ファッション・ブランドのメゾン・キツネが、スターバックスコーヒーとコラボしたことがある。
おしゃれなスタバとおしゃれなキツネ。
こんなコラボがあるから人生は楽しいのだ。
メゾン・キツネのデザインによるスターバックスカード
メゾン・キツネのデザインによるスターバックスカード。
ファッション雑誌「GQ JAPAN」2015年9月号の付録として製作されたものだ。
もともと「GQ JAPAN」はスタバと良好な関係にあった。
2014年1月号では「トム ブラウン ニューヨーク」とコラボしたスタバカードの付録で、大きな話題を読んだ。
キツネとのコラボは、その「GQ JAPAN」が提供するスタバカードの第2弾だった。
それにしても、スタバとキツネとのコラボは強烈だったな。
トム ブラウン ニューヨーク にしてもメゾン・キツネにしても、コラボの組み合わせがいい。
いずれも、ベタベタ大人気のブランドというよりも、ちょっとマニアックな香りのするブランドである。
全国のアウトレットモールにストアがあるような有名ブランドとは少し違う。
感度の高い人たちが、どこからか匂いを嗅ぎ分けて集まってくるような、そんな不思議な魅力があった。
知名度で言えば、日本中のイオンにまで店舗を持つスターバックスコーヒーとは、相手にならないだろう(たとえ、トム ブラウン ニューヨーク であっても同じことだ)。
しかしながら、このスタバカードの魅力は、間違いなく「メゾン・キツネ」にある。
メゾン・キツネがスターバックスコーヒーとコラボしているからこそ、「GQ JAPAN」のこの付録には意味があったのだ。
トリコロールカラーとトラッドをベースにしたコレクション
上質な素材にパリの洗練された美意識をかけあわせたブランド。
「GQ JAPAN」の中で、メゾン・キツネはそんな言葉で紹介されている。
トリコロールカラーとトラッドをベースにしたコレクションは、「ニュークラシック」と呼ぶ若々しいフレンチ・エスプリを注ぎ込んだもの。
そのフレッシュなスタンダード感覚ゆえに人気を博している。
なるほどね。
僕も、あのトリコロールのキツネのアイコンが好きだった。
Tシャツにもカーディガンにも、左胸にはいつだってトリコロールのキツネがいた。
パリのランドマークを詰め込んだデザイン
付録のカードはとても小さなものだ。
通常のスターバックスカードに比べて、いかにも付録感がある。
そして、この小さなカードの中に、メゾン・キツネの世界観が溢れていた。
カードに使用されているプリント柄は、パリのランドマークを詰め込んだデザイン。
メゾン・キツネで、2015年の春夏コレクションからスタートしていたデザインだ。
ゴージャスのようでいて爽やか、おとなしいように見えて華やか。
品の良い感じ。
ひと言で言って、そんな雰囲気が、このスタバカードにはある。
スタバカードでスマートなコーヒーライフを飾る
発売日を心待ちにして買った「GQ JAPAN」付録のスタバカード。
それは、今も雑誌の中で、大切に仕舞い込まれている。
おかしいな。
僕たちは、このスタバカードを使って、スマートなコーヒーライフを飾るはずだったんじゃないのか。
確かにそう思っていた。
実物をこの目で見てみるまでは。
だって、あまりにも小さくて、あまりにも付録然としていて。
これをスタバのカウンターで出すのか?
「GQ JAPAN」を買った僕が来ましたよ、って言いながら?
まさか。
そう考えると勇気が出なかった。
付録は付録のままで、夢は夢のままで、しまっておいた方がいい。
あれから7年の時が過ぎた。
みんな、このカードの存在を忘れてしまった今なら。
このカードを持って、スタバまで行くことができるかもしれないな。
7年前の付録のカードを、今も使うことができるのならね。