音楽

SION「新宿の片隅で」レコードデビュー前のラジオ番組を書籍化したっちゃ

10代の頃から今までずっと、リアルタイムで聴き続けている音楽って、そんなにはたくさんありません。

その中の一人がSIONです。

今回は、初期SIONに関する本を紹介します。

本のタイトルは「新宿の片隅で」です。

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レコードデビュー前のラジオ番組を書籍化

「新宿の片隅で」は、1992年にシンコー・ミュージックから刊行されました。

内容としては、1985年1月1日から1987年2月(85年10月~86年10月の期間は休止)にかけて東海ラジオで放送された「新宿の片隅で」を単行本化したもの。

ラジオ番組で話したことを書籍化しているので、全部、話し言葉で収録されています。

SIONが自主制作盤「新宿の片隅で」でインディーズ・デビューしたのが1985年9月。

メジャーデビューは1986年6月なので、このラジオ番組は、ミュージシャンとしてデビューする前に放送されていたものということになります。

デビュー前のアーリーSIONが詰まっている、貴重な本ですね。

25歳の時自主制作盤『新宿の片隅で』を発表

「新宿の片隅で」の著者プロフィールには、次のように書かれています。

SION(シオン)
本名・藤間秀樹。山口県出身。
1960年9月13日生れ。乙女座B型。
15歳で曲作りを始め、19歳で上京。
1985年、25歳の時自主制作盤『新宿の片隅で』を発表。
翌年『SION』でデビュー。
以降、ミニアルバム2枚、ベスト盤2枚を含む10枚のアルバムをリリースしている。

書籍「新宿の片隅で」が刊行された1992年7月は、アルバム『蛍』の発表直前の時期でした。

それでは、デビュー前のSIONがラジオ番組で語っていたことの中から、印象に残ったものを紹介したいと思います。

SION「新宿の片隅で」 SION「新宿の片隅で」

特別新宿に優しくしてもらっとるわけやないけど、好きなんよね。

毎日新宿で働いとるんだけど、まだここに来て五年くらいしかたってないから、新宿がどんな街って言えやしないけど、いい意味でも悪い意味でも、そう、好き嫌い別にして、まったく、ホント、まったくいろんな人がいるわけでしょう。

別に新宿やなくってもそれは同じやと思うけど、でもなんか新宿ってのは、それがあからさまによく見えるんよね。なんかやたら生々しいわけ。俺、特別新宿に優しくしてもらっとるわけやないけど、好きなんよね。なんとなく。

十九の頃かな、俺が住んでたアパートってのがいかしててね。

十九の頃かな、俺が住んでたアパートってのがいかしててね。そこは東京に来て二回目に入ったアパートなんやけどね、最初入ったアパート一週間で出ざるをえなくなったから、最初の時ほど金わるわけないしね。なにしろここでいいですってなったんよね。そこが雨も降ってないのにポタポタもってくる。なんと二階のトイレの水ね。なかなか、うん、いかしてた。ハハ。

その頃ってのはホント、毎日ちくしょうのカタマリでね、

その頃ってのはホント、毎日ちくしょうのカタマリでね、いいとこ住みたいとかいいギターほしいとかいい女ほしいとか、そしてハラへったとかね。あれから五年たって、今住んでるとこは、まあ人間住めるとこやし、ギターも月賦だけど増えたしね。で「よかったね」って気持ちかっていうと、まるでそうじゃない。ちくしょうなんだよね。わけわからんのだけど、ちくしょうなんよね。

「なんでシオンって言うんだ?」ってたまに言われるけど、

「なんでシオンって言うんだ?」ってたまに言われるけど、十五、六の時かな。曲がほんの10曲ばかしあって、それでもう俺は天才だってなもんで京都に行ったんだ。いろんなライブハウス行って「唄いたいんです」。そしたら「いいよ」って言ってくれるとこがあったんよね。もうほとんどただの喫茶店だったけど。

そこでマスターに「名前なんての?」って聞かれて「シオンです」ってすぐに出ちまった。どっからひっぱってきたのかって考えもしたんだけど、めんどくさくなってほっぽってるうちに10年近くたっちまった。別にたいした意味もないし藤野秀樹でもいいんだけど、今さら「秀樹って呼んで」ってのも気持ち悪いし。シオンっていいます。

あの高層ビル? あれはまいった。

東京出てきて、最初、新宿の西口に出たのかな? あの高層ビル? あれはまいった。胃が痛くなったのよく覚えてる。もう俺が住んでたとこなんつうのは、高くても四階建てやし。あれは、まいったね。ウルトラマンの世界やもの。下に行って、見上げて、つくづく思ったよ。俺は、どう考えても170センチだって。ちょっとこりゃ話が違ったかなって。(音楽「ノスタルジア」へ)

アメリカにトム・ウェイツっていう歌手がいるんやけど、知ってるかな?

