読書体験 小沼丹『黒いハンカチ』若い女教師が活躍するほのぼの系連作短篇ミステリー 2025/07/20(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 小沼丹『黒いハンカチ』読了。 本作『黒いハンカチ』は、1958年(昭和33年)8月に三笠書房から刊行された連作短篇小説集である。 …
映画体験 映画『波の数だけ抱きしめて』オシャレ洋楽「AOR」が青春のサウンドトラックだった時代 2025/07/19(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 1982年(昭和57年)、それは、オシャレ洋楽「AOR」が、青春のサウンドトラックだった時代だ。 映画『波の数だけ抱きしめて』には、永 …
映画体験 岩井恭平「サマーウォーズ」デジタル社会の潜在的な脅威に勝つのはアナログな家族の絆だった 2025/07/19(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 岩井恭平「サマーウォーズ」読了。 本作「サマーウォーズ」は、2009年(平成21年)7月に刊行された長篇小説である。 細田守・原 …
読書体験 重松静馬『重松日記』から井伏鱒二『黒い雨』盗作疑惑騒動を考察する 2025/07/17(木) 懐新堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二の名作『黒い雨』は、かつて、盗作疑惑に揺れたことがある。 今年は原爆投下から80年。 井伏鱒二の故郷にあるふくやま文学館 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐新堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐新堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
読書体験 喜多嶋隆『夏物語』忙しすぎる日常を忘れるための80年代ショート・ストーリー 2025/07/13(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 喜多嶋隆『夏物語』読了。 本作『夏物語』は、1989年(平成元年)9月に角川文庫から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は …
音楽体験 『北海盆唄』と『子供盆おどり歌』北海道の盆踊り唄はなぜ卑猥だったのか 2025/07/13(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
読書体験 井伏鱒二「黒い雨」洗っても落ちない汚れは永遠に癒えることのない戦争の傷痕の象徴である 2025/07/12(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二「黒い雨」読了。 本作「黒い雨」は、1966年(昭和41年)10月に新潮社から刊行された長篇小説である。 この年、著者は …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐新堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
読書体験 トーマス・マン『魔の山』生と死の境界線で生き続けていく人々 2025/12/17(水) 懐新堂主人 文化系スノッブ トーマス・マン『魔の山』読了。 本作『魔の山』は、1924年(大正13年)にドイツで出版された長篇小説である。 この年、著者は4 …
読書体験 聖日出夫『なぜか笑介』24時間戦い続けた企業戦士!サラリーマンは戦後社会の主役だった 2025/12/13(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 聖日出夫『なぜか笑介』読了。 本作『なぜか笑介』は、1982年(昭和57年)から1991年(平成3年)にかけて、小学館ビッグコミックス …
読書体験 内藤啓子『枕詞はサッちゃん』長年の夫婦喧嘩と晩年の精神科入院、壮絶な阪田寛夫の人生 2025/12/06(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 内藤啓子『枕詞はサッちゃん』読了。 本作『枕詞はサッちゃん』は、作家(阪田寛夫)の長女による、父の回想録である。 自己肯定感の低い詩 …
読書体験 サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」禁書になるほど怖い問題作はなぜ人気なのか? 2025/12/04(木) 懐新堂主人 文化系スノッブ J.D.サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』読了。 本作『ライ麦畑でつかまえて』は、1951年(昭和26年)にアメリカで出版された長編 …
読書体験 村上春樹・訳『クリスマスの思い出』『あるクリスマス』『おじいさんの思い出』はカポーティのクリスマス三部作だったのか? 2025/12/03(水) 懐新堂主人 文化系スノッブ トルーマン・カポーティ「クリスマス三部作」読了。 カポーティのクリスマス三部作とは、『クリスマスの思い出』『あるクリスマス』『おじいさ …
読書体験 井伏鱒二『遙拝隊長・本日休診』荒廃した戦後の暮らしの中から戦争が見えてくる 2025/11/29(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二『遙拝隊長・本日休診』読了。 本作『遙拝隊長・本日休診』は、1955年(昭和30年)6月に新潮文庫から刊行された作品集である( …
読書体験 伊藤ユキ子『紀行・アラン島のセーター』アランセーターの伝説と歴史を読み解く 2025/11/26(水) 懐新堂主人 文化系スノッブ 伊藤ユキ子『紀行・アラン島のセーター』読了。 本作『紀行・アラン島のセーター』は、1993年(平成5年)11月に晶文社から刊行された旅 …
読書体験 野崎歓・編『井伏鱒二ベスト・エッセイ』小説と随筆の境界線で生まれた庶民の文学 2025/11/25(火) 懐新堂主人 文化系スノッブ 野崎歓・編『井伏鱒二ベスト・エッセイ』読了。 本作『井伏鱒二ベスト・エッセイ』は、2025年(令和7年)10月にちくま文庫から刊行され …
読書体験 ハーパー・リー『アラバマ物語』黒人差別社会の中で「ものまね鳥」が伝えたかったこと 2025/11/22(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ ハーパー・リー『アラバマ物語』読了。 本作『アラバマ物語』は、1960年(昭和35年)にアメリカで出版された長篇小説である。 原 …
