読書体験 芥川龍之介「トロッコ」少年時代への郷愁と帰る場所のない大人の孤独感 2024/07/25(木) みづほ 文化系スノッブ 芥川龍之介「トロッコ」読了。 本作「トロッコ」は、1922年(大正11年)3月『大観』に発表された短篇小説である。 この年、著者は30歳 …
読書体験 川西蘭『春一番が吹くまで』不器用だけれどまっすぐだった若者たちの<傷だらけの青春> 2024/07/25(木) みづほ 文化系スノッブ 川西蘭『春一番が吹くまで』読了。 本作『春一番が吹くまで』は、1979年(昭和54年)11月に河出書房新社から刊行された短篇小説集であ …
読書体験 吉本ばなな『キッチン』菊池桃子が象徴するシティ・ポップ世代の純文学 2024/07/21(日) みづほ 文化系スノッブ 吉本ばなな『キッチン』読了。 本作『キッチン』は、1988年(昭和63年)1月に福武書店から刊行された短篇小説集である。 この年 …
読書体験 古い雑誌で庄野潤三の単行本未収録作品を読む 2024/07/21(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三には、雑誌に発表しながら、作品集には収録されていない、いわゆる「単行本未収録作品」が多い。 単行本未収録となった背景は、作者の意図によるものだろうが、未収録作品の中に貴重 …
読書体験 平中悠一編『シティポップ短篇集』明るくてオシャレだった80年代の青春文学アンソロジー 2024/07/20(土) みづほ 文化系スノッブ 平中悠一編『シティポップ短篇集』読了。 本作『シティポップ短篇集』は、2024年(令和6年)4月に田畑書店から刊行されたアンソロジーで …
旅行体験 「没後15年 庄野潤三展――生きていることは、やっぱり懐しいことだな!」ジャンルを超えた作家の文学と生活の記録 2024/07/20(土) みづほ 文化系スノッブ 神奈川近代文学館の企画展「没後15年 庄野潤三展――生きていることは、やっぱり懐しいことだな!」訪問。 本展示「没後15年 庄野潤三展 …
読書体験 片岡義男『夏と少年の短篇』複雑な家庭環境を生きる若者たちのハードボイルドな青春 2024/07/18(木) みづほ 文化系スノッブ 片岡義男『夏と少年の短篇』読了。 本作『夏と少年の短篇』は、1992年(平成4年)10月に東京書籍から刊行された短編小説集である。 この …
読書体験 山川方夫「夏の葬列」戦時中の罪の意識を抱いて生き続けていく庶民の苦悩 2024/07/17(水) みづほ 文化系スノッブ 山川方夫「夏の葬列」読了。 本作「夏の葬列」は、1962年(昭和37年)8月『ヒッチコック・マガジン』(第四巻第九号)に発表された短編 …
旅行体験 庄野潤三展記念トークイベント「おとうくん、おかあくんの思い出」夫が描いた<主婦の文学> 2024/07/16(火) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三展記念トークイベント「おとうくん、おかあくんの思い出」参加。 本イベントは、神奈川近代文学館にて開催中の企画展「没後15年 庄 …
読書体験 庄野潤三「絵合せ」一人娘を嫁に出す父親の感傷と五人家族の絆 2024/07/12(金) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「絵合せ」読了。 本作「絵合せ」は、1970年(昭和45年)11月『群像』に発表された短篇小説である。 この年、著者は4 …
読書体験 【読書日記】村上春樹「遠い太鼓」│『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』誕生秘話 2024/12/01(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「遠い太鼓」読了。 本作「遠い太鼓」は、1990年(平成2年)6月に講談社から刊行された旅行記である。 この年、著者は4 …
読書体験 【読書日記】庄野潤三『懐しきオハイオ』アメリカ・ガンビアの生活と家族の物語 2024/11/30(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三『懐しきオハイオ』読了。 本作『懐しきオハイオ』は、1991年(平成3年)9月に文藝春秋から刊行された長篇小説である。 …
読書体験 マーク・トウェイン「トム・ソーヤーの冒険」小さな田舎町で生まれたアメリカン・ドリーム 2024/11/24(日) みづほ 文化系スノッブ マーク・トウェイン「トム・ソーヤーの冒険」読了。 本作『トム・ソーヤーの冒険』は、1876年(明治9年)に刊行された長篇児童文学小説である …
