音楽

伊藤麻衣子「見えない翼」好景気に裏打ちされた応援ソングに励まされて

伊藤麻衣子で一番好きだったのが「見えない翼」。

アイドルソングじゃない、正統派のニューミュージックだった。

「婦警候補生物語」は観てなかったけどね(笑)

ドラマ「婦警候補生物語」の主題歌だった「見えない翼」

正直に言うと、高校生の頃に毎回シングルレコードを買っていた女性アイドル歌手が、伊藤麻衣子だった。

それほど熱狂的に好きだった記憶もないし、雑誌の切抜きを集めたりした思い出もないんだけれど、なぜか、伊藤麻衣子の歌だけは好きだった(まあ、思い当たることはあるんだけど、その話は、またいずれ)。

「見えない翼」が発売されたのは、1985年2月だから、僕は高校二年生の冬だったということになる。

もう少しで高校三年生になろうかという頃に、僕は「見えない翼」のレコードを買ってきたのだ。

この曲は、日本テレビ系テレビドラマ「婦警候補生物語」の主題歌ということもあって、それなりにヒットしたんじゃないかと思う。

伊藤麻衣子「見えない翼」本当に美人さんですね伊藤麻衣子「見えない翼」本当に美人さんですね

1980年代の前半、伊藤麻衣子といえば、テレビドラマで活躍する女性アイドルというイメージが強かった。

「高校聖夫婦(1983)」「少女が大人になる時 その細き道(1984)」「不良少女とよばれて(1984)」と話題作が続いて、1985年に出てきたのが「婦警候補生物語」。

当然、観ないはずはなかったんだけれど、このドラマはすっかりと観た記憶がない。

もう高校三年生になるっていうんで、それなりに忙しかったことと、そろそろアイドル主演ドラマなんか卒業しちゃおうということが重なっていたんだろうか。

結局、伊藤麻衣子のドラマでちゃんと覚えているのは「不良少女とよばれて」が最後だったから。

好景気に裏打ちされた励ましソング「見えない翼」

ドラマは卒業したものの、伊藤麻衣子のレコードは卒業できなかったらしい。

「見えない翼」は、それまでのアイドル歌手的なラブ・ソングとは違って、自分と向き合う内省的な歌詞が印象的だった。

女の子だった伊藤麻衣子が、大人の女性になったような気がしたのも、この曲を聴いたときだったような気がする。

さぁ淋しさ涙で流して
引き潮の海のように
あゝ誰にもひとりと気がつく
夕暮れがいつか来るの

だけど 約束をしてね
孤独(さびしさ)にあなた
負けないと

人はみな誰も夢見ずに
いられない生き物だわ
つかまえて 夢を夢をきっと
挫けても泣き出しても
あきらめないで あなたは

あゝ涙の重さで描いた
夢だけが 虹を架ける
さぁ 奇蹟は 見えない翼で
あなたから 呼ぶものだわ

そっと唇に触れた
その胸の情熱(あつさ)信じて

人はみな誰も夢を見ずに
いられない生き物だわ
つかまえて 夢を夢をきっと
挫けても泣き出しても
あきらめないで あなたは

伊藤麻衣子「見えない翼」

サビの歌詞がすごくいい。

<人はみな誰も 夢を見ずにいられない 生き物だわ>である。

アイドル歌手が人生にまで踏み込んで哲学的なフレーズを導き出している。

伊藤麻衣子「見えない翼」歌詞カード伊藤麻衣子「見えない翼」歌詞カード

次もいい。

<つかまえて 夢を夢をきっと 挫けても泣き出しても あきらめないで>である。

1980年代後半、好景気を反映して、やたらと人を励ますばかりの無責任な応援ソングが流行った。

「見えない翼」にも、好景気に裏打ちされた励ましソングの色合いが濃厚であることは間違いないだろう。

実際、大学受験を控えた僕は、この曲に励まされながら、孤独な受験シーズンを乗り切ったのだから(陳腐な話である)。

ちなみに、「見えない翼」は12インチシングルとしても発売されている。

「不良少女と呼ばれて」とカップリングになった企画盤で、僕は、このジャケット写真の伊藤麻衣子が大好きだった。

すっかりと大人のお姉さんという感じになって、伊藤麻衣子って本当に美人だよなあと、ため息が漏れたくらいに。

昔からタヌキ顔が好きだったんですね。

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kels
バブル世代のビジネスマン。読書と音楽鑑賞が趣味のインドア派です。お酒が飲めないコーヒー党。洋服はアーペーセーとマーガレット・ハウエルを愛用しています。