読書体験 林芙美子「風琴と魚の町」尾道時代の貧しい暮らしを詩情豊かに描く 2022/09/17(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 林芙美子「風琴と魚の町」読了。 本作「風琴と魚の町」は、1931年(昭和6年)に書かれた短編小説である。 尾道で暮らした13歳の少女 …
読書体験 読まなきゃもったいない。高校生におすすめな昭和文学の名作 36選。 2022/09/16(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ これから昭和時代の文学作品を読んでみたいという高校生におすすめの名作小説を集めてみました。 自分自身で、高校生の頃に読んでおけば良かっ …
読書体験 【名作解説】安岡章太郎「サアカスの馬」残念な少年に勇気を与えてくれたもの 2022/09/10(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 安岡章太郎「サアカスの馬」読了。 本作「サアカスの馬」は、1955年(昭和30年)の「新潮」に発表された短篇小説である。 残念な少年 …
読書体験 永井龍男「胡桃割り」少年から大人への成長を父の思い出で語る 2022/09/07(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 永井龍男「胡桃割り」読了。 本作「胡桃割り」は、1948年(昭和23年)の「学生」に発表された短篇小説である。 胡桃割り思い出す父親 …
読書体験 【名作深読み】太宰治「走れメロス」友情の美談を「おかしい」と感じる感覚こそ正解 2022/09/03(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 太宰治「走れメロス」読了。 本作「走れメロス」は、1940年(昭和15年)5月『新潮』に発表された短編小説である。 この年、著者 …
読書体験 庄野潤三「曠野」満州旅行の期待と不安、旅で出会った人たちの記憶 2022/08/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「曠野」読了。 「曠野」は、学生時代の満州旅行を素材にした短篇小説で、「群像」1964年(昭和39年)7月号に掲載された。 …
読書体験 村上春樹「パン屋襲撃」貧困の若者たちはナチズムと共産党に魂を譲り渡したのか 2022/08/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹「パン屋襲撃」読了。 この作品は、1981年の「早稲田文学」に発表された短篇小説である。 単行本としては『夢で会いましょう』(糸 …
読書体験 大切な本の日焼け防止 │グラシン紙を使った簡単ブックカバーの作り方 2022/07/10(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ コロナ禍でおうち時間が増えてから、本を買うことが多くなった。 新刊書だけではなく、古本まで買うようになって、蔵書はどんどん増え続けてい …
読書体験 別冊太陽「小さな平屋に暮らす」庄野文学の舞台となった<山の上の家> 2022/05/26(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 別冊太陽「小さな平屋に暮らす」読了。 巻頭で、神奈川県生田市にある庄野潤三の自邸が紹介されている。 作家自身が「山の上の …
読書体験 「グレート・ギャツビー」翻訳読み比べ~野崎孝から村上春樹まで 2022/05/15(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹訳による「最後の大君」(スコット・フィッツジェラルド)が刊行されました。 フィッツジェラルド未完の大作が、村上さんの翻訳によっ …
読書体験 高橋健二「ケストナーの生涯」児童文学は大人たちに向けた「人生の真実」だった 2025/10/19(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 高橋健二『ドレースデンの抵抗作家 ケストナーの生涯』読了。 本作『ケストナーの生涯』は、1981年(昭和56年)9月に駸々堂出版社から …
読書体験 福原麟太郎『永遠に生きる言葉』世界の名言集から人生の意味を見つける 2025/10/18(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 福原麟太郎『永遠に生きる言葉』読了。 本作『永遠に生きる言葉』は、1959年(昭和34年)2月に毎日新聞社から刊行されたエッセイ集であ …
読書体験 鈴木るみこ『ふらんすの椅子』伝説のクウネル編集者の忘れ物=7年後の遺稿エッセイ集 2025/10/18(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 鈴木るみこ『ふらんすの椅子』読了。 本作『ふらんすの椅子』は、2025年(令和7年)8月に港の人(四月と十月文庫)から刊行されたエッセ …
読書体験 シャルル=ルイ・フィリップ『小さな町で』庶民の生活の中に見つけた人生の真実 2025/10/16(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ シャルル=ルイ・フィリップ『小さな町で』読了。 本作『小さな町で』は、1910年(明治43年)に刊行された短篇小説集である。 著 …
読書体験 神野紗希『俳句部、はじめました』俳句甲子園出身者による中学生向け入門ガイド! 2025/10/14(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 神野紗希『俳句部、はじめました』読了。 本作『俳句部、はじめました』は、2021年(令和3年)3月に岩波書店から刊行された俳句入門書で …
読書体験 クウネル『ムーミンの秘密』鈴木るみこの文章と高橋ヨーコの写真で再現された北欧旅行記 2025/10/13(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『クウネル』Vol.23「トーベ・ヤンソンとムーミンの秘密」読了。 本作「トーベ・ヤンソンとムーミンの秘密」は、2007年(平成19年 …