読書体験 庄野潤三「エイヴォン記」ルーツ・オブ・庄野文学と孫娘フーちゃんの華やかなデビュー 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「エイヴォン記」読了。 本作『エイヴォン記』は、1989年(平成元年)8月に講談社から刊行された長篇随筆である。 初出は …
読書体験 【読書日記】村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』ジャンクな<1980年代> 2024/11/17(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』読了。 本作『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』は、1987年(昭和62年 …
読書体験 小沼丹「更紗の絵」戦前・戦後の崩壊と復活を描いた自伝的青春小説が切ない 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹「更紗の絵」読了。 本作「更紗の絵」は、1972年(昭和47年)6月にあすなろ社から刊行された長篇小説である。 初出は、1 …
読書体験 庄野潤三「明夫と良二」児童文学で読む仲良し家族の歴史物語は長女の結婚から生まれた 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「明夫と良二」読了。 本作「明夫と良二」は、1972年(昭和47年)4月に岩波書店から刊行された長篇小説である。 この年、著者は …
読書体験 【深読み考察】村上春樹「眠り(ねむり)」車を揺さぶる黒い影の男たちは彼女自身の悲鳴だった 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「眠り」読了。 本作「眠り」は、1990年(平成2年)1月に文藝春秋から刊行された作品集『TVピープル』に収録された短篇小説で …
読書体験 【深読み考察】村上春樹「かえるくん、東京を救う」アンナ・カレーニナと白夜の意味とは? 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「かえるくん、東京を救う」読了。 本作「かえるくん、東京を救う」は、2000年(平成12年)2月に新潮社から刊行された作品集『 …
読書体験 ケストナー「飛ぶ教室」友情・努力・勝利の少年ジャンプみたいなクリスマス物語 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」読了。 本作「飛ぶ教室」は、1933年(昭和8年)に刊行された長篇小説である。 この年、著者は …
音楽体験 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』ロック界のラスボスが叫んだ平和への祈り 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』を購入。 あれから35年が経ったなんて、なんか信じられないけど。 ロック界に現れたラスボ …
音楽体験 『華麗なるギャツビー』サントラで読み解くジャズ・エイジ(1920年代)と音楽的世界観 2024/11/09(土) みづほ 文化系スノッブ 『ミュージック・フロム・バズ・ラーマンズ・フィルム 華麗なるギャツビー』は、2013年(平成25年)に公開された映画『華麗なるギャツビー』の …
音楽体験 カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』ウィスパー・ボイスと古民家カフェ森彦の思い出 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』は、2002年(平成14年)に発表されたデビュー・アルバムである。 原題は「Quel …
音楽体験 ルースターズ『アンリリースド』サンハウスとストーンズから生まれたロックンロールバンドの原点 2024/11/03(日) みづほ 文化系スノッブ ルースターズ『unreleased(アンリリースド)』は、1987年(昭和62年)に発売された初期未発表作品集である。 初期ルースター …
音楽体験 ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』クライスラーの名曲をエルマンのヴァイオリンで聴く豪華コラボ 2024/10/21(月) みづほ 文化系スノッブ ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』。 クライスラーの名曲を、エルマンの演奏で聴くことができる。 ミッシャ・エルマンの初来日 …
