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喜多嶋隆の爽快ハードボイルド青春小説「ポニー・テールは、ふり向かない」

夏ですね。

暑い日が続いています。

こんなときは、スカッと爽やかコカコーラみたいに、爽快感のある小説が読みたくなります(もちろん1980年代もので)。

暑いから、あんまり面倒くさくなくて、頭使わなくてもいいやつ。

それで思いついたのが、喜多嶋隆さんの「ポニー・テールは、ふり向かない」。

うん、これはスカッと爽やかな夏向きの小説です。

概要

「ポニー・テールは、ふり向かない」は、喜多嶋隆さんの長編小説です。

1985年、角川文庫から刊行されました。

カバー紹介文を引用します。

右のヒップ・ポケットには、ドラムのスティック。左のポケットには、限りない夢。かなりじゃじゃ馬。すこしだけ、センチメンタル。ハワイ、グアム、サイパン、L・Aを駆け抜ける、感化院帰りの天才少女ドラマー、ミッキー。太平洋の潮風に、ポニー・テールが揺れる。熱い雨が走り過ぎる。15歳の夏は、エンドレス…。人気赤丸急上昇の気鋭が贈る、愛と冒険の青春ハード・ボイルド小説。

ジャケット・カバーのイラストは、あの鈴木英人さん。

文字からもイラストからもアメリカの匂いがぷんぷん漂ってきます。

鈴木英人さんと言えば「FMステーション」の表紙のイラスト。1981年の創刊号から1988年まで続き、まさしく80年代を象徴するビジュアル・デザインとなりました。

当時、喜多嶋隆さんは「マルガリータを飲むには早すぎる」(1981年)で、小説現代新人賞を受賞したばかりでもあり、まさしく勢いに乗っている時代の申し子みたいな作家のイメージがありました。

この「ポニー・テール」シリーズも人気となり、全部で第5作まで続くヒット作品となっています。

喜多嶋隆の「ポニー・テール」シリーズ
①ポニー・テールは、ふり向かない(1984年)/②ポニー・テールは、風まかせ(1985年)/③ポニー・テールに、通り雨(1987年)/④ポニー・テールに、罪はない(1987年)/⑤ポニー・テールは、ほどかない(1988年)