読書体験 幸田文『ちぎれ雲』娘が綴った文豪・幸田露伴の最晩年、永井荷風も登場 2025/11/20(木) 懐新堂主人 文化系スノッブ 幸田文『ちぎれ雲』読了。 本作『ちぎれ雲』は、1956年(昭和31年)6月に新潮社から刊行された随筆集である。 この年、著者は5 …
音楽体験 村尾陸男『ジャズ詩大全(クリスマス編)』第二大戦前後に生まれたクリスマス・ヒット曲の歴史 2025/12/21(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 村尾陸男『ジャズ詩大全(別巻)クリスマス編(増補改訂版)』読了。 本作『ジャズ詩大全(別巻)クリスマス編(増補改訂版)』は2006年( …
音楽体験 ピート・ハミル『ザ・ヴォイス フランク・シナトラの人生』孤独な男の弱さを歌ったスターの人生 2025/12/20(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ ピート・ハミル『ザ・ヴォイス──フランク・シナトラの人生』読了。 本作『ザ・ヴォイス──フランク・シナトラの人生』は、1998年(平成 …
音楽体験 松下たえ子『ヴィルヘルム・ミュラー読本』ハイネが崇拝する「冬の旅」の詩人の人生 2025/12/11(木) 懐新堂主人 文化系スノッブ 松下たえ子『ヴィルヘルム・ミュラー読本──「冬の旅」だけの詩人ではなかった──』読了。 本作『ヴィルヘルム・ミュラー読本──「冬の旅」 …
音楽体験 【深読み考察】シューベルト『冬の旅』生きにくさを抱えて生きる若者の孤独と疎外感 2025/12/07(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ フランツ・シューベルト『冬の旅』鑑賞。 バリトンは、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ。 ピアノは、ジェラルド・ムーア。 …
音楽体験 ブルース・スプリングスティーン「ボーン・トゥ・ラン」自分とは何か?を探し続ける求道者の物語 2025/11/09(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ ブルース・スプリングスティーン『ボーン・トゥ・ラン』読了。 本作『ボーン・トゥ・ラン』は、2016年(平成28年)9月に早川書房から刊 …
音楽体験 村治佳織『エターナル・ファンタジー』ゲーム音楽に恋をしたクラシックギター界のミューズ 2025/10/17(金) 懐新堂主人 文化系スノッブ 村治佳織『エターナル・ファンタジー』(初回限定版)購入。 本作『エターナル・ファンタジー』は、2025年(令和7年)10月17日に発売 …
音楽体験 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します』ユーミンが時代を越えて愛され続ける理由 2025/10/12(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します―1971/Takuro Yoshida-2016/Yumi Matsutoya―』読了。 本 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐新堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐新堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
生活体験 札幌市民のための「2026年(令和8年)初売り情報」各商業施設の年末年始の営業時間も 2025/12/24(水) 懐新堂主人 文化系スノッブ 札幌市内の商業施設の初売り情報をまとめてみました。 新春セールや福袋など、初売りは札幌市民にも大注目のイベントです。 ただし、最 …
生活体験 札幌市民が見た『Fate/Grand Order』10周年記念広告企画『OVER THE SAME SKY』 2025/11/03(月) 懐新堂主人 文化系スノッブ 10月26日(日)の『北海道新聞』に「Fate/Grand Order(FGO)」の全面広告が掲載されていた。 pakoによる「近藤勇 …
生活体験 【聖地巡礼】村上春樹が愛したビールの街『羊をめぐる冒険』と『ダンス・ダンス・ダンス』の札幌を歩く 2025/10/24(金) 懐新堂主人 文化系スノッブ 村上春樹は、札幌の街が好きだったのかもしれない。 初期の名作『羊をめぐる冒険』や『ダンス・ダンス・ダンス』では、(東京などと並んで)札 …
生活体験 創刊75年記念『夏の岩波少年文庫フェア2025』特製アクリルキーホルダーが届いた 2025/10/17(金) 懐新堂主人 文化系スノッブ 創刊75年記念『夏の岩波少年文庫フェア2025』応募者全員プレゼントの「特製アクリルキーホルダー」が届いた。 昨年のケストナーに続き、 …
生活体験 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』インスタ感覚でちょっと懐かしいモノを紹介! 2025/10/07(火) 懐新堂主人 文化系スノッブ 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』読了。 本作『レトロなつかしダイアリー』は、2005年(平成17年)12月に河出書房新社から刊 …
生活体験 札幌市民の風物詩─3月と10月はJRタワーの「ゴバポ」でスクエアカードのポイント5倍 2025/09/27(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 札幌JRタワーの「ゴバポ」は、3月と10月に開催される。 「ゴバポ」とは、「JRタワースクエアカード5倍ポイントセール」の略称で、「J …
生活体験 明治・大正・昭和のおはじきコレクション~小さなガラスが物語る少女文化の歴史 2025/09/20(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 子どもの駄玩具である「おはじき」も、古いものはコレクターズ・アイテムとなっている。 市場価値が高いのは、明治中期のガラス製おはじき。 …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐新堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐新堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …