読書体験 釧路湿原のイトウ釣りブームを招いた『釣りキチ三平』イトウはどうして幻の魚となったのか? 2024/10/19(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 久しぶりに『釣りキチ三平』を読んだ。 いちばんおもしろいのは、やはり、北海道(釧路湿原)を舞台としたイトウ釣りの話(講談社コミックスで …
音楽体験 1969年の新宿西口地下広場に燃えた東京フォークゲリラについて語るときにバブル世代の我々の語ること 2024/10/15(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『1969新宿西口地下広場』という映画を観た。 1969年(昭和44年)の夏、新宿西口の地下広場に登場した「フォークゲリラ」を追った、 …
読書体験 井伏鱒二「おこまさん」甲府のバスガールが主人公の戦前少女小説が岩波少年文庫で読めるって知ってました? 2024/10/15(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二「おこまさん」読了。 本作「おこまさん」は、1941年(昭和16年)6月に輝文館から刊行された『おこまさん』に収録された短篇小 …
生活体験 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
旅行体験 札幌カフェ散歩「苺館」パンプキンパイとマトンカレーとだるまストーブが名物のレトロ純喫茶 2024/10/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北区にある小さな喫茶店「苺館」名物のパンプキンパイには、ぜひ、ポットティーを合わせて楽しみたい。 クラシック音楽が流れる静かな空間は、 …
読書体験 【名作考察】トルストイ「戦争と平和」生きることの難しさを乗り越えた若者たちの再生物語 2024/10/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ レフ・トルストイ「戦争と平和」読了。 本作『戦争と平和』(全六巻)は、1867年(慶応3年)から1869年(明治2年)にかけて刊行され …
読書体験 庄野文学のアイドル「フーちゃん」は、長女(夏子)の再来だったのか? 2024/10/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三には「フーちゃん三部作」と呼ばれる作品がある。 初めての孫娘(フーちゃん)を主人公とする作品群のことだ。 庄野潤三の家族 …
旅行体験 藤女子大学の学園祭「藤陽祭」古本市で井伏鱒二の単行本を大量に購入したら全部初版だった 2024/10/12(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 10月の札幌は、大学祭の季節である。 北海道教育大学、北海学園大学、北星学園大学、藤女子大学、武蔵女子大学など、多くの大学で学園祭が開 …
読書体験 平中悠一「アーリィ・オータム」オリーブ少女に恋をしたシティボーイの渋谷系青春文学 2024/10/12(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 平中悠一「Early Autumn(アーリィ・オータム)」読了。 本作「アーリィ・オータム」は、1986年(昭和60年)9月に河出書房 …
音楽体験 いなむら一志「ゴキゲン曜日はいつも」~土曜日の朝は『遊々アウトドア』で始まった90年代 2024/10/08(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 90年代のアウトドアブームの時代、北海道でいちばん人気があったのが、フォークシンガーのいなむら一志だろう。 なにしろ、いなむらさんは、 …
読書体験 庄野英二「鶏冠詩人伝」庄野潤三の兄で、名作『星の牧場』を残した児童文学者の自叙伝 2025/09/15(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野英二「鶏冠詩人伝」読了。 本作「鶏冠詩人伝」は、1990年(平成2年)に創元社から刊行された自叙伝である。 この年、著者は7 …
読書体験 ガルシア=マルケス『ママ・グランデの葬儀』~『百年の孤独』へ続くマコンド物語集 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ ガブリエル・ガルシア=マルケス『ママ・グランデの葬儀』読了。 本作『ママ・グランデの葬儀』は、1982年(昭和57年)12月に集英社文 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「庭のつるばら」庄野文学の歴史は庄野家の歴史だった 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「庭のつるばら」読了。 本作「庭のつるばら」は、1999年(平成11年)4月に新潮社から刊行された長篇小説である。 この …
読書体験 『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』小説よりもドラマチックなノーベル賞作家の伝記 2025/09/06(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ ジェラルド・マーティン『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』読了。 本作『ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生』は、2023 …
読書体験 光瀬龍『ロン先生の虫眼鏡』昭和時代のクマ対策は電気柵と超音波だった 2025/08/30(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 光瀬龍・原作、加藤唯史・作画『ロン先生の虫眼鏡』には、クマに関するエピソードが2篇ある。 コミックス第6巻所収「第58話/クマが出た! …
読書体験 浅野ゆう子『ハートに火をつけて』と『クロワッサン症候群』の女たち 2025/08/29(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 松原惇子『クロワッサン症候群』読了。 本作『クロワッサン症候群』は、1988年(昭和63年)11月に文藝春秋から刊行された。 こ …