アメリカにトム・ウェイツっていう歌手がいるんやけど、知ってるかな? 最近はあまりレコードを出していないようやけど、俺の好きな唄うたいの一人なんよ。ザラザラの声で、片手にビール、片手にタバコを持ってステージに出てきて古いジャズ風っていうの? そんな音をバックに唄うんだけど。この人デビューの時から自分のスタイルっていうものを持ってて、それを崩そうとしない。

ディスコがはやろうが、ニュー・ウェイブがはやろうが、彼はそのスタイルを変えようとしない。そんなところも好きだし、また彼の唄ってることっていうのが、いわゆる普通の人のことで。ウェイトレスをやっている女の悩みだとか、トラックの運ちゃんの話だとか。とにかく、どこにでもいるような人の生活を、鋭くとらえてる。(音楽「クロージング・タイム」へ)

いつかは流れにのれるよ、のってやるよ。

東京に来て最初に作ったバンドの時の話ね。週二回くらいスタジオ借りて練習してたんだけど、そのスタジオを帰り道、俺、歩いて帰ってたんね。考えたら、そのスタジオ、割と近かったんだけど、歩いたことがなかったわけ。あれっと思った。川があるんよ。バイクでよくその道走ったのに気にもしてなかった。川があるんよ。俺のいなかの川と違って、コンクリートで固めてある川。

どってことはないんだろうけど、その時やたら、こう、ボーっとしたんだよね。ハハ、スゲ、川だよ、川があるよって。バカみたいだけど。コンクリートの川は、俺のいなかの川とはちょっと勝手が違うんだろうけど、大丈夫だよ、きっと。ああ、大丈夫だよ。いつかは流れにのれるよ、のってやるよ。そんな感じで作った唄、「コンクリート・リバー」です。(音楽「コンクリート・リバー」へ)

「最高だよ」は無理にしても「悪かないよ、まんざらじゃないよ」って言いたいよね。

「悪かないよ」みたいな言葉っていうのは、なんか中途半端な感じがするけど、使い方によっっちゃすごい好きだね。ホントはもうかなりきつくて「ダメダー、助けてくれー」って感じの時でも、もうどうしようもない時でもね、「最高だよ」は無理にしても「悪かないよ、まんざらじゃないよ」って言いたいよね。(音楽「今日もまんざらじゃなかった」へ)

たまに会うと「あの頃はよかったよ」って絶対誰かが言う。

暗いって言われそうやけど、俺、日記つけとんのよ、小学校ん時くらいから。毎日欠かさずってわけじゃないけどね。詩も同じノートに書いてきてるから、ヘェこの唄こん時作ったのか、ってこともあるし、なにしろたまに読むと変な本よかよっぽどおもしろい。ただ毎日ひっぱりだして、ああ、あの頃はみたいになったらおしまいやけどね。

中学出て高校入ったりして、たまに会うと「あの頃はよかったよ」って絶対誰かが言う。これが高校から大学でも、また会社でも、少しは違ってくるけど、やっぱ言うんだよな。俺もたまには言うけど。でも、いつも思ってたのは、今この時が、すぐその「あの頃」になるんだよね。

金じゃねえよって言えるくらい、一回金持ってみたいもんだよ。

金じゃ買えないものがあるって、今でもどっかで信じてるけど、信じていたいんだけど、最近どうも、お目にかかってないなあ。へんになぐさめの言葉もらうよか、何もいわずにドカッと金送ってきた方がしびれるようなとこもあるしね。人ぞれぞれの立場でずいぶん違うだろうけど、誠意ってのが、今、難しいよな。なにしろ、金じゃねえよって言えるくらい、一回金持ってみたいもんだよ。

原宿にたまに行くけど、あそこはもう、駅出たらいきなり場違いって感じがするよ。

原宿にたまに行くけど、あそこはもう、駅出たらいきなり場違いって感じがするよ。見たいものがあっても、とてもじゃないけど立ち止まれない。うつむきっぱなしでね。来るんじゃなかったって、早く出よって、帰ろうって。部屋に帰るわけじゃないよ、新宿にね。

ギターの弦張りかえたり、チューニングしたりってのがどうも好きじゃない。

ギターの弦張りかえたり、チューニングしたりってのがどうも好きじゃない。ほとんどサビるまで弦張りかえないしね。最近さすがに言われてできるだけ張りかえるようにしてるけど、チューニングなんかひどいよ。みんなたびたびチューニング・マシンなんか使ってピタリ合うまでやりじゃない。俺も最初はそうすんだけど、しまいにゃ音合ってる?じゃなくて、似てる?だものね。似てる? 似てるよね。ガマンできるね、よしいい、ってなもんだから。でもそのへんのノリって好きなんよね。

物を持てば持つほど、身動きしづらくなんだよね。

部屋にはせんべいぶとんとギター一本、それにちょっと回転数ずれてるラジカセ、これだけだった。いつでもどこにでも行けた。それが、あれがほしい、これもほしいで、ひとつひとつずつ物が増えてきた。そのたびにひとつずつよけいな心配事も増えてきた。そして部屋は物で、よけいな心配でいっぱいになる。どっか行っちまいてえたって、そう簡単にはいかなくなる。物を持てば持つほど、身動きしづらくなんだよね。

どんなに金なくっても売れないレコードってあるよ。

どんなに金なくっても売れないレコードってあるよ。言い方変えたら、三百円くらいでレンタルできるのに、絶対買って置いときたい人のレコード。その人がどんなに変わっても、その人がやってるってだけでもう許せちゃうみたいな、あるよ、俺。ずいぶんお世話になったレコードっていうか人っていうか、いるね。カツ入れられたり、なぐさめられたり。一時はそういうのなんとなくイヤらしく思えて、聞きたくても意地になって聞かないってこともあったけど、でもやっぱりなにしろ好きなものは好きやし、いいものはいいのよ。

