本・雑誌

沼田元気の旅行ガイドで自分だけのオリジナルな旅に出かけよう

旅行に行きたいけれど、ちょっと個性的な旅をしたい。

ガイドブックの旅行に飽きてしまった。

もっとかわいいモノやスポットに出会いたい。

そんな方におすすめなのが、沼田元気さんの旅行シリーズの書籍です。

沼田さんの本は、普通のガイドブックとはちょっと違う視点で、旅の案内をしてくれますよ。

Contents

沼田元気とは

沼田元気さんは、写真家としても人気のあるフリーライターです。

過去のプロフィールを拾ってみると、「写真家詩人(ポエムグラファー)」「日本孤独の会会員」「ひとり歩きの会会長」など、個性的な沼田元気さんのキャラクターが分かるようなものがたくさん。

旅行のほか、カフェ・喫茶店やこけし、マトリョーシカに関するものなど、たくさんの著作を出版しています。

これまでの著作から整理すると、基本にあるのは「写真」で、どの著作も「写真集」と呼んでいいクオリティを持っています。

また、沼田元気さんはかわいいモノが好きなことでも有名で、いかにも乙女チックな雑貨やお店などの情報にも、非常に造詣が深いことで有名(オジサンなんですけど)。

昭和レトロなかわいいモノが好きな女子の間では、マニアックな人気を保っているという、実に不思議なオジサンなんです。

今回は、そんな沼田元気さんが作った旅行ガイドを、出版年の順に、ご紹介しましょう。

旅行のお供として、きっと不思議な活躍をしてくれますよ。

出典:Unsplash出典:Unsplash

沼田元気の「旅行ガイド」全カタログ

沼田元気さんの旅行ガイドは、ちっとも旅行ガイドらしくありません。

だから、みんな騙されてしまうのですが、実際に読んでみると、これはやっぱり旅行ガイドだ。

そんな本がたくさんあります。

旅する少女の憩(京都書院)

「フォトスーベニル文庫 箱根・湯河原」と銘打った『旅する少女の憩』です。

1998年、京都書院アーツコレクションから発売されました。

かわいい女の子が、箱根や湯河原を旅する様子を写した、一見写真集なんですが、これがすごい旅行ガイドとなっています。

沼田元気さん本人が、この本を「役に立たないガイドブック」と呼んでいます。

世の中には役に立つ為のガイドブックばかりが出ており、それらは、同じ様な土地を、同じ様な切り口で、同じ様なホテルと、食事と、観光名所を紹介しているだけの(結果的には、安心の為に持って行くだけで使わないもの)になっているから、違った風景やものの見方をしたガイド、しかも少女の目を通してという屈折したガイドブックを作ってみたかったのでした。(沼田元気「旅する少女の憩」)

コンセプトは「少女の旅などというアナクロリータなおとぎ話」。

ちょいエロな写真があったりと、谷崎潤一郎的淫靡な世界が好きな文学女子は、絶対にハマると思います。

昭和レトロな穴場スポットやお土産(スーベニイル)も満載。

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ぼくの伯父さんの東京案内(求龍堂)

2000年に発売された『ぼくの伯父さんの東京案内』です。

旅行ガイドというか、東京ライフをいかに楽しむかといった「人生の嗜好帖」になっています。

もう若くはないが、老人になるには少し間がある、まだ一寸欲望も残っており、幸いそれをコントロールする力もある、人生で一番長く、そして楽しい中年という時間の伯父さん的生き方入門書。(沼田元気「ぼくの伯父さんの東京案内」)

長屋、バス散歩、遊園地、大衆食堂、並木道、自転車、商店散歩、宿、古本、喫茶店、水族館などなど、沼田元気ワールド爆発。

大人になってからの自分のバイブルです。

これは「伯父さん」という主人公の出てくる小説ではない。又、伯父さんが趣味とヒマにまかせて書いた随筆なるものでもない。ぼくの憧れの伯父さんによって徘徊された、我が街、東京と、そこに生きる伯父さんの人生の案内書(ガイドブック)である。

沼田元気さん、最高だ!と言いたくなる必読の良書ですよ。

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横浜おでかけガイドブック(青山出版社)

2002年に発売された『横浜おでかけガイドブック』です。

ようやく、ガイドブックらしいガイドブックの登場ですが、沼田さん的には「元祖写真絵本」と銘打っています。

えっ? こんな、おでかけの? ガイドブックなんか作って、ヌマ伯父さんは私たちに押しつけてるんじゃないかって? ごめんごめん、でもネそんなコト……ありませんでございますよ、おススメしてるだけなんですから。願わくば、この本が横浜おでかけの参考になれば幸いだと思ってるんですもの。(沼田元気「横浜おでかけガイドブック」)

沼田元気さんの視点から厳選された乙女チックな横浜ガイド。

恋愛が人生を左右するように、ここでは、「あこがれ=おでかけ」が、人生での観光の広さや深さを指し示している。よって、いまだかってないおでかけの周囲周辺に足を伸ばし、そして、足の向いたところにある写真こそが、この物語の現実感をいだかせるのです。やはりこれは、ただのガイドブックではない。「おでかけガイドブック」なのです。(沼田元気「横浜おでかけガイドブック」)

沼田元気さんの写真と文章で、いつもの横浜が、まったく違う横浜に生まれ変わりますよ。

レトロスポットやお土産も、もちろん満載です。

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東京喫茶店案内(ギャップ出版)