読書体験 河毛俊作「一枚の白いシャツ」メンズファッション初心者が最初に買うべき本がこれだ 2025/08/17(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 河毛俊作「一枚の白いシャツ(男、45歳からの服装術)」読了。 本作「一枚の白いシャツ(男、45歳からの服装術)」は、2011年(平成2 …
読書体験 田渕義雄「山からの手紙」アウトドア・ライフという豊かな暮らし 2025/08/16(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 田渕義雄「山からの手紙」読了。 本作「山からの手紙」は、1988年(昭和63年)12月に小学館から刊行されたエッセイ集である。 …
読書体験 フランツ・カフカ「変身」グレーゴル・ザムザはなぜ虫になったのか? 2025/08/15(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ フランツ・カフカ「変身」読了。 本作「変身」は、1915年(大正4年)に発表された中篇小説である。 この年、著者は32歳だった。 …
読書体験 『鈴木しづ子─伝説の女性俳人を追って』敗戦と男たちに翻弄された美しすぎる娼婦俳人 2025/08/13(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ KAWADE 道の手帖『鈴木しづ子──伝説の女性俳人を追って』読了。 本作『鈴木しづ子──伝説の女性俳人を追って』は、2009年(平成 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
音楽体験 わたせせいぞう『僕のオールディーズはオールカラー』80年代的に昇華されたオールディーズ物語 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ バブル景気の頃、(一部界隈で)オールディーズが流行していた。 1950年代から1960年代にかけてのアメリカン・ポップス。 平岸 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
音楽体験 北海道の盆踊り大会は『子供盆おどり歌』に始まり『北海盆唄』に終わる 2025/07/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
音楽体験 石原裕次郎「わが人生に悔いなし/北の旅人」肝臓がんとの闘病生活とハワイのレコーディング 2025/06/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石原裕次郎が亡くなったとき、追悼盤と銘打ったシングルレコードが発売された。 1987年(昭和62年)8月のことである。 曲名は「 …
音楽体験 浜田省吾『PROMISED LAND』私立探偵スペンサーやサリンジャーとの関係を読み解く 2025/06/10(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 浜田省吾の名盤『PROMISED LAND 〜約束の地』(1982)は、アメリカ文学の影響を感じさせる。 『約束の地』というアルバムタ …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …
生活体験 森拓郎「稼げる男は食事が9割」中高年のダイエットは「主食を減らして肉を食べる」 2025/09/05(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森拓郎『稼げる男は食事が9割』読了。 本作『稼げる男は食事が9割』は、2016年6月にKADOKAWAから刊行されたダイエット教本であ …
生活体験 『1990年の、ハルキ・スタイル』オリーブ少女が憧れた「村上春樹」というオシャレな世界 2025/08/31(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1987年(昭和62年)に『ノルウェイの森』でブレイクして以降、「村上春樹」という名前は、文学の世界を越えて浸透していった。 それは、 …
生活体験 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』生きていることの意味を探してスナップ写真を撮る 2025/08/28(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』読了。 本作『ライカとモノクロの日々』は、2003年(平成15年)1月に枻出版社から刊行されたエッ …
生活体験 羅臼岳のヒグマ事件は偶発事故だったのか~北海道のヒグマによる死亡事故の歴史 2025/08/23(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2025年(令和7年)8月、世界自然遺産に登録されている知床国立公園内の羅臼岳で、ヒグマによる死亡事故が発生した。 オホーツク管内 …
生活体験 『BE-PAL』初のフライフィッシング特集と北海道のアウトドア&釣りサイト『North Country』 2025/08/12(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2000年(平成12年)、アウトドア情報誌『BE-PAL』は初めて、「フライフィッシング入門」を特集した。 別冊付録『FFフレッシャー …
生活体験 ハルク・ホーガン『わが人生の転落』80年代のアメリカン・ドリームという偶像 2025/07/27(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ ハルク・ホーガンの訃報が伝えられた。 ハルク・ホーガンさん(米プロレスラー)AP通信によると、24日、米南部フロリダ州で死去。71 …
生活体験 北海道の渓流釣りは「ヤマベ釣り」に始まり「ヤマベ釣り」に終わる 2025/07/25(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道で渓流釣りと言えば「ヤマベ釣り」のことを意味する。 少なくとも、そういう時代があった。 ヤマベ釣りは、北海道の歴史を語る文 …