文学鑑賞 庄野潤三「薪小屋」旧街道筋の宿場町で生きる宿屋の主人 2021/03/06(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三の短編小説「薪小屋」読了。 「薪小屋」は、昭和37年「群像」7月号に掲載され、作品集『鳥』(講談社、1964年)に収録された作 …
文学鑑賞 庄野潤三「鳥」5人家族に忍び寄る死の影 2021/03/06(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三の中編小説「鳥」読了。 「鳥」は、昭和38年「群像」7月号に掲載され、作品集『鳥』(講談社、1964年)に表題作として収録された作品である。 庄野さんは、和子と明夫 …
文学鑑賞 庄野潤三「浮き灯台」人間というちっぽけな存在 2021/02/26(金) みづほ 文化系スノッブ ついていない、不運な男がいる。 妻子は病弱で、実家との折り合いも悪く、多額の借金を背負いながら、仕事もうまくいかない。 借金を背負った原因は実の兄で、そのために男は実の母親 …
文学鑑賞 庄野潤三「世をへだてて」やがて始まる新たな家族の物語へと繋がる闘病記 2021/02/21(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「世をへだてて」読了。 本作『世をへだてて』は、1987年(昭和62年)11月に文芸春秋から刊行された闘病記である。 こ …
文学鑑賞 庄野潤三「おもちゃ屋」幸せに裏打ちされた不安 2021/02/14(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三の「おもちゃ屋」は、昭和48年1月号から12月号まで「文藝」に連載された連作短編小説集である。 本書のテーマについて、著者(庄野潤三)は「あとがき」の中で、「主題は「 …
文学鑑賞 庄野潤三「佐渡」紀行小説に姿を借りた家族小説 2021/02/12(金) みづほ 文化系スノッブ 「佐渡」は、学習研究社の「芥川賞作家シリーズ」から、昭和39年に刊行された。 本書には全部で13篇の作品が収録されているが、本書書き下ろし作品の「佐渡」を除いた12作品は、既 …
文学鑑賞 庄野潤三「流れ藻」戦後を生きた男と女の物語 2021/02/11(木) みづほ 文化系スノッブ 「流れ藻」は、小木近雄を主人公とした物語である。 近雄は25歳の若者で、2つ年下の妻・照代と生まれたばかりの長女・好子と3人家族で暮らしている。 近雄の仕事は、千葉県木更津 …
文学鑑賞 読売新聞「庄野潤三 静かなブーム」生誕100年を迎えて~現在も入手可能な庄野文学作品 2021/02/10(水) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三は、1921年2月9日生まれで、2021年は生誕100年に当たる。 誕生日前日の2月8日、読売新聞夕刊には「庄野潤三 静かなブ …
文学鑑賞 庄野潤三「雉子の羽」高度経済成長期を描いた171の断片 2021/02/05(金) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三の「雉子の羽」は、「文学界」昭和41年12月号から昭和42年12月号まで連載された長編小説である。 本作品最大の特徴は、171 …
文学鑑賞 庄野潤三『道」妻の不倫からアメリカの人種差別まで入った紀行集のような初期短篇集 2021/01/31(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三の「道」は、昭和37年に刊行された短編集である。 「この三年ほどの間に書いた作品からこの八篇を集めたが、「道」以外の七篇はすべ …