バイト先がTシャツ屋でしょ、それに場所が新宿だもんだから、もう人、人、人。まったく人だらけ。

バイト先がTシャツ屋でしょ、それに場所が新宿だもんだから、もう人、人、人。まったく人だらけ。よく人に疲れた、みたいなこと言うけど、まったくそんな感じでね。一秒でも早く帰りたい、ひとりになりてえって思う。やっと時間がくる。すっとんで帰る。ひとりになれる。よかったあってはずなのに、しばらくすると、何か人恋しくなったりする。誰かに会いたくなる。会ってもどうせ疲れるだけだってわかってるような時でも、誰かが恋しくなる。いったいどうなってんだろうね。

何かひとつ始めるたびに、何かひとつ終わりになっちまうってこと、ある。

何かひとつ始めるたびに、何かひとつ終わりになっちまうってこと、ある。好きでやんじゃないよ。なにか、そう、一歩踏みだすたんびに踏んづけちまうものみたいな。あれは、あいかたないって、いや、しかたないんだけど。もちろん、俺が踏んづけられるほうに回ることもあるけどね。なにしろ、誰も好きこのんで傷つけたりはしないんだよ。誰ひとる傷つかずに幸せになる方法があるなら、それ教えてもらえるなら、俺、酒やめてもいいよ。

この前住んでたアパートの俺の部屋の上に住んでた男、白い粉やってて、

この前住んでたアパートの俺の部屋の上に住んでた男、白い粉やってて、本人はただ気の小さい男だったんだけど、やっぱりなんか不気味がったよ。夜中に床だの壁だの叩きはじめたりね。俺をどんな目で見てたのか知らんけど、来るんだよ、「ないか?」って。冗談じゃないよ。砂糖か洗濯せっけんくらいならあるって、言ったけど。まだ生きてっかな。

あからさまにガンバりますっていうのは、ヤラしくて好かんのだけど、

あからさまにガンバりますっていうのは、ヤラしくて好かんのだけど、どうもこうもない、んなこと言ってらんないみたいなとこから来る力ってのが好きなんよ。もう、どうしようもない、ああつぶれちまうみたいの、紙一重なんやけどね。

実際離れてみるとね、どうってことなかった街が、やたらすてきな街だったように思えたりする。

七年くらい前に住んでたアパート、去年いなかに帰ったとき、寄ってみた。そこに住んでた頃はね、その街に、別にどうっていう思い入れもなかったし、ずっと住もうとも、住めるとも思わんかった。でも、実際離れてみるとね、どうってことなかった街が、やたらすてきな街だったように思えたりする。そこに大事なもの置いて来ちまったっての、どけてもね。

この前ちょっとしたことから一緒に飲みに行った女がいて、いい女なんだよ。

この前ちょっとしたことから一緒に飲みに行った女がいて、いい女なんだよ。そのうち、何やってんの?みたいな話になって、彼女はケロっとした顔で「ハダカ」、俺、「ハア、ソウ」ってなもんで、気分悪くすっかなあとか思いながらも「タンパツ? カラミ? シバリ?」なんて聞いたりすると、「ヤダナ、表のタンパツだけよ」って。それ聞いて、なぜかちょっとホッとしたような顔した俺に気づいたらしくて、「もし、カラミやってるって言ったらどうした?」って聞かれちまった。やたら恥ずかしくなったよ。目の前にいる女は、よく気が利いて、優しくて、一緒に飲んでると酒がうまくて、そう、十分いい女なんだから。

前に進むのがこわくて、今の暮らしに満足した顔をする。

前に進むのがこわくて、今の暮らしに満足した顔をする。そんな自分に気がつくたびに、こわくてあたりを見回した。信じるものなんて何もない。でもそれらしきものを見つけた気がして、あたためてみるけど、いつかまた、裏切りに出会うんだろう。暗いなあ。でも、なにしろこんな始まりで、この唄は六年前から始まったんだよ。「街は今日も雨さ」(音楽「街は今日も雨さ」へ)。

この唄「ノック・オン・ザ・ハート」もそうだけど、作った時と詩が少し変わってる。

この唄「ノック・オン・ザ・ハート」もそうだけど、作った時と詩が少し変わってる。前はなにしろ詩をいじられるほどいやなことはなくてね。ヤダヨの一言みたいな感じだったんだけど、今は少し違う。やっぱりその道何十年って人が本気で手伝ってくれたりした詩ってのは、もちろん最初はいやなんだけど、何度も読んでみたり、唄ってみたりしてると、なるほどなってことがかなりあるんだよ。もちろん、どうしても唄えないってこともあるし、それは唄わないけど。でも、かなり勉強になってるなあ。

俺の声、最近またひどくなってきた。

俺の声、最近またひどくなってきた。もともときれいな声じゃないから、聞いてる人はたいして変わったとも思わないかもしれないけど、唄ってる本人すごい気になんだよ。タバコ減らしてみたり、浅田飴なめてみたりとか、かわいい努力してんだけどね、いまさら、ウグイスのような声になりたいとも思わないけど、やっぱりこれまで出てた音が出なくなっちまうってのは許されないわけでね。しっかりしてほしいもんだと。

