021年に配信されたシングル「街空ハ高ク晴レテ – City Boy Blue」(佐野元春&THE COYOTE BAND)は名曲でしたね。

昨年の夏は、ドライブしながら、この曲を聴きまくりました。

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「日本のジョン・レノン」と呼ばれる元春は、もともと社会情勢への関心が高く、「警告どおり 計画どおり」(1988)など、反戦反核をテーマにしたメッセージソングの名曲も、多くあります。

広島のピースコンサートに飛び入り出演した頃は、<日本のカリスマ>みたいな雰囲気がありました(ギター持って『SHAME ―君を汚したのは誰』を歌った)。

今年7月6日に発売されるニューアルバム『今、何処』も、今から楽しみですね。

今年は6月22日に山下達郎の11年ぶりのニューアルバム「SOFTLY」も出るので、オジさんたちにとっては忙しい夏になりそうです(笑)

続いて、気絶するほど悩ましいCharです。

1980年代、日本を代表するギタリストの一人として、必ず名前のあがるミュージシャンがCharでした。

2021年9月、オリジナルアルバム『Fret to Fret』を発売したばかりで、今回の「時代遅れのRock’n’Roll Band」への参加と、未だ絶好調という感じですね。

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最後は新御三家・野口五郎。

今回の参加ミュージシャンの中では、唯一歌謡曲寄りのアーチストですが、実はギターの名手としても有名で、サンタナのヒット曲「Smooth」もカバーしています(日本語タイトルは「愛がメラメラ」)。

2021年11月には、岩崎宏美とのデュエット・シングル「好きだなんて言えなかった」を発表しました。

今回の参加メンバーは、それぞれ、素晴らしいキャリアも持つミュージシャンばかりですが、共通点は、1955年度(昭和30年度)生まれの同学年だということ。

現在、サザンの桑田さんが66歳。

元気なオジサンたちの姿を見てると、こちらまで元気をもらえるような気がしますね。

『時代遅れのRock’n’Roll Band』全歌詞(パート別)

(Char)ギターイントロ

(桑田佳祐)
この頃「平和」という文字が
朧げに霞んで見えるんだ
意味さえ虚ろに響く

(世良公則)
世の中を嘆くその前に
知らないそぶりをする前に
素直に声を上げたらいい

(桑田佳祐)
旅路の果ては空遠く
まだ夢叶わずに

(桑田佳祐・世良公則)
回り道を繰り返して

(桑田佳祐)
One Day Someday
いつの間にか

(世良公則)
ドラマみたいに時代は変わったよ

(桑田佳祐)
目の前の出来事を共に受け止めて

(桑田佳祐・世良公則)
歌えRock’n’Roll Band!!

(野口五郎)
我々が居なくなったって
この世の日常は何ひとつ
変わりはしないだろう

(佐野元春)
そんなちっぽけな者同士
お互いのイイとこ持ち寄って
明日に向かって
Twist and Shout, C’mon!!

(桑田佳祐・世良公則)
…Shake It Up, Baby!!

(Char)
子供の命を全力で大人が守ること

(野口五郎・Char)
それが自由という名の誇りさ

(桑田佳祐)
No More No War
悲しみの

(佐野元春)
黒い雲が地球を覆うけど

(桑田佳祐)
力の弱い者が夢見ることさえ
拒むと言うのか?

(桑田佳祐)
One Day Someday
いつになれば

(野口五郎)
矛盾だらけの
競争(レース)は終わるんだろう?

(桑田佳祐)
この世に大切な
ひとりひとりが居て
歌えRock’n’Roll Band

(佐野元春)
闇を照らす

(桑田佳祐)
ダサいRock’n’Roll Band!!

「時代遅れのRock’n’Roll Band」の魅力とは?

「時代遅れのRock’n’Roll Band」は、令和の反戦歌です。

ロシアによるウクライナ侵攻など、戦争はいつの時代にもなくなることはありません。

こうした時代背景の中、黙っていることができなかったというのが、今回の企画が生まれた理由なのではないでしょうか。

「時代遅れのRock'n'Roll Band」は、令和の反戦歌だ「時代遅れのRock’n’Roll Band」は、令和の反戦歌だ

ただ、戦争反対を歌うといっても、昔のように怒りを込めた激情ナンバーとは、ちょっと違います。

1980年代、浜田省吾が眉間にしわを寄せて『A NEW STYLE WAR』を歌っていた頃と比べると、反戦ソングもだいぶこなれてきたということでしょうか。

今の自分たちには、このくらいの反戦歌がちょうどいいんだよ、という感じ。

もう大人だし。

サビの「♪One Day Someday~」は、もちろん、KUWATA BAND「ONE DAY」と佐野元春「SOMEDAY」へのオマージュでしょう。

歌詞の最後に「ダサい Rock’n’Roll Band」とありますが、令和としては「ロックンロールバンド」というフレーズが既にダサイ(笑)

でも、このダサさが、オジサンたちには心地良いんですよね。

「ロックンロールバンド」、いい響きだなあ。

このメンバーでアルバムも聴いてみたいけれど、さすがにそれは難しいでしょうね。

しばらくは、この曲をリピートして楽しみたいと思います!

