夏休みは、じっくりと読書するのに、ちょうど良い機会です。
普段は、なかなか本を読む時間がないという方も、この機会に、のんびりと読書してみてはいかがですか。
今回は、夏休みが題材になっていたり、タイトルに夏が付いていたり、海辺が舞台になっていたりなど、夏休みにおすすめの児童文学を集めてみました。
大人が読んでも疲れた心が癒される、感動の名作ばかりですよ。
ドリトル先生アフリカゆき
大人気「ドリトル先生シリーズ」の第一作目の作品です。
作者はアメリカで活動したイギリス人のヒュー・ロフティング。
井伏鱒二の日本語訳が、作品の雰囲気にぴったり。
伝染病に苦しんでいるサルを救うため、ドリトル先生は仲間の動物たちを連れて、アフリカへと向かいます。
アフリカでは、ジョリギンキ王国の国王と戦ったり、世にも珍しい動物「オシツオサレツ」を手に入れたりと、大冒険が続きます。
一作目が気に入ったら、夏休み中にシリーズ前作を制覇するのもありかも。
ムーミン谷の夏まつり
大人気「ムーミンシリーズ」の夏物語です。
作者は、フィンランドのトーベ・ヤンソン。
フィンランドの夏至祭りを舞台に、ムーミンたちの冒険を描いています。
スナフキンは、川原にこしをおろして、パイプをくゆらせていました。「きみ、必要なものは、みんなそろってる?」と、ムーミントロールが、たずねました。(トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の夏まつり」下村隆一・訳)
夏休みに、ムーミンシリーズ全作読めたらすごいですね!
トムは真夜中の庭で
イギリスの児童文学の名作です。
作者は、イギリスの作家フィリパ・ピアス。
夏休み、おじさんとおばさんのアパートを訪れた少年トムは、不思議な体験をします。
タイム・スリップ・ファンタジー。
これこそ、ほんとうの探検というものだった。トムは寝室用のスリッパをはいたが、ガウンは着ないことにした。どっちみち、いまは夏だった。(フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」高杉一郎・訳)
最後に、意外な結末が待っているかも!?
Tバック戦争
アメリカの児童文学の名作です。
作者は、数多くの作品を残した著名な児童文学作家のE・L・カニグズバーグ。
12歳の少女クロエは、クラスの「髪の毛の誓約書」に署名したくないという理由で、その夏休みを、フロリダのバーナテッドおばさんと一緒に過ごすことに。
ところが、女性たちがTバック姿でホットドッグを売り始めたことから、町は大きく分断されてしまいます。
初日、クロエは、引き潮のあとに残った潮だまりより深いところには入っていかなかった。潮だまりは、せまくてあったかくてお風呂みたいにくつろげる。腹ばいに横になってから、くるっと仰向けになった。(E.L.カニグズバーグ「Tバック戦争」小島希里・訳)
バーナテッドおばさんは、果たして、どちらの派閥に入るのでしょうか、、、
エーミールと三人のふたご
ドイツの児童文学の名作です。
作者は、ドイツの児童文学作家、エーリッヒ・ケストナー。
実は『エーミールと探偵たち』という人気作品の続編で、三人の少年たちの夏休みの冒険を描いています。
ただ、楽しいだけじゃない、ちょっと考えさせられてしまうテーマも。
男の子たちは、いつも海に入っているか、そのへんの砂浜に出ていた。そうでなければ、桟橋の右側に広がる港に行って、シュマウフ船長のヨットを、感心してながめたりした。ヨットは、「クニグンデ四世号」という名前だった。(エーリヒ・ケストナー「エーミールと三人のふたご」池田香代子・訳)
気に入ったら『エーミールと探偵たち』も読んでみて。
ササフラス・スプリングスの七不思議
アメリカの児童文学の人気作品です。
作者はベティ・G・バーニー。
『世界の七不思議』に夢中になった少年エベンは、その夏休み、我が町ササフラス・スプリングスの七不思議探しに挑みます。
ユニークな驚きに満ちた不思議なものを、エベンは次々に見つけていきますが、、、
長くつ下のピッピ
スウェーデンの名作児童文学です。
作者は、人気作家のアストリッド・リンドグレーン。
ある晴れた夏の夕方、9歳の少女ピッピ・ナガクツシタは、ごたごた荘を訪れますが、、、
天真爛漫に生きる「世界一強い女の子」の物語です。
さて、ある晴れた夏の夕がた、ピッピは、おとうさんの船の、乗組員みんなに「さよなら」しました。みんなはピッピがとてもすきでしたし、ピッピも、みんながとてもすきでした。「みんな、さよなら!」(アストリッド・リンドグレーン「長くつ下のピッピ」大塚勇三・訳)
気に入ったら、続編『ピッピ 船にのる』『ピッピ 南の島へ』も読んでみましょう。
星の王子さま
誰もが、そのタイトルは知っている児童文学の名作です。
作者は、フランス人作家、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ。
サハラ砂漠に不時着した主人公は、宇宙の星からやってきたという一人の少年と出会います。
少年が知りたがるのは「ほんとうのこと」ばかり。
「大切なものは、目に見えない」ことを教えてくれたのは、この物語でした。
モモ
ドイツの児童文学の名作です。
作者はドイツの作家ミヒャエル・エンデ。
「時間どろぼう」と戦う一人の少女の物語。
人間にとって、時間とは何なのか?ということを考えさせられる作品です。
カメに注目!
宝島
海洋冒険小説の名作です。
作者は、アメリカの作家、ロバート・ルイス・スティーヴンソンです。
片足の男、海賊団、財宝を隠した秘密の宝島、、、
夏休みのワクワクがたっぷりと詰まった物語です。
まとめ
以上、夏休みにおすすめの児童文学をご紹介しました。
普段忙しい人は、夏休みくらいゆっくりしたいもの。
今年の夏は、児童文学を読みながら、のんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。