音楽体験 【歌詞鑑賞】友部正人「銀座線を探して」渋谷駅の再開発を象徴的に歌う 2024/12/30(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 友部正人がすごい。 今年11月、『あの橋を渡る』(2020)以来、4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『銀座線を探して』を発表。 …
読書体験 【深読み考察】村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』が「最高傑作」だと言われる理由 2024/12/29(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』読了。 本作『ねじまき鳥クロニクル』は、1994年(平成6年)4月及び1995年(平成7年)8月に刊行 …
読書体験 三浦綾子「ひつじが丘」赦すことと赦されることの難しさ 2024/12/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 三浦綾子「ひつじが丘」読了。 本作「ひつじが丘」は、1966年(昭和41年)12月に主婦の友社から刊行された長篇小説である。 こ …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「けい子ちゃんのゆかた」特別のドラマは何もない究極の日常小説という祈り 2024/12/21(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三『けい子ちゃんのゆかた』読了。 本作『けい子ちゃんのゆかた』は、2005年(平成17年)4月に新潮社から刊行された長篇小説であ …
読書体験 船山馨「北国物語」エキゾチックだった昭和初期の札幌と亡命ロシア美女の悲劇 2024/12/21(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 船山馨「北国物語」読了。 本作「北国物語」は、1941年(昭和16年)12月に豊国社から刊行された長篇小説である。 この年、著者 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「文学交友録」静かなブーム<庄野文学>のルーツを著者本人が語った貴重な記録 2024/12/20(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「文学交友録」読了。 本作『文学交友録』は、1995年(平成7年)3月に新潮社から刊行された文学的自叙伝である。 この年 …
読書体験 原作小説「フランダースの犬」ネロとパトラッシュの最期がアニメよりも泣ける理由とは? 2024/12/20(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ウィーダ「フランダースの犬」読了。 本作「フランダースの犬」は、1872年に発表された児童文学である。 この年、著者は33歳だっ …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「世をへだてて」次男(和也)の結婚と脳内出血による緊急入院からの闘病記 2024/12/15(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「世をへだてて」読了。 本作『世をへだてて』は、1987年(昭和62年)11月に文芸春秋から刊行されたエッセイ集である。 …
読書体験 【深読み考察】村上春樹『1Q84』が「意味不明」「何が言いたい」と言われる理由 2024/12/15(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹『1Q84』読了。 本作『1Q84』は、2009年(平成21年)から2010年(平成22年)にかけて、新潮社から刊行された長篇 …
読書体験 『シャーロック・ホームズの冒険』ホームズが愛した女性アイリーン・アドラー初登場 2024/12/14(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』読了。 本作『シャーロック・ホームズの冒険』は、1892年(明治25年)にジョージ・ニュ …
読書体験 庄野英二「鶏冠詩人伝」庄野潤三の兄で、名作『星の牧場』を残した児童文学者の自叙伝 2025/09/15(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野英二「鶏冠詩人伝」読了。 本作「鶏冠詩人伝」は、1990年(平成2年)に創元社から刊行された自叙伝である。 この年、著者は7 …
読書体験 ガルシア=マルケス『ママ・グランデの葬儀』~『百年の孤独』へ続くマコンド物語集 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ ガブリエル・ガルシア=マルケス『ママ・グランデの葬儀』読了。 本作『ママ・グランデの葬儀』は、1982年(昭和57年)12月に集英社文 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「庭のつるばら」庄野文学の歴史は庄野家の歴史だった 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「庭のつるばら」読了。 本作「庭のつるばら」は、1999年(平成11年)4月に新潮社から刊行された長篇小説である。 この …
読書体験 『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』小説よりもドラマチックなノーベル賞作家の伝記 2025/09/06(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ ジェラルド・マーティン『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』読了。 本作『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』は、2023 …
読書体験 光瀬龍『ロン先生の虫眼鏡』昭和時代のクマ対策は電気柵と超音波だった 2025/08/30(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 光瀬龍・原作、加藤唯史・作画『ロン先生の虫眼鏡』には、クマに関するエピソードが2篇ある。 コミックス第6巻所収「第58話/クマが出た! …