MVには大友康平や原由子、ハマ・オカモトも出演

6月6日(ロックンロールの日)(月)21:00、『時代遅れのRock’n’Roll Band』のミュージックビデオが公開されました。

スペシャルゲストには、なんと、大友康平(ハウンドドッグ)や原由子(サザンオールスターズ)、ハマ・オカモトが出演しています!

6月6日に公開された「時代遅れのRock’n’Roll Band」ミュージックビデオ6月6日に公開された「時代遅れのRock’n’Roll Band」ミュージックビデオ

MVは、懐かしの母校(小学校)に、同級生たちが久しぶりに集まってくるという設定で始まります。

久しぶりに再開した卒業生(桑田佳祐、世良公則、佐野元春、Char、野口五郎)は、小さな教室を舞台にしてセッションをスタート。

掃除用具のモップをギターのように弾いたりと、まるで子ども時代に戻ったようにはしゃぐシーンもあったりして、かなり楽しい雰囲気の構成。

「♪No More No War~」では、5人のミュージシャンの若き日の写真が並ぶ「♪No More No War~」では、5人のミュージシャンの若き日の写真が並ぶ

「♪No More No War~」の部分では、五人のミュージシャンの子ども時代の写真と20歳前後の頃の写真が並び、この曲が、次の世代の子どもたちに向けて発信されたメッセージソングであることを感じさせます。

だけど、いたずらに反戦ソングであることを意識させるわけでもなく、全体にとにかく楽しい「同窓会」というコンセプトが伝わってきます。

驚いたのは、スペシャルゲストに、大友康平(ドラム)、原由子(キーボード)、ハマ・オカモト(ベース)が参加していたこと。

スペシャルゲストとして、大友康平(ドラム)、原由子(キーボード)、ハマ・オカモト(ベース)が参加スペシャルゲストとして、大友康平(ドラム)、原由子(キーボード)、ハマ・オカモト(ベース)が参加

大友康平は1956年1月生まれで、実は5人と同じ「昭和30年度生まれ」組。

オリジナル・メンバーに参加できなかったのが残念ですね(笑)

原由子さんは、1956年12月生まれなので、5人よりひとつ年下の「下級生」。

ハマ・オカモトに至っては1991年生まれなので、完全に5人とは世代が離れています(普段は星野源のとコラボで人気のベーシスト)。

最後は、舞台を体育館に移して、全員で大盛り上がり。

参加ミュージシャン全員で撮った記念写真は楽しい思い出になるだろう参加ミュージシャン全員で撮った記念写真は楽しい思い出になるだろう

参加ミュージシャン全員で撮った記念写真は、すごく良い思い出になるような気がしました。

音楽が終わった後は、小学生時代の5人が、ギター背負って解散するシーンが流れます。

ひとり遅れて学校から出てきて「みんな、どこ行ったんだよ~」と泣きそうになっているのは大友康平(笑)

なんだか、本当に5人の小学生時代が見えるようで、すごく楽しかったです!

世良さんの「♪燃えろ、いいバンド~」という声が入ってMVは終了世良さんの「♪燃えろ、いいバンド~」という声が入ってMVは終了

ラストは、世良さんの「♪燃えろ、いいバンド~」という声が入ってMVは終了。

これ、ぜひDVDとして販売してほしいなあ。

曲の方もCDで売ってくれたら、絶対に買います!

NHKのクローズアップ現代に桑田佳祐が登場!

2022年6月21日放送のNHK「クローズアップ現代」に、桑田佳祐が登場しました。

タイトルは「いま音楽にできること 桑田佳祐66歳 “同級生”と平和を歌う」で、テーマはもちろん「時代遅れのRock’n’Roll Band」です。

2022年6月21日放送のNHK「クローズアップ現代」に、桑田佳祐が登場2022年6月21日放送のNHK「クローズアップ現代」に、桑田佳祐が登場

番組の中で、桑田さんは、キャスター桑子真帆さんのインタビューに答える形で、この曲が誕生するまでの経緯を詳しく説明しています。

きっかけは、デビュー当時から仲良しだった世良公則と会ったこと。

「たまには会わないか?」と誘われて、世良さんの自宅を訪ねたとき、桑田さんは新しい曲を8小節くらい作ってもっていきました。

会話がちょっと途切れたタイミングで、世良さんのギターを借りた桑田さんは、「世良くん、相変わらず強くて高い声出るけど、この辺の低い音域出る?」と言いながら、例の曲を弾いてみると、世良さんもギター持って「全然大丈夫だよ」。

それから「俺たちも同級生で、もう70近いからさ。一度も一緒にやったことないから、なんかやりたいね」「俺たちの同級生といったら誰だろうね」っていう話の流れになって、桑田さんは「僕はね、Charさん」と答えます。

「セッションとかしたことないんだけど、You Tube見てるとすげえんだよな、あの人」「Charさんでしょ。世良くんと俺じゃん。それから野口五郎さん。それから佐野元春くんだよね」と、夢のような話はあっという間に盛りあがっていきました。