ここ何年かでやっと俺にも耳ができた。

ここ何年かでやっと俺にも耳ができた。前は誰になんて言われても、そんなこと知ったこっちゃねえよ、何をえらそうに言いやがる、みたいのがいつも頭にあってね。俺のためを思って言ってくれる話も、ろくすっぽ聞きゃしなかった。でも、なんてのかな、それなりに年とった人が言ってくれることって、やっぱりほとんど、なるほどなって部分あるんだよね。それをそのまま飲みこもうとは思わないけど、知っててじゃまになるものでもないしね。勉強させてもらってます。

先月おやじが一年半ぶりぐらいに帰ってきた。

先月おやじが一年半ぶりぐらいに帰ってきた。おやじってのはもう何十年も船に乗っててね。ここ十何年はほとんど日本にいない。それに俺も早くから家出てたから、ほとんど会ってゆっくり話したたってことがないんだけど、はっきり言えんのは、俺が年とればとるほど、おやじがでかくなっていくこと。もちろんバカにしてたときもあったし、今でもこういうとこはなあってのはあるよ。でも、そういうのひっくるめても、やっぱりすごいわけよ。俺みてえな、まだまだ甘ちゃんにゃ勝ち目ないんだよな。

この前帰ったとき、俺の姉さんの結婚式で北海道に行ったんだけど、

この前帰ったとき、俺の姉さんの結婚式で北海道に行ったんだけど、そのとき雪の中をおやじと俺が歩いてる後ろ姿の写真を誰かが撮ったんだけど、その写真を友達に見せたら、そいつが言った。「シオンちゃんの方が背は高いのに、背中の大きさがまるで違うね」って。そう言われてみればなるほど、ぜんぜんでかいんだよなあ。

そういえば東京出てくる前に住んでたアパートのそばも公園やった。

そういえば東京出てくる前に住んでたアパートのそばも公園やった。小さいんやけどね。ブランコがひとつと、鉄棒くらいしかなかったけど、そこにザビエル記念碑があったんよ。それだけはやたら目立ってたのを覚えとる。

若かった頃のSION兄さん 若かった頃のSION兄さん

仙八先生に出てたの見たってハガキが何通か来てたけど、そりゃ違うよ。

仙八先生に出てたの見たってハガキが何通か来てたけど、そりゃ違うよ。俺じゃないよ。何年前の話か分からないけど、その頃、俺はやっぱり新宿で「いらっしゃい」やってたわけで、月一、二度ちっちゃなライブハウスで唄ってたくらいだから、そのシオンって人、俺じゃないよ。でも、シオンって名前、なんか変かね。

最近、昔とまったく違うのは、なにしろ死ぬの怖くてしょうがいない。

最近、昔とまったく違うのは、なにしろ死ぬの怖くてしょうがいない。やだね。俺は恥さらし続けても、まだそれでもね。

新宿西口ロクロッシングの信号が黄色に変わるとき、街を駆けぬける奴の姿が見える!

二月の終わりくらいの週刊平凡に、この番組の宣伝みたいのが写真入りなんかで載ってたりしたんだけど、見た人いたかな。スゴいんぜ。「新宿西口ロクロッシングの信号が黄色に変わるとき、街を駆けぬける奴の姿が見える!」とか書いてあったりして、カッコイイでしょ。それ見たバイト先の常連が、「シオン、駆けぬけるどころか、最近、いらっしゃい言って立ってるのがやっとじゃない」って笑ってた。ちなみに、その週刊平凡の表紙は堀ちえみでした。

「そうやって大人になるんだよ」って。やたら頭にきたよ。

いつ頃だったかな、そん時、俺なりにずいぶん大変な問題があってね。いつものようにヘラヘラしてらんない日が続いてたのよ。それを見てたやつがね、ニヤッとバカにしたような顔して言ったわけ。「そうやって大人になるんだよ」って。やたら頭にきたよ。わかったような顔して、高いところから見下ろされてるような気がしてね。なんで、こんな話するかっていうと、俺、同じこと、この前言っちまったんだよ。つくづくイヤんなった。

「おにいちゃん」って、いろんな娘から呼ばれる。

「おにいちゃん」って、いろんな娘から呼ばれる。二年くらい前からシオンばっかやったんだけど、いつから、なんでこうなったのかわからんのだけど、「おにいちゃん」って呼ばれるよ。でも、悪い気はせんけどね。

髪はよくいじったね。モヒカン以外はたいていやったよ。

髪はよくいじったね。モヒカン以外はたいていやったよ。それに、三年前まではヒゲ生やしてたんだ。ひげ好きで、それこそ、生えそろいもしない頃から、強引に生やしてたから。今思うと、汚ねえって気もするけど、あん時ゃあれが気に入ってたんだからおもしろいよ。

俺、酒飲むとめちゃくちゃ食うんだよ。

俺、酒飲むとめちゃくちゃ食うんだよ。それこそ、人間じゃねえよって言われるくらい食う。そんなことほとんど毎日やってるから、めえちゃくちゃ太るはずなんだけど、なんとか体重はあんまり変わんない。なんでかっていうと、食ったあと、指突っこんで吐くんだよね。俺、食いたいから食う。だけど、太りたくねえから吐く。頭おかしいかね?