読書体験 浅野ゆう子『ハートに火をつけて』と『クロワッサン症候群』の女たち 2025/08/29(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 松原惇子『クロワッサン症候群』読了。 本作『クロワッサン症候群』は、1988年(昭和63年)11月に文藝春秋から刊行された。 こ …
読書体験 河毛俊作「一枚の白いシャツ」メンズファッション初心者が最初に買うべき本がこれだ 2025/08/17(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 河毛俊作「一枚の白いシャツ(男、45歳からの服装術)」読了。 本作「一枚の白いシャツ(男、45歳からの服装術)」は、2011年(平成2 …
読書体験 田渕義雄「山からの手紙」アウトドア・ライフという豊かな暮らし 2025/08/16(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 田渕義雄「山からの手紙」読了。 本作「山からの手紙」は、1988年(昭和63年)12月に小学館から刊行されたエッセイ集である。 …
読書体験 フランツ・カフカ「変身」グレーゴル・ザムザはなぜ虫になったのか? 2025/08/15(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ フランツ・カフカ「変身」読了。 本作「変身」は、1915年(大正4年)に発表された中篇小説である。 この年、著者は32歳だった。 …
読書体験 『鈴木しづ子─伝説の女性俳人を追って』敗戦と男たちに翻弄された美しすぎる娼婦俳人 2025/08/13(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ KAWADE 道の手帖『鈴木しづ子──伝説の女性俳人を追って』読了。 本作『鈴木しづ子──伝説の女性俳人を追って』は、2009年(平成 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
音楽体験 わたせせいぞう『僕のオールディーズはオールカラー』80年代的に昇華されたオールディーズ物語 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ バブル景気の頃、(一部界隈で)オールディーズが流行していた。 1950年代から1960年代にかけてのアメリカン・ポップス。 平岸 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
音楽体験 北海道の盆踊り大会は『子供盆おどり歌』に始まり『北海盆唄』に終わる 2025/07/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
音楽体験 石原裕次郎「わが人生に悔いなし/北の旅人」肝臓がんとの闘病生活とハワイのレコーディング 2025/06/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石原裕次郎が亡くなったとき、追悼盤と銘打ったシングルレコードが発売された。 1987年(昭和62年)8月のことである。 曲名は「 …
音楽体験 浜田省吾『PROMISED LAND』私立探偵スペンサーやサリンジャーとの関係を読み解く 2025/06/10(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 浜田省吾の名盤『PROMISED LAND 〜約束の地』(1982)は、アメリカ文学の影響を感じさせる。 『約束の地』というアルバムタ …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …
生活体験 森拓郎「稼げる男は食事が9割」中高年のダイエットは「主食を減らして肉を食べる」 2025/09/05(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森拓郎『稼げる男は食事が9割』読了。 本作『稼げる男は食事が9割』は、2016年6月にKADOKAWAから刊行されたダイエット教本であ …
生活体験 『1990年の、ハルキ・スタイル』オリーブ少女が憧れた「村上春樹」というオシャレな世界 2025/08/31(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1987年(昭和62年)に『ノルウェイの森』でブレイクして以降、「村上春樹」という名前は、文学の世界を越えて浸透していった。 それは、 …
生活体験 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』生きていることの意味を探してスナップ写真を撮る 2025/08/28(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』読了。 本作『ライカとモノクロの日々』は、2003年(平成15年)1月に枻出版社から刊行されたエッ …
生活体験 羅臼岳のヒグマ事件は偶発事故だったのか~北海道のヒグマによる死亡事故の歴史 2025/08/23(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2025年(令和7年)8月、世界自然遺産に登録されている知床国立公園内の羅臼岳で、ヒグマによる死亡事故が発生した。 オホーツク管内 …
生活体験 『BE-PAL』初のフライフィッシング特集と北海道のアウトドア&釣りサイト『North Country』 2025/08/12(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2000年(平成12年)、アウトドア情報誌『BE-PAL』は初めて、「フライフィッシング入門」を特集した。 別冊付録『FFフレッシャー …
生活体験 ハルク・ホーガン『わが人生の転落』80年代のアメリカン・ドリームという偶像 2025/07/27(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ ハルク・ホーガンの訃報が伝えられた。 ハルク・ホーガンさん(米プロレスラー)AP通信によると、24日、米南部フロリダ州で死去。71 …
生活体験 北海道の渓流釣りは「ヤマベ釣り」に始まり「ヤマベ釣り」に終わる 2025/07/25(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道で渓流釣りと言えば「ヤマベ釣り」のことを意味する。 少なくとも、そういう時代があった。 ヤマベ釣りは、北海道の歴史を語る文 …