あらすじ

「ポニー・テールはふり向かない」は、全部で六つの章から構成されています。

第1話 ロンリー・ハート海岸

主人公は15歳の少女・未記子。

みんな「ミッキー」って呼んでいる。

ミッキーは、たった今、感化院(ガールズ・ホーム)を出てきたばかりだ。

アロハ・シャツの下に履いたカット・オフ・ジーンズからは、自慢のヒップが、半分くらいはみ出ている。

ヒッチ・ハイクした小型トラックの運転手は、ミッキーが売春で捕まったものと考えて、早速、商売を持ちかけてくる。

しつこい、おっさんをドラムのスティックで撃退して街へ向かう。

あの時も、そうだったんだ。

ミッキーは、4人組の白人に絡まれてスティックで撃退した日のことを思い出す。

パトカーのサイレン、点滅する青ランプ、留置所の窓、細い鉄格子。

ミッキーの父親は、伝説のドラマーだった。

4ビート・ジャズの世界でしか活躍できない、時代に乗り遅れたドラマー。

そんな父を捨てて、ママは家を出て行ったのだ。

感化院へ入所する日、パパが面会に来た。

「やっぱり、ロック・バンドをやってくつもりなのか」

ミッキーは唇を結んで、首をタテにふった。

「勝手にしろ」と言い捨てて、面会室を出ていくパパ。

それが最後だった。

ネイビーの下請けの仕事をしているとき、パパは不発弾の爆発であっけなく死んだ。

今、ミッキーはまったく一人だ。

「ONO CAFE」に行ってエディに会うと、エディは「ユーにあげるものがある」と言った。

ドラムのスティック。新品だ。

「事故で死ぬ2、3日前、サムがあんたのために注文したものだ」

16ビートの曲が嫌いだったパパが贈ってくれた、ロック向きの新しいスティック。

「あい変わらず、ポニー・テールなんだね」とエディが言った。

ミッキーは答える。

「ドラムを叩いてるとき、いつも、ポニー・テールの先っぽが、うしろの首筋に当たるように」

そうしていれば、手打ちにならない。

いつも、全身でリズムをとれる。

それがパパのコーチングだった。

「悲しいことだが、時間ってやつだけは、とり戻せない。たとえ金を払ってもね」

ミッキーはエディの店を出た。

最高のプロフェッショナル・バンドをつくるんだ。

どんな国籍の、どんなやつでもいい。とにかくスゴ腕のプレーヤーだけを一本釣りで集めるんだ。

そんなことを考えながら、、、

第2話 ダウン・タウン・メモリー

ミッキーはアントニオの店でドラムを叩いている。

「ホノルル・コロシアム」。

新しいバンドのメンバーを、ミッキーは探さなければならない。

たくさんのカセットテープの中から、ひとつの演奏がミッキーの耳に残った。

リリカルで、甘すぎないテーマ、印象的な高音部のギター。

ミッキーは、ギター弾きのビリーへ会いに行く。

「ビリーは、大麻商売のかくれミノに、肉のおろし屋をやってる」

そういって陽気に笑ったのは、アントニオだった。

ビリーは今もギターを大切にしていた。

そして、ギターを弾くことを完全にやめてしまっていた。

ビリーのギターは特殊な七弦ギターで、切れた弦が弾けた瞬間に、ビリーの彼女の左眼を刺したのだ。

彼女は失明し、ビリーはギターをやめた。

ビリーは音楽をやめて、大麻商売に人生を賭けている。

「そんなにお金をもうけて、何に使うの」と、ミッキーは言った。

「とりあえず、ニューヨークにいく」と、ビリーは言った。

失明した恋人・シンシアが暮らす街、ニューヨーク。

そのとき、テレビニュースが、キラウエア火山の噴火を伝えた。

オレンジ色の溶岩に飲み込まれていく、ビリーの大麻畑。

すべてを失ったビリーは、ミッキーの仲間になった。

ニューヨークにあるマジソン・スクエア・ガーデンへ行くために。

第3話 さよならベイ・ブルース

ミッキーとビリーはグアムへ向かっていた。

しかし、ハリケーンの影響を受けて、飛行機はサイパンへ到着する。

一時的に立ち寄った、この島で、二人が見つけたものは、伝説のベース弾き、チャックだった。

ミッキーはチャックと会い、バンド結成の話を持ちかけるが、チャックは応じない。

「俺は、この島の生活に100パーセント満足してるってことだ」

チャックは、ハワイで10歳ぐらい年上の人妻と恋に落ち、サイパンへ逃げてきたのだ。

ミッキーがあきらめかけていた頃、チャックの恋人・マギーが言った。

「誰かに、本気で愛されるなんて、本当に難しいわ」「でも、愛されつづけるのは、その百倍も難しいわ」

ビキニのブラとボトムの間に、わずかに付き始めたぜい肉を、マギーはつまんでみせる。

「私、恐いのね。あんなに生き生きしてたふたりの関係が、枯れていくのを、見てるのが」

そして、マギーは姿を消した。

滑走路から吹き抜ける風が、涙を乾かしていく、、、

第4話 悲しいほどバラード

ミッキーはグアムへ向かった。

シュガー・フィールズという、そのバンドでは、アキラ・サトウという日系人がピアノを弾いていたという。

グアムでも、ミッキーは売春婦に間違われ、男たちに襲われそうになっては、スティックで撃退する。

アキラは「魚雷亭」という名前の店で、音楽マネージャー兼ピアノ弾きをしていた。

アキラには絵美子という名前の妹がいて、みんな「エミー」と呼んでいる。

エミーの夢は、将来、アキラのマネージャーになって、兄貴のピアノを売り出すことだった。

ミッキーはエミーに自分の貧しかった子ども時代を見ていた。

やがて、アキラは、恋人のシンシアを賭けて、空軍のアンダースン中尉とピアノの勝負をする。

「このシケた島じゃ、ハローとグッドバイが背中合わせだ」と、アキラは言う。

「そんな連中のために、ピアノを弾くのが、俺の性に合ってる」

アンダースン中尉とのピアノ勝負で勝利するアキラ。

しかし、自動車から何かを盗もうとしたエミーが、海軍の兵士に撃たれて死んだのを機に、アキラは島を離れる決心をした。

「あんたの演奏がラジオから流れるのが、あの子の夢だった」とミッキーが言うと、「レコード・アーチストになんかならない。そう、心に決めてた。けど」と、アキラは言った。