俺はいつもそんなとき、どってこたねえよ、大丈夫だよって、言い聞かせてやってきたよ。

今月から生活変わる人って多いだろうね。大学や仕事の関係で独り暮らし始めるっての。なにしろ不安なんだよね。新しいところってのは、いくら自分が選んだものであっても、ホントにこれでよかったかなとか、やっていけんのかなって気持ちになったりするもんね。俺はいつもそんなとき、どってこたねえよ、大丈夫だよって、言い聞かせてやってきたよ。

俺は三人兄弟の真ん中なんやけど、

俺は三人兄弟の真ん中なんやけど、上も女のわりにゃかなり高いほうやし、弟も俺よか全然でかいんよね。

これでも書道二段なんやけどなあ。

そういや、俺の字、読めるようになるまで時間かかるとか、みんなに言われるっちゃ。これでも書道二段なんやけどなあ。誰も信じてくれんちゃ。

俺、パチンコも麻雀も、もちろん馬とかボートなんかも全然やらんのよね。

俺、パチンコも麻雀も、もちろん馬とかボートなんかも全然やらんのよね。その分、全部酒にいってるって言われたら、それまでやけど。

ドライヴたって、今どき珍しく免許ないしね。

思うよ、女の子とデートするとかなんとかっての、みんな何やってんだろって。俺は酒飲みに連れてく以外、一緒に出かけるとか、ほとんどしたことないから。ドライヴたって、今どき珍しく免許ないしね。

今風って言ったらおかしいけど、きどってるとこダメなんよ。

サ店にしても飲み屋にしても、なんての、今風って言ったらおかしいけど、きどってるとこダメなんよ。まったく落ち着かんわけ。サ店ならちょっと薄汚れてるほうがいいし、酒飲むにしても、居酒屋か赤ちょうちんみたいな方が全然好きやしね。なのに、カッコがこうだから笑うよ、ほんと。

それにしても、ここしばらく、誰かと飲んだってのがないなあ。

外で飲む時もそうやけど、家で飲む時も、最近ずっとライムサワー。最初はなんか、甘ったるい感じでイヤやったんだけど、今はもうほとんどこれだけやね。それにしても、ここしばらく、誰かと飲んだってのがないなあ。一緒に飲みてえなって思うやつが、最近あんましないからかね。

俺は、どうも夏ってのは好きじゃない。

そろそろ夏がくるけど、俺は、どうも夏ってのは好きじゃない。海は好きやけどね。

今、四曲入りくらいのレコード作ろうかって思ってはりきっとんのやけどね。

今、四曲入りくらいのレコード作ろうかって思ってはりきっとんのやけどね。ラジオでこれまで流した曲が二、三曲あるんかな。どれやろうかって考えてるとこなんやけど、なかなか決まらんちゃ。六月の終わりか七月の頭には出したいんやけどね。楽しみにしとってよ。

あんなやつの言うことで、なんでこんな落ちこんだりすんだろって、思うことない?

あんなやつの言うことで、なんでこんな落ちこんだりすんだろって、思うことない? 少しでも自分が気にしてるやつとかが言うことならともかく、まったく知らねえようなやつが、しゃしゃり出てきて、言いたいことを言っていきやがる。関係ないやつなんだから気にしたくもないけど、言葉として頭に残るやない。どっかで深刻に受け止めたりするんちゃね。気にすんなってのも無理だろうけど、気にすんな。

俺はもう二年くらい前から、つぶれかけたスナックの裏のカビくさい部屋にゃ住んでねえよ。

俺はもう二年くらい前から、つぶれかけたスナックの裏のカビくさい部屋にゃ住んでねえよ。この唄作った頃にゃ、まったくそうやったし、毎日、仕事終わってアパート帰って、クソみたくきたねえ部屋で、うんざりやったしね。毎日毎日、なんとか抜け出すことばっかし考えとった。

んで、なんとかそこから出たのに、つぶれかけた~とか言うて唄っとる。シオン、そりゃもうウソじゃねえかって言われるかもしらんけど、ウソじゃねえわけよ。まったくウソじゃねえ。多分その部分じゃ、一生唄っていくんやろね。

「街は今日も雨さ」このテイクは何か月か前に録ったんやけど、

「街は今日も雨さ」このテイクは何か月か前に録ったんやけど、そん時のボーカルがやたら蚊取り線香みたいな感じで情けなかったから、何日か前録り直したんやけどね。ライブの前の日とか録音の前の日とかって、ちょっと気取ったりして、酒も煙草も控えとったんやけど、それが俺の場合よくなかったみたい。いつものようにやっとくのがええみたいよ。

ちったあ、俺にもカッコつけさせろっつうんだよ。

そうそう、ハモニカ。せっかく俺、やったつもりなのに、終わった後、きちんと戻ってきたりして、あれ?って思ったっけ。「次も使うだろうから、返しといてください」って、渡されたらしくて。ちったあ、俺にもカッコつけさせろっつうんだよ。

