音楽

『ミュージック・マガジン』特集「渋谷系」90年代のディスクガイド

最近になって「渋谷系」が気になっています。

1990年代に、やたら流行した「渋谷系」って、一体どんなものだっただろうか、、、

何だかイメージは思い浮かぶものの、きちんと説明できるかというと、できそうにありません。

知っているようで、よく知らない「渋谷系」。

早速、「渋谷系」について勉強するための参考書を一冊買ってきました。

『ミュージック・マガジン』2007年9月号、特集はずばり「渋谷系」です。

90年代の渋谷を風靡した「渋谷系」とは何だったのか、じっくり勉強してみたいと思います。

渋谷系って、シンプルなロックではない、オシャレな音楽をやっていた人たち?

渋谷系のイメージ。

「渋谷系」といって、思い浮かぶのは、まず小沢健二と小山田圭吾。

東京オリンピックで大きな話題となった、小山田圭吾の方が先に来るかもしれませんね。

で、ピチカート・ファイヴ。

他にも、たくさんあったような気がするけれど、具体的に出てきません(笑)

イメージとしては、オシャレでポップな音楽といったところでしょうか。

渋谷系が特集されている『ミュージック・マガジン』2007年9月号渋谷系が特集されている『ミュージック・マガジン』2007年9月号

なんだか、似たようなロックバンドが多い中で、渋谷系ってシンプルなロックではない、オシャレな音楽をやっていた人たちという気がします。

イメージが貧弱なのは、当時、渋谷系にあまり興味がなかったからで、まあ、オシャレなカフェとかで何となく聴いている程度の音楽だった、ということではないでしょうか。

『ミュージック・マガジン』の特集「渋谷系」

さて、それでは、いよいよ『ミュージック・マガジン』の登場です。

『ミュージック・マガジン』って、音楽ファンのための雑誌なので、マニアックな特集が多くて、とても助かっています。

「特集によって買ったり買わなかったり」という傾向がはっきりと分かれる雑誌のひとつ。

ところで、『ミュージック・マガジン』は、どうして2004年になって、90年代の渋谷を振り返るような特集を組んだのでしょうか。

『ミュージック・マガジン』の特集・渋谷系『ミュージック・マガジン』の特集・渋谷系

特集ページの冒頭を読んでみたいと思います。

1990年代の初頭、東京・渋谷のレコード店やクラブを中心に育まれた音楽ムーヴメント=渋谷系。その象徴的存在とも言えるピチカート・ファイヴの小西康陽が自ら監修した渋谷系のコンピレーション・アルバムが今、リリースされる。

ピチカート・ファイヴ、オリジナル・ラブ、フリッパーズ・ギターといった当時の代表的なアーティストだけでなく、現代に至るまでの楽曲が収められたこのコンピレーションからは、一時のムーヴメントだけではない”渋谷系”の本質が浮かび上がってくる。

今回の特集では、ミュージシャン/リスナーの区別なく、教科書的な音楽知識よりも趣味性、マニアックさを好み、ファッション、デザインを含めて新たな価値観を生み出していった”渋谷系”という文化を改めて考えてみたい。

(「ミュージック・マガジン」2009年9月号)

なるほど、「ピチカート・ファイヴの小西康陽が自ら監修した渋谷系のコンピレーション・アルバムがリリースされる」というところが、今回の特集のきっかけなんですね。

納得。

それにしても、「ミュージシャン/リスナーの区別なく、教科書的な音楽知識よりも趣味性、マニアックさを好み、ファッション、デザインを含めて新たな価値観を生み出していった”渋谷系”という文化を改めて考えてみたい」って、いいですね。

「渋谷系」って音楽ジャンルじゃなくて文化だったんだと考えると、うまく説明できなかった理由が分かるような気がします。

特集の構成は、こんな感じです。

まず、はじめに元ピチカート・ファイヴの小西康陽のインタビューがあって(かなり長くて充実している)、サニーデイ・サービスの曽我部恵一が語る渋谷系のページがあって、次に、本特集最大のポイントは、渋谷系のアルバムを30枚選んでいるところ。

これは勉強になるので、あとで全部紹介します。

それから、渋谷系的再評価アルバムの紹介が40枚、これも力入っていますね。

そして、最後に評論家による渋谷系論、まあ、コラムみたいな読み物がふたつ入っている、全体的には、そんな構成になっています。

とりあえずは、渋谷系の定義について、小西康陽のインタビューから探ってみたいと思います。

小西康陽が語る「渋谷系の時代」

まず、なんとなく分かったのは、「渋谷系」という言葉が何となく定着し始めたのは、1993年頃だったということ。

ピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギターやオリジナル・ラブみたいなバンドを、渋谷系って言うんでしょ、みたいな感じ。

