旧・文芸スノッブ 庄野潤三「山田さんの鈴虫」老夫婦が過ごす穏やかなファンタジーワールド 2021/05/23(日) みつの沫 文化系スノッブ 庄野潤三「山田さんの鈴虫」読了。 あとがきから引用する。 子供が大きくなり、結婚して、家に夫婦二人きりで暮すようになってから年月た …
旧・文芸スノッブ 野田知佑「川を下って都会の中へ」文学と酒の匂いが漂うカヌー旅行記 2021/05/22(土) みつの沫 文化系スノッブ 野田知佑「川を下って都会の中へ」読了。 悠々として決して急がない。 計画は絶対ではないし、目標はゴールではない。 ただ自由に川を下 …
旧・文芸スノッブ 開高健「ずばり東京」戦後オリンピック前夜の東京ルポタージュ 2021/05/20(木) みつの沫 文化系スノッブ 開高健「ずばり東京」読了。 タイトルが良い。 これこそ「ずばり東京だ」という本質を見極めようとする、強い意志がある。 東京という大 …
旧・文芸スノッブ 庄野潤三「私の履歴書」日本経済新聞に連載された芥川賞作家の半生 2021/05/16(日) みつの沫 文化系スノッブ 庄野潤三「私の履歴書」読了。 「子供がみんな結婚して、家に妻と二人きりで暮すようになって年月がたった。そんな夫婦がいったいどのようにし …
旧・文芸スノッブ 庄野潤三「鳥の水浴び」小さな日常の積み重ねの中にある家族の歴史 2021/05/16(日) みつの沫 文化系スノッブ 庄野潤三「鳥の水浴び」読了。 年老いた作家の日常がある。 物語の語り手である小説家は、作品中で77歳の誕生日を迎えているが、作家に定 …
旧・文芸スノッブ 庄野潤三「鍛冶屋の馬」日常の暮らしで見つけた、ふとした驚きや悲しみ 2021/05/14(金) みつの沫 文化系スノッブ 庄野潤三「鍛冶屋の馬」読了。 「鍛冶屋の馬」は十一篇の作品から成る連作短編集である。 以下、あとがきから。 もとは草深い田舎とい …
旧・文芸スノッブ 庄野潤三「庭のつるばら」老夫婦の日常と緩やかな世代交代の流れを描く 2021/05/09(日) みつの沫 文化系スノッブ 庄野潤三『庭のつるばら』読了。 『庭のつるばら』は「静かなブーム」と言われて久しい庄野文学晩年の代表作「夫婦の晩年シリーズ」の第4作目 …
旧・文芸スノッブ 「戦後短篇小説再発見/漂流する家族」庄野潤三「蟹」人生の不安は日常の中に埋もれている 2021/05/05(水) みつの沫 文化系スノッブ 講談社文芸文庫「戦後短篇小説再発見」シリーズの第4集のテーマは「漂流する家族」。 そもそも、日本の近代文学のなかで、短篇小説は「短いだ …
旧・文芸スノッブ 川本三郎「『それでもなお』の文学」風景は悲しみを純化してくれる 2021/05/05(水) みつの沫 文化系スノッブ 川本三郎「『それでもなお』の文学」読了。 著者の川本さんは「文学について語る時、当世風の文学理論や現代思想には関心がない」「むしろそう …
旧・文芸スノッブ 斎藤禎「文士たちのアメリカ留学」~アメリカと対峙しなかった庄野潤三 2021/05/05(水) みつの沫 文化系スノッブ 斎藤禎「文士たちのアメリカ留学」読了。 昭和27年4月8日、サンフランシスコ講和条約の発効により日本の占領時代が終わり、その翌年の昭和 …