2002年に発売された『東京喫茶店案内―ぼくの伯父さんのガイドブック』です。

次に紹介する『一杯の珈琲を飲むためだけに行きたくなる 札幌・小樽カフェ喫茶店案内』の姉妹本ですね。

紙の喫茶店本日開店。これは待ったかいがあった。そうだ! みんなに教えてあげましょう。常連客たちんの茶話満載です。吉本ばなな・江國香織・渡辺満里奈・市川実出子・水木しげる・やなせたかし・片岡義男・小嶋佐和子・すずき大和・コモエスタ八重桜・嶺川貴子・チチ松村・堀内隆志・手塚眞・武井三春・岸野雄一・林静一。熊谷達子・谷内広美。(沼田元気「東京喫茶店案内―ぼくの伯父さんのガイドブック」)

岡尾美代子VSヌマ伯父茶んのビックリ喫茶抱きしめ対談「旅と雑貨と喫茶店」も。

雑誌『東京人』に連載された人気企画の書籍化でした。

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札幌・小樽カフェ喫茶店案内(ギャップ出版)

2002年に発売された『一杯の珈琲を飲むためだけに行きたくなる 札幌・小樽カフェ喫茶店案内』です。

上記『東京喫茶店案内―ぼくの伯父さんのガイドブック』の姉妹本ですね。

名所旧跡の景色なんかは、絵葉書やガイドブックを確認するにすぎなかった──なァんてことはありませんか。それならいっそのこと、今度は、一杯の珈琲を飲む為だけに旅に出るなんていうのはどうだろう。しかも、たいして期待もしないで。(沼田元気「一杯の珈琲を飲むためだけに行きたくなる 札幌・小樽カフェ喫茶店案内」)

沼田元気さんのお眼鏡に叶った古民家カフェや昭和レトロ喫茶が、これでもかというくらいに登場します(もちろん、沼田さんらしい写真とともに)。

「ヌマ伯父さんの札幌おみやげ・旅のおたのしみコーナー」も注目です。

東京スーベニイル手帖(白夜書房)

2003年に発売された『東京スーベニイル手帖』です。

「スーベニイル手帖三部作」の第一弾。

さてこの本は、ぼくが東京のおみやげだと思う物々を選んでみました。「東京みやげ」とは、東京で作られ、東京でしか手に入らない物という意味と、今や東京は、世界中の物が手に入るワールドワイドなおみやげ都市であるということから、作っているのは東京以外であっても、都会的で、洗練された、東京的な物たちも、東京みやげとして集めてみました。(沼田元気「東京スーベニイル手帖」)

お土産という視点によって構成された東京ガイドブックです。

和菓子、洋菓子、雑貨、文房具、ファッション、本などなど、昭和レトロな商店や喫茶店が次々と登場。

包装紙やショップリスト、おみやげ散歩写真帖も。

京都スーベニイル手帖・冬春編(白夜書房)

2004年に発売された『京都スーベニイル手帖(冬春編)』です。

「スーベニイル手帖三部作」の第二弾(その一)。

うーん絶対に、「京都大好き!」なんて云わないよ。だけど、こんなに京都が嫌いなのに、こんなにも京都に好かれたいのはなぜだろう……。頭を下げて、行列並んで、こんなにもおみやげを買ってしまうのはなぜだろう……。(沼田元気「京都スーベニイル手帖」)

春の京都、冬の京都、舞妓ちゃんの京都、花名刺の工場見学、一澤帆布の工場見学。

噂の「スーベニイル手帖」が、さらにパワーアップしていますよ。

昭和レトロなお店やお土産が満載です。

京都スーベニイル手帖・夏秋編(白夜書房)

2005年に発売された『京都スーベニイル手帖(夏秋編)』です。

「スーベニイル手帖三部作」の第二弾(その二)。

さすがに、京都篇は、圧巻の二冊編成でした。

鎌倉スーベニイル手帖(白夜書房)

2007年に発売された『鎌倉スーベニイル手帖』です。

「スーベニイル手帖三部作」の第三弾(最終編)。

そんな訳で、今迄ありそで無かった、鎌倉の散歩ガイドブックを作ってみました。本書を持ち歩いて、鎌倉の景色の中で、この本の登場人物の如く歩いてみたり、そんな時間もヒマも無いという人は、四人のスーベニイルガールを御自分に見立て、写真絵本のフォトストーリィとして、空想散歩をお愉しみ下さい。(沼田元気「鎌倉スーベニイル手帖」)

鎌倉喫茶案内から江ノ島、葉山・三浦半島まで、沼田元気流の鎌倉散歩は、このガイドブックで満喫できます。

レトロスポットの充実ぶりはすごい!

絶対に行きたくなる、沼田元気流の鎌倉お散歩ガイドです。

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まとめ

いかがでしたか?

沼田元気さんの旅行ガイド、かなり充実していますよね。

札幌から横浜、鎌倉、京都まで。

沼田さんの旅のポイントは、自分だけの視点を持つということだと思います。

「みんなが行くから行く」ではなく、自分の好きなもの、観たいものだけを求めて旅に出かける。

そんな旅のヒントが、沼田さんの旅行ガイドからは見つかるのではないかと思います。

本を読んでいるだけで、かわいいスポットやお土産が見つかるというのもいいですね。

ぜひ、次の旅行の参考にしてみてくださいね。

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3代目アコード
バブル世代のビジネスマン。ヤンエグにはなれなかったけどね。