「人生ってやつを、ほんの少し、プレイ・バックしてみるのも、悪くない。ふと、そう思ったよ」

アガニア湾から吹く風が、アロハのスソをめくって過ぎた。

エミーの好きだったハーシー・チョコレートのパッケージに、ブーゲンビリアの影が揺れていた、、、

第5話 ロング・ロング・グッドバイ

ホノルルには集まっていたのは、ギターのビリー、ベースのチャック、キーボードのアキラ、そして、ドラムスのミッキー。

メンバーの息も、チームワークも最高の、ほとんど完璧な仕上がりだ。

「あとは」と、ビリーが言う。

「すごいヴォーカリストがつかまりゃ、スーパー・バンドのでき上がりか」

ポニー・テールを揺らして、ミッキーはサン・ディエゴへ飛んだ。

すごいハートと、テクニックと、パワーを持ったヴォーカリスト・リカルドに会うために。

リカルドは場末にある「クラブ闘牛士」のステージで歌っていた。

「すごいバンドができるそうだな」と、リカルドは言った。

リカルドがバンドに加わる条件はひとつだけ。

元カノ・ロシータの結婚式で歌うこと、それがリカルドのたったひとつの望みだった。

かつてメキシコの警察とトラブルを起こした経歴を持つリカルドは、国境線を超えるとおたずね者になるらしい。

そんな自分と一緒に行ってくれるバンドなんてりゃしない、、、

そのとき、ビリーとチャックとアキラが現れて言った。

「このバンドでよかったら、いつでもつき合うぜ」

ビリーの作った「シンシアのテーマ」を聴いたリカルドは、ひと晩がかりで詞を書いた。

タイトルは「ロング・ロング・グッドバイ」

かつて恋人だった女性・ロシータへ贈る、最後の歌だ。

ミッキーは、メキシコ警察を得意のスティックで撃退して、結婚式の会場へ向かう。

華やかな結婚式会場。

誰も音楽なんて聴いていやしない。

だけど、リカルドが歌い始めたとき、花嫁だけは気付いていた。

黒い瞳が、遠くから、じっとリカルドを見つめている。

どんなレコードにも
必ず終わりがくるように
45回転で駆け抜けたふたりの時間から
いま針をあげよう
二度とは帰らないあの日々に
ロング・ロング・グッドバイ

曲が静かに終わる。

リカルドがステージから降りる。

メキシカンの使用人が、白い花束を持ってくる。

「お嬢様が、あの歌を大変気に入られて、ぜひこれを、と」

ステファノティスの白い花。コサージュみたいだ。

ミッキーたちは、国境の検問を越えて、ルート5を北へ向かった。。

グリーンに白のサインボード。

LOS ANGELES の文字が、頭の上を通りすぎていく。

鼻先で香りをかいでいたコサージュを、リカルドはポーンと放り上げた。

南カリフォルニアの青空に、白い小さな花が散っていった、、、

第6話 イエスタディズは通り雨

「すごいニュースがあるんだ」と、アントニオが言った。

ロスでいちばん成功しているエージェンシー「A・TO・Z」と契約できそうだという。

レコード会社の重役との面談。

そして、「あなたがたを、来月の最有力新人として、売り出すことになるでしょう」という言葉。

ミッキーたちは「ハリウッド・ボウル・コンペテイション」に出場することになる。

ロスのロック系FM曲が主催している新人音楽祭だ。

音楽祭で優勝、そして、プロデビューへと、彼らの夢は広がっていく。

しかし、ステージ直前、感化院時代の友だちスヌが、イタリー系移民の連中にさらわれたという知らせが届く。

大麻商売をめぐって、彼女はイタ公たちとトラブルになっていたのだ。

今、スヌを助けに行けば、音楽祭はパーになる。

感化院の経歴もバレて、デビューもNGになる。

だけど、、、

ミッキーは、シルクのステージ衣装を脱ぎ捨てて、アロハとカット・オフ・ジーンズに着替えた。

ヒップ・ポケットにはドラムのスティック。

「少しは利口になれ」と叫ぶアントニオに、「利口になれたら、音楽やってないわ」と言い返して、ミッキーは控え室を出る。

生まれつき、失くすものなんて、たいして持っていないから。

