ファッション初心者のおじさんは、いきなり服屋さんへ行ってはいけない。
本を読んで勉強してから服を買うのが大人だからだ。
コツは一冊の本を丸ごと鵜呑みにしないこと。
ファッション初心者は本を読んでから服屋さんへ行こう
ファッション初心者のおじさんは、いきなり服屋さんへ行かない方がいい。
服屋さんには買うべきではないアイテムが多すぎる。
知識のない初心者が行っても交通事故に遭うだけだ。
まずは本を読んで勉強して、基礎的な知識をつけよう。
みんな知らないけれど、ファッションも知識が大切なのだ。
ファッションの基礎知識は、ネットではなく、本を買って読んだ方がいい。
誰が書いているか分からないネット情報には、いい加減なものも多い。
執筆者の明らかな書籍で勉強するのが、初心者にはおすすめ。
ただし、一冊の本を丸ごと鵜呑みにするのはやめておいた方がいい。
実践するのは、あくまでも参考になる部分だけ。
世の中には、いろいろなファッションのハウツー本がある。
今回使った教科書は、大山旬の『ユニクロ9割で超速おしゃれ』。
初心者向け、おじさん向け、お金のない人向け。
3拍子揃ったバランスの本だと思う。
ただし、何度も言うように、一冊丸ごと鵜呑みにするのはNGだけどね。
雰囲気イケメンをめざす
最初に目指すものは何か?
それは雰囲気イケメンである。
容姿は変えられないけど、ファッションは変えられる。
そして、ファッションを変えることで、人の印象というのは大きく変わる。
大切なことは普通を目指すということだ。
世の中のおじさんのファッションは普通以下の場合が多い。
だから、普通にしているだけで十分に好印象になる。
間違っても「オシャレなおじさんになろう」とか思わない方がいい。
おじさんにユニクロがおすすめな理由
おじさんは、なぜユニクロで服を買うべきなのか。
理由は値段が安いこと、アイテムが豊富なこと、ハードルが低いことの三つ。
特に、おじさんが入りやすい服屋さんというのはありがたい。
街のいろいろなところにあるし、ショッピングモールにも入っている。
ジーユーは若い子たちが多いので、おじさんにはちょっとハードルが高い。
ちょうどいいのがユニクロ。
初心者が服を買うときの3原則
服を買うときの3原則は、ベーシックカラーであること、無地であること、ジャストサイズであること、この三つ。
ベーシックカラーとは、白、黒、グレー、ネイビー、ベージュの5種類で、初心者はこの組み合わせだけで服を選ぶべし。
変にオシャレして、赤とか青とか黄色とか緑色とか選ぶと事故ります。
そもそも、ユニクロはベーシックカラーが得意なブランドなのであって、色物を買うんだったらユニクロ以外へ行った方がいい。
だけど、ベーシックなファッションはベーシックカレーで構成するのが基本。
色物は上級者になってから挑戦してください。
無地も絶対。
初心者は、ワンポイントみたいなちょっとしたオシャレをしたがるけど、無地は徹底的に無地である方がオシャレ。
むしろ、無地であることこそがオシャレだと思う。
自分はTシャツの胸ポケットとかも嫌い。
洋服って、少しでもデザイン性を取り入れた瞬間に、デザインの差が表面化してくる。
変なデザインだったらない方がいい。
そして、ファストファッションのデザインは、高級ブランドのデザインを決して超えられない。
おじさんは黙って無地を着よう。
サイズはジャストサイズ一択で。
絶対にNGは、女子受け最悪のピチピチファッション。
わざわざお金かけて評価下げる必要はない。
普通にジャストサイズを選ぼう。
おじさんは、とかく楽ちんな大きめサイズを選びがち。
だからこそ、ダボダボファッションはおじさんくさいのだ。
オーバーサイズは若い女の子がやると、ものすごく可愛い。
若い男の子も、まあ許せる。
だけど、おじさんが踏み込むべき領域ではない。
そもそも、最近の商品は、ベーシックアイテムでも、最初からビッグシルエットを意識しているものが多い。
ジャストサイズでも、時代の雰囲気はちゃんと反映されているのだ。
初心者が最初に買うべきアイテム
揃えるべきアイテムは多くない。
むしろ、たくさんのアイテムは必要ない。
ビジネスマンが私服を着るのは週末の土日二日間だけ。
たくさんの服があっても着る機会がないので、その分ビジネスにお金をかけた方がいい。
トップスの基本はシャツ。
特に白シャツは万能アイテムで、本書ではボタンダウンシャツを推してるけれど、ベーシックなレギュラーカラーシャツもカッコいい。
ポイントは襟の小さなものを選ぶこと。
襟が大きいとビジネス寄りに見えてしまうので。
タックインは仕事っぽいので、基本はタックアウトで着よう。
タックアウトとは、シャツの裾をパンツの外に出すこと。反対に、シャツの裾をパンツの内側に入れることをタックインという。
お尻が半分隠れるくらいのサイズが、タックアウトにはちょうどいい。
丈の長すぎるシャツをタックアウトで着るのはNG。
ただのだらしないおじさんになってしまう。
世の中には、タックアウトしていいシャツとダメなシャツの2種類があるのだ。
次に揃えるアイテムは、定番Tシャツ。
上半身がTシャツ一枚というのはカジュアルすぎる。
シャツかカーディガンを重ね着すると、大人のオシャレという雰囲気になる。