この仕事かたづけるまでは、酒絶対飲まんぞ、とか思うんやけど、

この仕事かたづけるまでは、酒絶対飲まんぞ、とか思うんやけど、ちょっと外が暗くなってきたりして、手が勝手に酒入れて、勝手に口に運ぶんよ。で、結局いつもと同じように酔っぱらっちまうわけなんやけど。

ピアス開けたのは十六の時かな。

ピアス開けたのは十六の時かな。今でこそ珍しくもなんともないけど、その頃は、男がピアスしてんのは珍しかったね。

ディランが来日しとったらしいね。

ディランが来日しとったらしいね。ビデオがどうしたこうしたって誰かに聞いたけど、なんか、やたら悔しかったよ。この人に関しちゃ、外人ならともかく、そのへんにいる日本人が話したり、同じ場所にいたってだけで、やたら嫉妬してしまうよ。ちくしょう。

できることといえば、これでよかったって言える俺であり続けるだけやからね。

なにしろ、やってきちまったことは、今さら取り返しようもなきゃ、消えもせんわけで、できることといえば、これでよかったって言える俺であり続けるだけやからね。そう、俺はまったくこれでよかったよ。

ショーケンはいいよ。

ショーケンはいいよ。三年くらい前かな。初めてレコード会社にテープ持ってった時、日本人で好きなミュージシャンいないのか?って聞かれて、ショーケンって、すぐ口に出たものね。別にあの人の音楽がどうこうじゃなくて、好きなんよ。したっけ、そん時いたレコード会社のディレクターが、ショーケン嫌いな男はいないよって、言ってた。

ショーケンに会いたい。

ショーケンはほんといいよ。ショーケンのあと、それらしい人が何人か出てきて、嫌いじゃないんやけど、ディランのそれと同じで、どっか許せんのよね。ショーケンに会いたい。

SION「新宿の片隅」には、当時のSIONに会うことができる貴重な書籍だ SION「新宿の片隅」には、当時のSIONに会うことができる貴重な書籍だ

女っていや、昔から長い髪したのが好きやったけど、

女っていや、昔から長い髪したのが好きやったけど、似合う人がやると短いのもかわいいねえ。ただ、カリアゲだけは好きになれんよ。

飲み始めたら、なんとしてもいくとこまで飲まんと、なんか気がすまんのよね。

飲み始めたら、なんとしてもいくとこまで飲まんと、なんか気がすまんのよね。中途半端じゃこう、気持ち悪いっていうか。なにしろ気がすまんのよ。

東京に来ても一年くらいは、アコースティックギター一本で唄っとったわけやから、

今度出す俺のレコード、今はほとんどっていうか、まずなくなったけど、九年前、ギター一本で始めたわけやし、東京に来ても一年くらいは、アコースティックギター一本で唄っとったわけやから、一曲、ギター一本で曲入れた。あとは、ピアノと、それから、、、

あと一か月で、俺、25になるよ。

あと一か月で、俺、25になるよ。十代の頃や22,3の頃は、いくつに見える?って聞いて、実際の年より低く言われたら頭にきてた。特に、17,8の頃は年いったように、そう、大人に見られたかったね。

乗りものってのが、俺あんまし好きじゃなくて、絶対ダメなんがバス。

乗りものってのが、俺あんまし好きじゃなくて、絶対ダメなんがバス。修学旅行じゃ、いつもゲーゲーやってた。あの匂いだけで吐きそうになるもの。今もバス停ひとつぶんくらいで、十分気持ち悪くなるよ。

どうもダレとるなあ。まあ、今に始まったこっちゃないか。

どーもここんとこなまけとるっていうか、まあ、ここんとこに限ったこっちゃないんやろうけど、イカンよ。イカンってのわかっちゃいるんだけど。いったい、俺は毎日何やってんだろ。仕事がある日は仕事行ってるし、バイトできるときは「いらっしゃい」ってTシャツ屋のにいちゃん、やりよるけど、どうもダレとるなあ。まあ、今に始まったこっちゃないか。

最初の高校やめた時は、

最初の高校やめた時は、おまえら、そうしてイイ子してなさい、俺、こんなんもういらねえよ、みたいなカッコつけたりしたみたいなとこ、あったけど、それでも心ん中じゃ、なんか、やたら淋しかったり不安だったりでね。もしかしたら逃げてたのかもしらんって、自分でちょっとでも感じた時にゃ、それ認めまいとして大変やったもの。

キラキラもするはずだよ。ピアス12個ついてっから。

耳がキラキラしてきれいだって書いてあるハガキ、けっこうあったけど、キラキラもするはずだよ。ピアス12個ついてっから。もう、こうなるとバカとしか言いようがないけど。

テレビの音、なんも聞こえんとこまでしぼって、画面だけ見てること、けっこうあるんやけど、

テレビの音、なんも聞こえんとこまでしぼって、画面だけ見てること、けっこうあるんやけど、おもしろいよ。その音のない番組に入りこもうとしたら、やたらイライラしてきたりするんやけど、ただボケッと何考えるでもなく眺めてたら、ただ薄っぺらい色になるんよ。で、おもしろいんは、すべて興味もなく、ただ眺めてるだけなのに、ビクッと感じることがある。どんな場面かっていうと、動物。猫なんかが出てきたりしたら、やたら、こう、わかるよ。音いらんのよ。

