RAV4(ラブフォー)、ラシーン、CR-Vにパジェロミニ。
1990年代にはコンパクトで個性的なRV車がたくさんありました。
そんな時代に管理人の乗っていた自動車がジムニーのシエラというオフロード車です。
1990年代のオートキャンプ・ブーム
1990年代前半、日本では空前のオートキャンプ・ブームが起きていました。
バブル崩壊を契機に、海外のリゾート地ではなく、近隣でアウトドアを楽しむ人たちが増えたためでしょうか。
全国各地に続々とオートキャンプ場が誕生して、オートキャンプ場のガイドブックが次々と発売されます。
アウトドア専門誌『アウトドア』(山と渓谷社)が月刊化されたのが1993年で、月刊化第1号の特集が、まさしく「オートキャンプの時間です」でした。
1990年代のRV車ブーム
アウトドアブームの中、自動車も、アウトドアへ出かけるためのRV車が人気となります。
もっとも、パジェロやランドクルーザー、テラノ、ジープなどの本格オフロード車は、シティユースを考えたときに、あまりにもヘビーデューティーすぎる。
普段は街乗りで、週末にはアウトドア気分を楽しみたい。
そんな人たちに支持されたのが、RAV4(ラブフォー)やパジェロミニ、CR-Vなどの、コンパクトな「なんちゃってRV車」でした。
キムタクがテレビCMに出演していたRAV4なんか、本当にオシャレで、若い夫婦やカップルに大人気だったんです。
スズキジムニーVSダイハツロッキー
1994年の春、憧れの田舎暮らしをしていた管理人は、いよいよ念願だったRV車の購入を決意します(そのとき乗っていたのはホンダのアコード)。
その頃、僕は、北海道のオホーツク海に面した小さな街で暮らしていて、毎朝毎夕、渓流釣りに出かけては、週末には遠乗りのキャンプを楽しむ、という完全なアウトドアライフ。
渓流釣りでは林道をガンガン走り回るから、コンパクトなオフロード車がほしい。
だけど、週末の遠乗りにも負担のない車が望ましい。
ということで、当時の僕が迷っていたのが、スズキのジムニーか、ダイハツのロッキーか、ということでした。
実は、スズキからは軽自動車ではないジムニー「シエラ」が発売されたばかり。
シエラとロッキーとの間で悩んでいたところに登場したのが、シエラのリミテッドカー「エルク」です。
1994年6月、全国限定1,000台で登場したジムニーの特別仕様車「エルク」は非常に魅力的なRV車でした。
今も昔も「限定」という言葉に弱い管理人は、早速、エルクを購入。
憧れのジムニーライフが、1994年の夏に始まったのです(振り返ると短い付き合いでしたが)。
スズキジムニー・シエラの特別仕様車だったエルク
シエラの特別仕様車エルクは、全国限定1,000台で1994年6月に発売されました。
一般のジムニーは軽自動車でしたが、シエラをベースにしたエルクは1.3リットルの普通車。
走行中に2WDから4WDへの切り替えが行える「ドライブアクション4×4」を新搭載していることが、大きなアピールポイントでした。
室内空間も長距離ドライブに配慮されていて、室内をマルチに使える分割可倒式リヤシートも、意外と便利。
もっとも、荷物を積むスペースはかなり限定されているので、オフィシャルなルーフキャリアを装着して、長期間のキャンプ旅行に重宝しました。
背面に、ルーフキャリアを使用するときに便利ラダー(梯子)と、鹿(エルク)のイラストが入ったスペヤタイヤハウジングを装着すると、どこから見ても本格的なオフロード車です。
1994年の夏は、新婚夫婦二人で、エルクを駆って北海道内各地をキャンプで旅行しました。
そういえば、1994年7月に結婚式を挙げたばかりだったんですね、この頃(笑)
沖縄へ新婚旅行に出かけた以外は、とにかく、渓流釣りとキャンプばかりしていました(秋にはカラフトマス釣りも)。
そして、アウトドアブームの終焉が
ところが、長引く不況の中、アウトドア・ブームにも陰りが見え始め、街からはRV車が減っていきます。
我が家にも長女が生まれて、乳幼児を連れての旅行は、ジムニーにはやはり重荷でした。
最初の車検を迎えるタイミングで、自動車の買い替えを決めて、エルクとはわずか3年間の付き合いだったということになります。
ジムニーはやはり一人か、せいぜい2人が限界の自動車です。
4人乗りエルクは、たくさんの夢を乗せて走ってくれたけれど、家族3人を乗せて旅行に出かけるのは、ちょっと難しかったみたいです。
だけど、遊びのために自動車を買う時代が、人生の中で一度や二度くらいはあってもいいですよね。
今、考えてみても、非常に充実したアウトドアライフの3年間でした。
まとめ
ということで、以上、今回は、1990年代のアウトドアブームと、ジムニーの限定車エルクについて、ご紹介しました。
コロナ禍で最近またオートキャンプが人気みたいですが、あの頃のようにRV車ブームなんていうのも、また来るのでしょうか。