音楽体験 1969年の新宿西口地下広場に燃えた東京フォークゲリラについて語るときにバブル世代の我々の語ること 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ 『1969新宿西口地下広場』という映画を観た。 1969年(昭和44年)の夏、新宿西口の地下広場に登場した「フォークゲリラ」を追った、 …
音楽体験 竹内まりやの名曲「駅」に隠されていたのは、元カレへの応援メッセージだった!? 2024/10/11(金) みづほ 文化系スノッブ NHKの『The Covers』の「竹内まりやナイト!~デビュー45周年スペシャル~」で、クレイジーケンバンドが「駅」をカバーしているのを聴 …
音楽体験 いなむら一志「ゴキゲン曜日はいつも」~土曜日の朝は『遊々アウトドア』で始まった90年代 2024/10/08(火) みづほ 文化系スノッブ 90年代のアウトドアブームの時代、北海道でいちばん人気があったのが、フォークシンガーのいなむら一志だろう。 なにしろ、いなむらさんは、 …
音楽体験 ベスト盤『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』で振り返るブレッド&バターの歴史 2024/09/22(日) みづほ 文化系スノッブ ブレッド&バターのデビュー55周年を記念するベストアルバム『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』が発売さ …
音楽体験 デフォルメされた良質の青春『Eternal Best』で読み解く菊池桃子シティポップの歌詞世界 2024/09/21(土) みづほ 文化系スノッブ 菊池桃子のデビュー40周年記念ベストアルバム 『Eternal Best』が発売された。 「eternal」には「永遠の」という意味が …
偏愛体験 【偏愛】「HTBまめほん」北海道の文化や歴史をスノッブに語りたい人におすすめ 2024/12/01(日) みづほ 文化系スノッブ 小さいものが好きだから豆本が好き。 北海道が好きだから、北海道について書かれた本が好き。 そんな人に絶対刺さるのが「HTBまめほ …
偏愛体験 【偏愛】アンティークのビー玉は「未完成」ではあるけれど「B級品」ではない 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 古いモノを集めた、その最初が、古いビー玉だった。 別に、古いビー玉が好きだったわけではない。 古いモノを扱う、そのお店で、僕はた …
偏愛体験 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) みづほ 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
偏愛体験 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
偏愛体験 日本コロムビアの蓄音機型ステレオシステムで味わうラッパ・スピーカーの魅力 2024/10/05(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹の短編小説「小径」に、古い蓄音機が出てくる。 伯母のところには古い蓄音器があって、古ぼけた布張のレコオド・ケエスにレコオドが …
偏愛体験 昭和のセクシー系女性ヌード「お風呂こけし」には、戦後日本の暗い影が漂っている 2024/09/29(日) みづほ 文化系スノッブ 昭和の時代、秋の旅行といえば温泉地が定番だった。 北海道では「観楓会(かんぷうかい)」と称して、温泉旅館で宴会を楽しむ社員旅行も珍しく …
偏愛体験 昭和初期のモダンボーイが愛用したロイド眼鏡は、多くの文学作品にも登場している 2024/09/08(日) みづほ 文化系スノッブ セルロイドを素材とする丸縁眼鏡を、俗に「ロイド眼鏡」と呼ぶ。 昭和初期のトレンド・アイテムで、「モダン・ボーイ」と呼ばれるオシャレ男子 …
偏愛体験 昭和レトロなスピッツ人形は、宇山あゆみ的な昭和メルヘンの匂いがする。 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、昭和レトロなスピッツ人形です。 昭和30年代、飼い犬として全国でブームとなったスピッツ。 犬のマスコット …
偏愛体験 昭和の修学旅行で活躍したハーフサイズカメラ「オリンパスペンEE-3」 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、オリンパス・ペンです。 小学生でも安心して使うことのできたハーフサイズカメラ。 2000年代のカメラブー …
偏愛体験 覚えていますか?中島みゆきと吉岡秀隆がコラボした「たくぎん」のテレビCMがあったことを。 2024/01/01(月) みづほ 文化系スノッブ たくぎんのテレビCMで、中島みゆきの曲が流れていました。 画面に登場しているのは、俳優の吉岡秀隆さん。 あの頃、たくぎんはまだ元 …