音楽

80年代の日本を勇気づけてくれた和製ブルース・スプリングスティーン伝説

1980年代、日本でも大人気だったコラムニスト、ボブ・グリーン。

そんなボブ・グリーンのコラムに「スプリングスティーン現象」という作品があります(『アメリカン・タイム』所収)。

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ブルース・スプリングスティーンの人気は、本国アメリカにおいても社会現象とまで言われていたんですね。

そんなスプリングスティーンの影響は、もちろん我が日本にも波及し、80年代は、多くのスプリングスティーン・フォロワー(つまり和製スプリングスティーン)を輩出しました。

僕は今でも当時のスプリングスティーンを聴くと、あの頃の日本を席巻した和製スプリングスティーンを懐かしく思い出してしまいます。

ということで、今回は、1980年代の日本を勇気づけてくれた「日本のブルース・スプリングスティーン」をメモっておきたいと思います。

浜田省吾VS佐野元春VS尾崎豊VSハウンドドッグVSエコーズ

Contents

浜田省吾

「日本のブルース・スプリングスティーン」といって、真っ先の思い浮かべるのが、もちろん、この人、浜田省吾です。

カップヌードルのCMソング「風を感じて」を歌ってた頃まではフォークロック路線だったのですが、次のアルバム「HOME BOUND」で、突如ブルース・スプリングスティーン路線で登場、世の中をアッと言わせました。

スプリングスティーンの『明日なき暴走』にインスパイアされた名曲「明日なき世代」はじめ、多くのオマージュ作品を残しています。

白Tシャツにブルージーンズという浜省のファッション・アイコンは、もちろんスプリングスティーン発祥ですね。

アルバム「FATHER’S SON」のジャケットも、スプリングスティーンのパロディ。

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もう存在そのものが、ブルース・スプリングスティーンのパロディと言ってもいいくらい、和製スプリングスティーンに徹していました。

アルバム『My First Love』のタイトル曲「初恋」では、沈んでいた1970年代に救ってくれたのはブルース・スプリングスティーン(とジャクソン・ブラウン)だったとカミングアウトしています。

日本を代表する<和製スプリングスティーン>ですね!

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佐野元春

80年代当時、浜田省吾と人気を二分したと言われる佐野元春も、強烈なスプリングスティーン・フォロワーでした。

名曲「サムデイ」が、スプリングスティーンの「ハングリー・ハート」に捧げるオマージュ・ソングだというのは、有名な話。

「アンジェリーナ」とか「夜のスゥインガー」とか、スプリングスティーンにインスパイアされた楽曲は数えきれないほど。

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尾崎豊

教祖・尾崎豊も、実はブルース・スプリングスティーン信者の一人です。

ライブ・ステージでも「ブルース・スプリングスティーンやジャクソン・ブラウン、浜田省吾や佐野元春なんかを聴いていたんだぜ!」とカミングアウトしています。

明らかに確信犯的なスプリングスティーン・フォロワーですよね。

作品としては、人気曲「存在」や「BOW!」なんかに、スプリングスティーンの「ハングリーハート」の影響を見ることができます。

「路上のルール」も、「ノー・サレンダー」っぽいですね。

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ハウンド・ドッグ

大友康平率いるハウンド・ドッグも、ブルース・スプリングスティーンの影響を受けていたバンドです(当時は、みんな白Tシャツにブルージーンズという時代でした)。

「ノック・ミー・トゥナイト」なんて「ボーン・トゥ・ラーン」そっくり。

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エコーズ

和製ブルース・スプリングスティーンの話で、なかなか出てこなくて悲しい思いをするのが、辻仁成率いるロックバンド、エコーズです。

辻仁成なんて、めちゃめちゃスプリングスティーン大好きなのに、なぜか洋楽パクリ論争のときにも、ほとんど名前が上がりません。

ビート作家ジャック・ケルアックへのオマージュ・ソング「ジャック」は、実は、スプリングスティーンの「ノー・サレンダー」にインスパイアされた作品。

代表曲「ジェントルランド」は、そもそも「ジャングルランド」というタイトルだったのですが、プロデューサーの須藤晃が聞き間違えて「ジェントルランド」になったというのは有名な話です(「ジャングルランド」はスプリングスティーンの作品にある)。

辻仁成も、白Tシャツにブルージーンズで、とにかくストリート派を意識していました。

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まとめ

ということで、以上、今回は、80年代に日本を勇気づけてくれた<日本のブルース・スプリングスティーン>を振り返ってみました。

白Tシャツとブルージーンズに励まされた時代。

みんな、スプリングスティーンのように熱かったんですよね~。

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3代目アコード
バブル世代のビジネスマン。ヤンエグにはなれなかったけどね。