外へ飛び出すと、ダッヂのコンパーチブルの中で、バンドメンバーが待っていた。

「イタ公どもに、殴り込みをかけるんだろう?」「そんな面白いことを、ひとりじめしようなんて、ズルいと思うが、なあ」と笑う。

やがて、シリアンBARへ突入したミッキーたちは、イタリア連中を倒して、スヌを救出する。

「コンペは、まだ終わっていないぜ」と、アントニオが言った。

格闘で怪我をした仲間たちは、みんなどこかしらに包帯を巻いた。

「カッコ悪いなあ、デビューだってのに」

左腕を刺されたミッキーも、派手に包帯を巻いている。

係員が飛んできて、出番を告げる。

「ところで、バンドネームは?」

ミッキーは、仲間たちを見回しながら「この姿にふさわしい名前で、THE BANDAGE(包帯)ってのは?」と言う。

そして、ステージが始まった。

半円の客席には、2万人近い客が入っているだろう。

歓声、拍手、口笛、、、

南カリフォルニアの乾いた風が、アロハのすそを揺らしてすぎる。

ミッキーの中を、様々の思いが駆け巡っていく。

失敗ばかり、ケンカばかり、失望ばかり。

いつも唇をかみしめてきた15年。でも、いいじゃないか。

過ぎ去った日々(イエスタデイズ)は、通り雨、、、

暮れかけていく南カリフォルニアの風を、胸いっぱいに吸い込んで、ミッキーはスティックを握りなおした。

パパが、人生の最後につくってくれたスティックで、スタートの合図、フロア・タムのリムを叩く。

ワン、ツー、スリー、、、

スティックを、ミッキーは思いきり振りおろしていた。

解説&読書感想

『ポニー・テールは、ふり向かない』の主人公は、15歳の少女・ミッキー。

カット・オフ・ジーンズのヒップ・ポケットに、いつでもドラムスのスティックを差していて、ピンチの時には、このスティックで敵を撃退する。

実際、キュートなミッキーは、どこに行っても男たちに誘われ、絡まれ、争いになります(世の中、悪い男たちばかりだなあ)が、スティックを持ったミッキーの強さは圧倒的。

全部で六つの物語から構成された長編小説ですが、スティックを使った格闘シーンが、必ずひとつの見せ場として登場します(スケバン刑事のヨーヨーみたいなものか?)。

孤独で貧しい少女がロックバンドを結成するサクセスストーリー

主人公の15歳の少女は、白人男性4人組に絡まれたときに、スティックで撃退をして、傷害の罪で感化院へ入れられてしまいます。

母は、ミッキーが幼い頃に、父とミッキーを置いて家を出たきりで、それからはずっと父との二人暮らし。

父は伝説の、そして、売れないジャズドラマーでした。

「サーフ・ボードに乗ったまま波を逃したみたいに、時代の流れにとり残されたみたい」とミッキーは思いますが、そんな父が教えてくれたドラムスを、ミッキーも心から愛しています。

ところが、ミッキーが感化院へ入っている間に、父は事故死してしまい、まったくの孤独となったミッキーはスーパーバンドを作るために、仲間たちを集めて回ります。

だから、この小説は、物語的には、孤独で貧しい少女が、一人一人仲間を誘ってロックバンドを結成するという、音楽的なサクセスストーリーと言えます。

ツイッターで配信できそうなショート・センテンス

それにしても特徴的なのは、喜多嶋隆さんの、その文体でしょう。

解説の東理夫さんは「ポキポキと折ったようなにセンテンスの短い、つっけんどんとも思えわれる語り口の情感豊かな物語」と表現していますが、とにかく文章がぶつ切りで、リズミカルに読ませていきます。

「そのリボンは?」ギターのネックの3フレット目あたり。黒いリボンが、きっちりとひと巻き、結ばれていた。結び目は、小さく、硬い。「ああ…これか」ビリーは、あたしの顔を見上げた。「ただの…おまじないさ」ヒップ・ポケットから、飛び出しナイフを抜く。刃を起こす。ゆっくりとした動作で、ナイフの刃先を、黒いリボンに当てた。ピッと切った。たそがれの海風に乗って、リボンはふわりと飛んでいく。夕陽の水面を、どこまでも飛んでいく。(第2話「ダウン・タウン・メモリー」)

