夏の夜にお勧めのアルバムが、原田知世の『Summer breeze』。
1970年代の洋楽カバー・アルバムで、リゾート感たっぷり。
大人のハラトモは、ここから始まった?
夏が近づく頃に聴きたくなるアルバム
夏が近づく頃に聴きたくなるアルバム。
そういう音楽が、いくつかある。
原田知世の『Summer breeze』も、そのひとつ。
アルバム・タイトルがいい。
Summer breeze = 夏の風。
いかにも、爽やかな風が吹いてきそうな作品名だ。
トキカケから始まったハラトモ
我々世代にとっての原田知世といえば、もちろん「時をかける少女」。
松任谷由実の作詞作曲で、角川映画の主題歌だった。
主演も、もちろん原田知世。
我々のハラトモはトキカケから始まり、角川映画というレールの上を走り続けた。
アイドル歌手であり、角川映画の映画女優という、大きな看板を掲げ続けて。
1990年代の原田知世をあまり知らない
正直に言って、1990年代の原田知世をあまり知らない。
就職とか、退職とか、転職とか、結婚とか、引越しとか、生きるだけで精一杯だった時代。
それが、自分の1990年代だった。
音楽を聴く余裕も、あまりなかったかもしれない。
スローライフという新たなライフスタイル
仕事も順調にいって、家庭がようやく安定しつつあった頃。
それが、我が家の2000年だったと思う。
世の中も、少しずつ落ち着き始めて、スローライフなんていう言葉が聞こえるようになる。
バブル文化の呪縛から解かれた人々が求め始めたもの。
それがスローライフという、新たなライフスタイルだったんじゃないだろうか。
美しすぎる洋楽カバー・アルバム
カフェ・ブームなるものが生まれ、『クウネル』(2002年創刊)や『天然生活』(2003年創刊)といった雑誌が誕生する、その少し前。
2001年に、原田知世の『Summer breeze』は発売された。
美しすぎる洋楽カバー・アルバム。
パティ・オースティン、ランディ・ヴァンウォーマー、キャロル・キング、ブレッド、サイモン&ガーファンクル、ビー・ジーズ。
1970年代の残響みたいな音楽たち。
ゴンチチによるアレンジがスローライフな感じ
だけど、そこにあるのは、2000年代初頭の空気感だった。
エヴァーグリーンで、ヒーリング・サウンドで、スローライフな人たちの空気感。
もちろん、その理由は、ゴンチチによるアレンジである。
オシャレなカフェで流れてても全然違和感のない、オシャレで洗練されたバック・グラウンド・ミュージック。
大人の原田知世が始まったのは、このときからだったのではないだろうか。
原田知世34歳。
そして、同級生の管理人も、やはり34歳だった。
『Summer breeze』の原曲
ちなみに、『Summer breeze』の原曲は、すべてサブスクで聴くことができる。
自分は、『Summer breeze』原曲を集めたプレイリストを作成。
ハラトモのカバーと一緒に、原曲も楽しんでいる。
1.Say You Love Me(パティ・オースティン)
2.Sunny(ボビー・ヘブ)
3.Just When I Needed You Most(ランディ・ヴァンウォーマー)
4.How Deep Is Your Love(ビー・ジーズ)
5.If(ブレッド)
6.Scarborough Fair(サイモン&ガーファンクル)
7.You’ve Got A Freind(キャロル・キング)
8.That’s The Easy Part(ベス・ニールセン・チャップマン)
どの曲も、名曲ばかり。
こっちのプレイリストは、朝に聴くことが多い。
爽やかで、涼しげで、リゾートなのだ
毎年7月になる頃、聴いているけれど、不思議と永遠に聴き続けていられるCD『Summer breeze』。
思い出すのは、2000年代当初に通っていたカフェのこととか。
でも、そういう個人的な記憶を抜きにして、良いアルバムだと思う。
全然古くないし、最近のカフェでBGMに流してもいけそう。
っていうか、とにかく夏の夜っぽい。
爽やかで、涼しげで、リゾートなのだ。
7月の夜は、しばらくハラトモで過ごしてみよう。