桑田佳祐が同級生たちを語る桑田佳祐が同級生たちを語る

世良さんと別れた後、桑田さんは、原由子さんのレコーディングの合間に曲を完成させる一方、同級生たちに熱い思いを綴った直筆の手紙を送ります。

その時点で、一緒にレコーディングして、ミュージックビデオも撮って、というような構想ができていたらしいです。

桑田さんの提案に共鳴した同級生たちは、すぐに行動を開始。

曲が完成したのは、世良さんと桑田さんが話をしたときから一か月後だったというから、ものすごいスピード感ですね。

「クロ現」のインタビューの中では、桑田さんが4人の同級生について話す場面もありました。

まぜ、世良公則さんは「精神的支柱」。

1970年代から、テレビで活動するバンド同士として、仲間意識が強かったようですね。

よく言うんですけど、僕はいじめられたら、世良くんのところに行こうと思って。「世良に言いつけるぞ」みたいな。そのぐらい彼のことは、頼りにしていると言いますか。僕も意外と臆病なもんで、世良くんがいるとすごく安心するというような。(桑田佳祐)

野口五郎さんは「音楽マニアでギターマニア」。

昔、テレビに出ていたころ、五郎さんがサザンのところへやって来て、「今度、一緒にセッションしませんか?」なんて、声をかけてくれたこともあったそうです。

当時、サザンは色物バンドで、五郎さんは正統派の大人気アイドルだったので、芸能界における立ち位置は全然違っていたような気もします。

今回、一緒にやらせてもらって、思ったとおり芯が太いし、それでいてとても繊細で。そういうものがものすごく共存されている方でした。いろいろ修羅場をくぐってきた方ですから。ただ、やっぱりあの人は音楽マニアですね。とにかくギターマニア。(桑田佳祐)

Charさんは、ビートルズにおけるジョン・レノン。

「彼がいることによって、ロックカルチャーとか、そういう方向性に対して、このチームがすごく説得力を持つ」と、桑田さんは言います。

だから、Charさんは、今回のプロジェクトの中では、「ビートルズにとってのジョン・レノンのような存在」なんだそうです。

今回のグループにCharさんに居てもらたってことは、免罪符じゃないですけど、「こっちにはCharがいるんだぞ」っていう、「文句あるか?」って言えるっていう。そう思わせてくれるすごい存在です。(桑田佳祐)

佐野元春さんは「改めてファンになった」。

桑田さんと佐野さんは、これまでもすれ違ってはいたけれど、今回ほど、一緒にセッションするというのは初めてだったそうです。

いわゆるそのロックミュージック、ロックっていうのはマッチョだとか、一昔前なら騒がしいものっていうようなイメージがありますよね。だけど、あの人はもっとこう繊細に織り込まれたような、編み込まれたような。ロックミュージックをそうやって構築してきた。そこにこだわってきた人なんだろうなってことが、特に今回、短時間でしたけど、一緒にやっていてすごく感じましたね。(桑田佳祐)

番組では、各メンバーが、今回のプロジェクトを語る場面もあって、佐野元春は「言葉じゃなくて、一緒に音楽をするだけで通じ合える」とコメントしています。

最後は、桑田さんが、ボブ・ディラン「風に吹かれて」に日本語の歌詞を乗せた歌を、ギターの弾き語りで披露。

キャスターの桑野さんが、なんとコーラス(ハモリ)として参加しています(笑)

「風に吹かれて」といえば、RCサクセション時代の忌野清志郎が、アルバム『COVERS』で歌ったバージョンが有名(「♪その答えは風の中さ、風が知っているだけさ~」)。

今回は、桑田さんが、令和の時代のセンスをもって、オリジナルの日本語詞を付けています。

これは貴重ですね。

どうやら桑田さんは、今回のプロジェクトで、年末の「紅白歌合戦」出場も狙っているような雰囲気がありましたが、もしも、今回のメンバーで紅白出場となったら大事件ですね。

桑田さんや世良さんはともかく、Charと元春は、初めての紅白出場になるでしょうから(たぶん)。

世良さんは、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の枠で出演する可能性も高いですね。あるいは、ダブル出演か!?

ついでに、大友康平や原由子、ハマ・オカモトらのMVメンバーも出演したら、話題性はさらにすごいですね。

2022年の紅白に関しては、桑田佳祐と長渕剛の共演という、謎の噂まで登場しています。

もしも、本当に実現するんだったら、なんか、メチャクチャな企画ですよね。

二人で「すべての歌に懺悔しな!! 」と「三羽ガラス」を一緒に歌うとか(ブラックジョークです)。

いやー、今から年末の紅白が楽しみです!

まとめ

ということで、以上、今回は、桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎のチャリティー・シングル「時代遅れのRock’n’Roll Band」をご紹介しました。

元気なオジサンたちの元気なロックンロール。

自分も頑張らなくっちゃ!

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ちょっと懐かしい本や雑誌、CDの感想を書いています。好きな言葉は「広く浅く」。ブックオフが憩いの場所です。