現代で言えば、ツイッターで配信できそうなショート・センテンスの積み重ねで構成されているので、意外と現代の方が違和感なく受け入れられるかもしれません。

アメリカのハード・ボイルド小説を80年代的に再解釈

1980年代前半の小説らしく、隅々までアメリカが満ち溢れています。

舞台はホノルル、サイパン、グアム、ロサンゼルスで、ロックバンドで成功を夢見る少女が主人公で、ポニー・テールとカット・オフ・ジーンズ(デニム製のホットパンツ)がトレード・マーク。

アメリカのハード・ボイルド小説を80年代的に再解釈したような作品で、登場人物の台詞は、いかにもハード・ボイルドです。

感化院を出て最初に交わしたミッキーの会話は「何してブチこまれた?」「もう、忘れたわ」「そんなに長く入ってたのか?」「あそこで生まれたような気がするわ」

とにかく、気の利いた台詞をいわなくちゃいけないのがハード・ボイルド。

真白いスリーピース・スーツを着込んだアントニオに言ったリカルドの言葉「レストランの駐車場係ぐらいには、見えるよ」なんて、ちょっとレイモンド・チャンドラーのフィーリップ・マーロウ・シリーズを感じさせます。

そのハード・ボイルドの主人公に15歳の女の子を置いて、しかもロックバンドのサクセス・ストーリーに仕立てるというところが、この作品の最高に面白いところかもしれませんね。

細かいことを言い始めると、いろいろと言いたいこと山積みの小説ではありますが、カジュアルにハード・ボイルド感覚を楽しむ青春小説としては、十分にアリだと思います。

なにしろ、それが1980年代という時代だったわけですから(あまりにも1980年代的でありすぎたとも言えますが、、、)。

伊藤かずえ主演のテレビドラマ版「ポニーテールはふり向かない」

最後に、一応、触れておこうと思います、大映テレビ制作のドラマ版「ポニーテールはふり向かない」。

伊藤かずえ主演、松村雄基や鶴見辰吾、国広富之、坂上忍、野々村誠などが出演して、1985年10月から1986年3月までTBS系列で毎週土曜日21:00から放送された、例の大映ドラマです。

ちなみに、伊藤かずえのテレビドラマ主演は、これが初めて。ライバル役が多かったんですよね。

確かに、喜多嶋隆さんの「ポニー・テールは、ふり向かない」が原作となっていますが、設定とストーリーを日本に置き換えただけで、ここまで重苦しくなるのか、といったドラマになっています(なにしろ大映ドラマだったので)。

原作の持つ、南カリフォルニアの風みたいな湿度0パーセントの爽快感が全然なくて、共感性羞恥の人には画面と向き合うのも辛かった、あのドラマ(なにしろ大映ドラマでしたから)。

「汗が飛ぶ、血が騒ぐ。涙なんてごめんだね、いま『青春(ハートビート)』というキャッチコピーと、この物語は、3歳で母と別れ、18歳で父を失いながら、あらゆる迫害と闘い、振り向くことなくドラマーとしての自己を確立した一少女と、挫折しながらもやがて己の道を開いた若者たちの記録であるというナレーションを聞いた時点で、嫌な予感はしていましたが、、、

オープニング主題歌「Never Say Good-Bye」(小比類巻かほる)も、何だか重かったような気がします(小説のイメージは、シカゴみたいに爽やかなシティ・ロックだったので)。

小比類巻かほるは、この曲でデビュー。伊藤麻衣子主演「不良少女と呼ばれて」の主題歌だった「NEVER」(MIE)路線だったのでしょうか。

ま、原作とドラマとは別物ということで(頭痛くなってきた、、、)。

まとめ

ということで、以上、今回はスカッと爽やかな80年代的青春小説「ポニー・テールは、ふり向かない」について全力で語ってみました。

長編小説ですが、センテンスが短いので、あっという間に読了できます。

このあたりも1980年的かもしれませんね。

書名:ポニー・テールは、ふり向かない
著者:喜多嶋 隆
発行年月日:1985/10/25
出版社:角川文庫

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KONTA
1967年生まれのバブル世代。80年代カルチャーしか勝たん。推しは仙道敦子。匂いガラスが欲しい。