俺がバイトしてた店、つぶれちまったんやけど

八月いっぱいで、俺がバイトしてた店、つぶれちまったんやけど、最後の日は、なんかこう、変に盛りあがったよ。

この前、ルースターズの花田と話す機会があって、

この前、ルースターズの花田と話す機会があって、俺の唄、いっぱい知ってくれとるんよね。おもしれえの。で、近いうち一緒になんかやろうって話んなって、できたらおもしろいと思うんやけどね。それはええんやけど、そん時、電話番号教えてって話になって、書く紙なかったから歯医者の診察券に書いて渡したんよ。だから、歯医者行ってない。

ホテル、泊めてくれんとこが多かったりしてね。

前回のツアーの大騒ぎがたたってか、今回かなり厳しいね。打ち上げほとんどなし。まあ、毎日毎日めちゃくちゃな打ち上げやった前のツアーが異常やったんやろうけど。あと、ホテル、泊めてくれんとこが多かったりしてね。

下関はまいったなあ。目が覚めたらメンバーも誰もおらんかったけぇね。

しかし、下関はまいったなあ。目が覚めたらメンバーも誰もおらんかったけぇね。電車でコトコト次の街に行ったもんなあ。偶然、ツアーずっとついてきてくれた子らと一緒の電車やったし、おまけに女子高生いっぱいおったりして、はずかしいやら、嬉しいやらで。でも、なんで置いていったんだって、後で聞いたら、前の日、消火器ぶちまけて、んで、朝起されても、うるせーって、電話切ったらしいんよ。そりゃ、置いてかれるよな。

新しいアルバムとシングルのジャケットの写真撮ったけど、

新しいアルバムとシングルのジャケットの写真撮ったけど、今回もやっぱりスタイリストの人もメイクの人もなしでやったよ。最初でこりたけぇね。「シオン」ってアルバムの写真撮るとき、オシャレなねえちゃんが、いろんな服持ってきてくれたんやけど、どうしても、俺、着とうないっつって、そん時、スタジオ行ったまんまのカッコで撮って、スタイリストの人に何となく悪いことしたかなあとか思ったから、それからは、そういうのはなしってことで。

服かあ。最近、買ってねえなあ。

服かあ。最近、買ってねえなあ。パンクショップでバイトしとる頃は、ほしい服できたら、着なくなった服、店で売って、その金でけっこう買ったりしてたんやけどなあ。セコイね。でも、今売るとこねえなあ。

よう、変わる変わらん言うけど、

よう、変わる変わらん言うけど、自分自身じゃようわからんし、意識して絶対に変わらんとも変えようとも思っとらんから、ほとんど気にしとらんちゃね。

うちのバンドのメンバーの話をしたいと思うけど、

うちのバンドのメンバーの話をしたいと思うけど、まず、タイコの小野口。こいつは命がけで叩きよるけえね。すげえよ。そのうち、アコースティックギターとこいつのタイコだけで何曲かやりたいって思う。ベースの半田。いつもヒョウヒョウとしとるけど、これがなかなかいい位置におってくれるんよ。

んで、サックスのスマイリー。もうずいぶん一緒にバカしよる気がするけど、まだ会って九か月くらいしか経っとらんのよ。おかしいっちゃ。ヒーボードの秀樹選手。俺と名前同じなんやけど、ちょっと学歴に差がありすぎるっちゃね。でも、この人、ほんとに気持ちよくさしてくれる音出すもんなあ。好きだよ。で、ギターの文ちゃん。この人だけかなあ、俺以外のバンドやってないのは。三年の付き合いやね。でもって、俺はシオンて言います。

ああいうやつがいるから、ロック全体が変な目で見られんだよって、

インタビュー受けてたら、斜め向こうに座ってる家族連れが、チラチラこっちゃ見て、ヤダねーってな顔して、それだけならええんやけど、始まるわけよ。チンピラミュージシャンが!って、おっさん。音楽の何たるかもわかってないのよねって、おばさん。ああいうやつがいるから、ロック全体が変な目で見られんだよって、息子。家族揃って言うわけよ。俺はただインタビュー受けてるだけだろうにっつうの。

それじゃプロじゃないって言われそうやけど、俺はプロじゃねえもん。

自分で気持ちよく、カッコいいねえ、これって。好きやなあって。シオンしっかりせえっちゃって、まったく個人的に唄っていくわけです。それじゃプロじゃないって言われそうやけど、俺はプロじゃねえもん。

どこやっけなあ、「俺の声」をみんなが唄ってくれたことがあるんよ。

どこやっけなあ、「俺の声」をみんなが唄ってくれたことがあるんよ。俺の唄っつうのは、お客さん何人だろうが、個人個人で受けとめる唄が多いし、まして「俺の声」って唄とか、一緒に唄えるような唄じゃないみたいなとこあるやない。あの悲惨な唄。でも、「俺の叫ぶ声はピンボールさ」って、みんなして唄ってるわけよ。そこやと思う。