本人たちの意識は別として、リスナーの感覚としては、きっと、そんな感じだったんでしょうね。

1990年代初頭というのは、レコードからCDの置き換わりがほぼ終わって、古いレコード作品が、次々とCDで復刻されていた時代です。

我が家にもたくさんありますが、CD選書とか、その手のシリーズが、いろいろ出てきた時代です。

当然、若い世代による古い音楽の再評価が始まって、それが、新しい音楽の中に反映される。

つまり、それが「渋谷系」のコンセプトになっているわけですが、「渋谷系」が技術的に素晴らしかったのは、古い音楽を新しい音楽へと再構築していったということ。

インタビューでは「デフォルメ」という言葉も出てきますが、古い音楽に対するオマージュが、渋谷系という新しい音楽を生み出したことは間違いないみたいです。

だけど、当事者が当時を振り返るインタビューなので、渋谷系に関する基礎的な知識みたいなものを仕入れるには、向いていないようです。

当時、渋谷系が大好きだったって人たちが読んだら、きっと感動するんだろうけど、、、

そこは『ミュージック・マガジン』、やっぱりマニアックですね。

「渋谷系のアルバム30枚」は正解か?

まあ、理論よりも実践ということで、渋谷系のアルバム30枚のラインナップから、渋谷系の音楽を体感してみた方がいいようですね。

こういうディスクガイド、初心者には本当に助かります。

紹介されているものが、正解かどうか分からないという不安は、常にありますが(笑)

渋谷系のアルバム30枚をラインナップしたディスクガイド渋谷系のアルバム30枚をラインナップしたディスクガイド

1枚目はオリジナル・ラブ『LOVE! LOVE! LOVE!』。

フリッパーズ・ギターの二人が『POPEYE』で激賞したが、編集(再構築)を渋谷系の特徴だとすると、このアルバムは、あまり渋谷系的ではないとも(なぜ、ここで紹介する?)。

2枚目はピチカート・ファイヴ『女王陛下のピチカート・ファイヴ』。

渋谷系の始まりを告げる重要作、とあります。

これは聴いてみよう。

3枚目はフリッパーズ・ギター『カメラ・トーク』、これはいいですよね、定番だから。

さっきまで、このブログ書きながら聴いていました(笑)

※今はピチカート・ファイヴの『プレイボーイ・プレイガール』を聴いてます。

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4枚目は渡辺満里奈『a piece of cake!

渡辺満里奈っておニャン子クラブの人ですよね?、この人も渋谷系だったんだ、という新鮮な驚き(笑)

2曲のみフリッパーズ・ギターがプロデュースした、渋谷系・ミーツ・アイドル的な作品で、特に「大好きなシャツ」がお勧め(歌はヘタだけど)って書いてあります。

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5枚目はフリッパーズ・ギター『ヘッド博士の世界塔』。

すっかりネオアコに飽きた二人が作り出したのは、サイケデリックなサウンド・コラージュによるダンス・ミュージック・アルバム、だそうです。

ビーチ・ボーイズやバッファロー・スプリング・フィールドのサンプリング・ソングもあるそうなので、聴いてみようかな。

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6枚目は東京パノラマ・マンボ・ボーイズ『マンボ天国』。

これ、ジャケットが好きで、当時買いました(笑)

渋谷系だとは知らなかったけど。

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7枚目は井上睦都実『恋は水色』だけど、この人を知りません。

当時、話題になったのかな。

本職はモデルさんだそうです。

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8枚目はピチカート・ファイヴ『女性上位時代』。

「異常な情報量の多さ、過剰感」って、どんな音楽なんだ?

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9枚目はBRIDGE『スプリング・ヒル・フェアー』。

ネオアコらしいけど、全編英語詞っていうところが引っかかる。

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10枚目はトーキョー・ナンバーワン・ソウル・セット『ヤング・ガイズ、ギフテッド・アンド・スラック』。

渋谷文学系のヒップホップだそうです(また新しいワードが登場)。

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11枚目、オリジナル・ラブ『結晶~ソウル・リベレイション』。

アシッド・ジャズの要素を大胆に導入したクラブ寄りのサウンド。

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12枚目、v.a.『hello,young lovers』。

70年代のニュー・ソウルやボサ・ノヴァのカヴァー6曲入りコンピレーションアルバム。

カヒミ・カリィとラヴ・タンバリンズのエリのナレーションで始まる。

これは、ちょっと聴きたいかな。

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13枚目、コーネリアス『ファースト・クエスチョン・アワード』。