Tシャツも無地のベーシックカラー(てか黒か白)が無難。
初心者は、プリントTとかロゴTなどは避けるべし。
初心者に限って、プリントとかロゴの入ったTシャツ買いがちだから。
あと、Vネックじゃなくてクルーネック。
次に、ボトムスは、ウール見えするスラックスが基本。
『ユニクロ9割で超速おしゃれ』ではデニムを一推ししてるけど、最近の若い人たちはデニムを履かない。
よほど、こだわりがあるのでなければ、デニム以外を選んだ方がいい。
ただし、ビジネス用のスラックスに見えないものを選ぶこと。
素材がウール以外であれば、大抵はビジネス用に見えない。
逆に言うと、ビジネスではウール以外のパンツはNGだということ。
ボトムスは、素材感がモノを言う世界なのだ。
『ユニクロ9割で超速おしゃれ』では短パンもお勧めしているけれど、個人的には、短パンはやはりカジュアルすぎると思う。
リゾートでも行かないかぎり、普通のスラックスが無難。
特に、普通を目指す人は、短パンは避けた方がいいアイテムだ。
夏は、以上のシャツ、スラックス、Tシャツ、カーディガンで、コーデは完成する。
もちろん全部ユニクロ。
全身揃えても凄い値段にはならないので、初心者は一式揃えよう。
大切なことは、全体のトーンを揃えること。
一点豪華主義みたいに、一つだけ高級ブランドを入れるとかやっていくと、全体のバランスが崩れて、他の部分がチープに見える。
全身がユニクロであってこそ、ちょうどいい普通感が得られるのだ。
ところで、本書では、靴や小物はジーユーがお勧めとなっている(だから9割ユニクロ)。
でも、靴と鞄は、できるだけお金をかけた方がいいと思うなあ。
洋服よりも長い使えるアイテムだし、値段の差が出るアイテムでもあるから。
例えば、ベーシック派にお勧めの靴は、普通のローテクスニーカー。
コンバースのオールスター(ハイカットではなくローカット)は、これ以上ないくらいに普通コーデを完成させてくれる。
お値段も優しい。
コツは、清潔なものを履く、ということ。
ヨレヨレのスニーカーは、恥ずかしいを通り越して悲しい。
鞄はトートバッグが無難。
夏は、レザートートよりもキャンバス生地のものが、リラックス感があっていい。
そもそも、シャツとかTシャツとか、全体に軽い感じなので、全体のトーンを合わせる上でも、キャンバストートは夏っぽい。
謎の肩掛け鞄(どこに売ってるんだ?)を、肩から斜めがけするのだけはNG。
これで大体、夏の70点普通コーデが完成する。
冬は、Tシャツの代わりにニットを投入。
ニットは優秀なので、一枚で普通コーデがあっという間に完成する。
ただし、ベーシックカラー、無地、ジャストサイズの三原則は外せない。
あと、Vネックはおじさんくさい。
クルーネックかモックネック、タートルネックのどれかを選ぼう。
ニットに合わせるボトムスはデニムがかっこいい。
いわゆるフレンチ・カジュアルで、すごくナチュラルな雰囲気になる。
ただし、デニムは濃紺(インディゴ)のストレートを。
コートは普通にステンカラーコートで大丈夫。
大抵、これで冬の70点コーデを完成させることができる。
もちろん、靴と鞄以外、全部ユニクロ。
ファッション好きな人には物足りないレベル。
でも、ファッション初心者のおじさんは、まずはこのレベルをめざそう。
古いブランド品より新しいユニクロを
さて、本書『ユニクロ9割で超速おしゃれ』では、普通の70点以上を目指すテクニックも紹介されている。
でも、実際に活用するのは、ベーシックなファッションの部分だけでいい。
そもそも上級者になりたくなったらユニクロ卒業。
そのときは、もっとちゃんとした本でランクアップしよう。
まずは、普通の70点を目指す。
それが、この本を活用する意義だと思う。
そして、70点のコーデができれば、おじさんのファッションとしては、まずまず成功。
ファッションモデル目指してるおじさんとか、そもそもこういう本読まないし(たぶん)。
最後に、本書の格言をひとつ。
たとえ、それが高いブランドのものであっても、くたびれたものを何年も着続けるよりも、ユニクロの新しいものを2~3年で入れ替えるほうが、実はおしゃれに見えるのです。(大山旬の『ユニクロ9割で超速おしゃれ』)
これは激しく真実だと思う。
自分も一時期古着屋でブランドもの買ってたことがあるけど、得られるものは自己満足だけで、オシャレにはなれない。
高級ブランドを身に付けることとオシャレになることとは、全然別の話なのだ。
まとめ
変な言い方かもしれないけど、ファッションに気を遣うようになると、生き方にも気を遣うようになるものである。
生き方が変わると、仕事に対する姿勢も変わってくる。
ビジネスマンとして成功を目指す人は、週末の私服にも、やはり気を配るべきなのだ。
個人的な経験としては、身だしなみに気を遣うようになってから、昇進のスピード感が変わったと感じている。
それは、たまたま人生のタイミングだったかもしれないけれど、ダラシない格好をしている人よりは、ビシッとした格好をしている人の方が、ビジネスでも好印象を得られやすいことは確かだと思う。
週末のファッション、まずはユニクロで見直してみてはいかが?