音楽ってのはこうだとか、ロックはこうでなきゃいかんとか、なーんもないんやけえ。

俺は人前で唄うとき、部屋でひとりで唄ってるとき、あんまし明るいとは言えん唄に、逆に力づけられたりしてきたんよね。音楽ってのはこうだとか、ロックはこうでなきゃいかんとか、なーんもないんやけえ。チンピラでもキンピラでもかまわんさ。俺にゃ必要なんよ。

自主制作の「新宿の片隅で」がほしいってのがかなりあるけど、

自主制作の「新宿の片隅で」がほしいってのがかなりあるけど、あれ、もうないんだよ。俺としては今んとこ、あのレコードはあの位置に置いときたいってのもあるし。

今日はたまってた電気代とガス代と払ったし、

今日はたまってた電気代とガス代と払ったし、なんかスゲー立派なことやったみてえで、気持ちがいいなあ。あと、家賃と水道代をポーンと払えば、もう、男の中の男になれるんだけど。まあ、今月はこの辺でいいや。家賃払ったって酔えやしねえし。

よっぽど俺のこと、自由気ままに生きてきた人みたいに思っとる人が、けっこうおるみたいやけど、

よっぽど俺のこと、自由気ままに生きてきた人みたいに思っとる人が、けっこうおるみたいやけど、それがカッコいいなんて言ってくれた人にゃ悪いけど、カッコなんかええわけないぜ。それこそ、人に見せられた様じゃないっちゃ。

ライブ観たり聞いたりするたびに、シオンの声がかすれていくような気がする、

ライブ観たり聞いたりするたびに、シオンの声がかすれていくような気がする、そのうち、まったく出なくなるんじゃないかって手紙もらったけど、そうかなあ。確かに、話もできんかったときもあるし、ウグイスのようにゃいかんけど、まだまだ、大丈夫だぜ。出んことなったら、それだけのもんやったんやし。、、、やっぱ、やだなあ。

ちくしょう、ドカーっと金ほしいなあ。

ちくしょう、ドカーっと金ほしいなあ。そしたら、もう月賦なんか、まとめて払っちゃうよ。電話もガスも止めないぜ。

俺、部屋の前まで帰って、鍵がない。情けなかったよなあ。

で、なにしろ、それ終わって、スマイリーたちと、ちょっと一杯って飲みに行ったんよ。ついつい朝五時くらいになったから、寝るんは無理にしても、その日からまたツアーやからさ。じゃ、後でって別れたんやけど、俺、部屋の前まで帰って、鍵がない。情けなかったよなあ。大家さん、けっこう離れた所に住んどるからさ。一応、電話したんよ、朝っぱらから。やっぱ冷たかったね。会話にならんかったもんなあ。こんなときのためにも、家賃はきちんと入れとかんと。

電話とかガスとかは、ちょっと忘れとったら、そんなこともあるんやけど。水道はなあ。

ツアー中は、あんまり家帰らんやない。何日かぶりに帰ると、何かひとつくらい変わっとってね。今回は水道が止まっとった。電話とかガスとかは、ちょっと忘れとったら、そんなこともあるんやけど。水道はなあ。一番待ってくれるって安心しとるからいかんね。水道止まんの、今年二回目やもんなあ。

俺にゃ、可愛いお姉ちゃんがおるんやけど、

俺にゃ、可愛いお姉ちゃんがおるんやけど、今、二人の子どものママでね。何年に一回としか会わんのやけど、子ども抱いとるの初めて見たときにゃ、変な感じやったなあ。よう喧嘩したし、いろいろあったけど、いつもお袋に「洋子はお姉ちゃんなんやし、秀樹は手が悪いんやから」って、我慢させられよってね。

俺、弾き始めてから、もう、十年以上も経つのに、

ギターっていや、俺、弾き始めてから、もう、十年以上も経つのに、未だにギター始めて二か月ですって人と、ほとんど変わらんなあ。まあ、いいか。よかねえな。これからは、ステージでもギター弾こうかね。

俺、CDっつうの、どうしても好きになれんっつうか、

俺、CDっつうの、どうしても好きになれんっつうか、やっぱ、レコードが好きやし、レコードジャケットって、楽しみたいみたいなとこがあるやない。それに、これまで買ってきたレコードをCDに買い替えるわけにもいかんしね。だから、それほど、ほしいとは思わんかったんやけど、この前、持っとるやつのとこで聞かしてもろうて、考え変わったね。やっぱ、ええわ。今度のアルバムもCD出るし、ひとつがんばって手に入れようと思う今日この頃です。

サイズの松浦選手とチャカとでやった「冬の街は」が気に入ったとか、

サイズの松浦選手とチャカとでやった「冬の街は」が気に入ったとか、レコードにしろよとかいうハガキが結構あったりして、嬉しいなあ。ツアーで、確か一回唄ったことあると思うけど、今度ギター持ってきて、ここで唄おうかね。

まとめ

ということで、以上、今回は、SIONの『新宿の片隅で』から、お気に入りのフレーズをたくさん紹介しました。

1980年代半ば、25歳の頃のSIONをたっぷりと味わうことができますね。

何て言うか、今とあまり変わってないような(笑)

ずっと好きです、SION兄さん。

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1967年生まれのバブル世代。80年代カルチャーしか勝たん。推しは仙道敦子。匂いガラスが欲しい。