ネタの宝庫ともいうべき、コーネリアス名義の最初のアルバムで、曰く「替え歌のアルバム」

これ、ちゃんと聴いておこう。

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14枚目、ロッテンハッツ『サンシャイン』は、ジャグ・バンド~ロカビリーを基本としており、渋谷系というにはかなり異彩を放っている(なぜここで紹介する?)。

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15枚目、ユナイテッド・フューチャー・オーガニゼイション『ジャジング』。

「作曲しない、演奏しない、だけど俺らはDJというアーチストなんだ!」という宣言になったと書いてあります。

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16枚目、トーキョーズ・クーレスト・コンボ『トーキョーズ・クーレスト・コンボ・イン・トーキョー』。

小西康陽がプロデュースしたコンボ・スタイルのインスト・アルバム。

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17枚目、スチャダラパー『スチャダラ外伝』。

コレボレーション作品中心の5曲入りミニアルバム。

「渋谷系という文脈で語るなら、まず触れるべきは小沢健二との『今夜はブギーバック』だろう。ただし、、、」と言って、ガイドはあえて渋谷系を外れていく。

なんだか、そんなディスクガイドが多いな、この特集。

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18枚目は、les 5-4-3-2-1『un』は、フレンチ・ポップとマンフレッド・マンのようなブリティッシュ・ビートに、歌謡曲やGSテイストを加えた和洋折衷感の強いサウンド(???)

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19枚目は小沢健二『犬は吠えるがキャラバンは進む』

ここにきて、ようやくオザケンが登場(これも、さっきまで聴いてました)。

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20枚目、カヒミ・カリィ『Girly』。

渋谷系のプリンセスのポジションをカヒミが確立したマキシ・シングル。

ん?

アルバム30枚じゃなかったか(笑)

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21枚目、小沢健二『LIFE』。

まるで逆切れのようなポップさ、と書いてあります。

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22枚目、ムッシュかまやつ『ゴロワーズ』。

ムッシュがブラン・ニュー・ヘヴィーズやジェームス・テイラーらのアシッド・ジャズ人脈らと共演したアルバム。

っていうか、ムッシュも渋谷系だったのか。

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23枚目、コーザ・ノストラ『マインド・ソングス』。

クラブシーンの現場感覚をメジャーに持ちこんだバンドの先駆け。

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24枚目サニーデイ・サービス『若者たち』。

「個人的には本作を渋谷系と括るのは広げすぎな気はするけど、、、」とあります(なぜここで、、、以下略)。

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25枚目、かせきさいだぁ『かせきさいだぁ』。

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26枚目、カジヒデキ『ミニ・スカート』。

スウェーデンのトーレ・ヨハンソンが3曲プロデュースしている。

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27枚目、シーガル・スクリーミング・キス・ハー・キス・ハー『イッツ・ブラン・ニュー』。

3ピースのソリッドなロックンロールを基本に、オルタナ味やロウファイ味をまぶし、面持ちはクールという、90年代後半の匂いが詰まったようなバンド。

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28枚目、ニール&イライザ『Johnny marr?』。

インディなのに5万枚売れたという渋谷系伝説のオマケ付き。

29枚目、Koizumi Production『88-99 COLLECTION』は、小泉今日子の12インチ盤リミックス曲をまとめたもの。

渋谷系と寝た女の具現化(好きですよね、こういう表現)。

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ラストの30枚目は、ラブ・タンバリンズ『Alive』。

サバービア系レア・グルーヴを生演奏で体現したようなサウンドということで、90年代中期の渋谷系を象徴するバンドだった、と書いてあります。

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以上、「渋谷系のアルバム30枚のディスクガイド」のレビューでしたが、マキシシングルが混じっているのは愛敬として、渋谷系の王道ではないというか、これ、渋谷系?と思われるディスクも、相当数混入している模様。

既に渋谷系を知りすぎている人が、さらに幅を広げたいという場合にはお勧めかもしれませんが、これから渋谷系を聴こうという人は、要注意ですね。

まとめ

ということで、以上、『ミュージック・マガジン』の特集で、渋谷系について勉強してみました。

感想としては「よくわからん」です(笑)

ディスクガイドを読んで、なおさら意味不明になったっていうか、奥が深いぜ、渋谷系って感じですね。

ま、これから「渋谷系」と呼ばれた音楽を、いろいろと漁りながら、勉強していきたいと思います。

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kels
バブル世代のビジネスマン。読書と音楽鑑賞が趣味のインドア派です。お酒が飲めないコーヒー党。洋服はアーペーセーとマーガレット・ハウエルを愛用しています。