読書体験 黒田杏子『金子兜太養生訓』暗黒の2000年代に「生き延びること」を叫び続けた俳人 2025/10/13(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 黒田杏子『金子兜太養生訓』読了。 本作『金子兜太養生訓』は、2005年(平成17年)10月に刊行されたインタビュー集である。 こ …
読書体験 ガルシア=マルケス『エレンディラ』権力に振り回されながらも生き続ける民衆の逞しさ 2025/10/11(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ ガブリエル・ガルシア=マルケス『エレンディラ』読了。 本作『エレンディラ』は、1978年(昭和53年)刊行された短篇小説集である。 …
読書体験 氷室冴子『アグネス白書』素直でまっすぐな女子高生が80年代の札幌で大活躍! 2025/10/10(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 氷室冴子『アグネス白書』読了。 本作『アグネス白書』は、1981年(昭和56年)10月に集英社文庫(コバルトシリーズ)から刊行された長 …
読書体験 福原麟太郎『昔の町にて』大人になったら必ず読みたい「人生」という味わいのエッセイ文学 2025/10/08(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 福原麟太郎『昔の町にて』読了。 本作『昔の町にて』は、1957年(昭和32年)6月に垂水書房から刊行された随筆集である。 この年 …
音楽体験 村治佳織『エターナル・ファンタジー』ゲーム音楽に恋をしたクラシックギター界のミューズ 2025/10/17(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村治佳織『エターナル・ファンタジー』(初回限定版)購入。 本作『エターナル・ファンタジー』は、2025年(令和7年)10月17日に発売 …
音楽体験 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します』ユーミンが時代を越えて愛され続ける理由 2025/10/12(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します―1971/Takuro Yoshida-2016/Yumi Matsutoya―』読了。 本 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
音楽体験 わたせせいぞう『僕のオールディーズはオールカラー』80年代的に昇華されたオールディーズ物語 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ バブル景気の頃、(一部界隈で)オールディーズが流行していた。 1950年代から1960年代にかけてのアメリカン・ポップス。 平岸 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
音楽体験 『北海盆唄』と『子供盆おどり歌』北海道の盆踊り唄はなぜ卑猥だったのか 2025/07/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
生活体験 創刊75年記念『夏の岩波少年文庫フェア2025』特製アクリルキーホルダーが届いた 2025/10/17(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 創刊75年記念『夏の岩波少年文庫フェア2025』応募者全員プレゼントの「特製アクリルキーホルダー」が届いた。 昨年のケストナーに続き、 …
生活体験 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』インスタ感覚でちょっと懐かしいモノを紹介! 2025/10/07(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』読了。 本作『レトロなつかしダイアリー』は、2005年(平成17年)12月に河出書房新社から刊 …
生活体験 札幌市民の風物詩─3月と10月はJRタワーの「ゴバポ」でスクエアカードのポイント5倍 2025/09/27(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌JRタワーの「ゴバポ」は、3月と10月に開催される。 「ゴバポ」とは、「JRタワースクエアカード5倍ポイントセール」の略称で、「J …
生活体験 明治・大正・昭和のおはじきコレクション~小さなガラスが物語る少女文化の歴史 2025/09/20(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 子どもの駄玩具である「おはじき」も、古いものはコレクターズ・アイテムとなっている。 市場価値が高いのは、明治中期のガラス製おはじき。 …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …
生活体験 森拓郎「稼げる男は食事が9割」中高年のダイエットは「主食を減らして肉を食べる」 2025/09/05(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森拓郎『稼げる男は食事が9割』読了。 本作『稼げる男は食事が9割』は、2016年6月にKADOKAWAから刊行されたダイエット教本であ …
生活体験 『1990年の、ハルキ・スタイル』オリーブ少女が憧れた「村上春樹」というオシャレな世界 2025/08/31(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1987年(昭和62年)に『ノルウェイの森』でブレイクして以降、「村上春樹」という名前は、文学の世界を越えて浸透していった。 それは、 …
生活体験 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』生きていることの意味を探してスナップ写真を撮る 2025/08/28(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』読了。 本作『ライカとモノクロの日々』は、2003年(平成15年)1月に枻出版社から刊行されたエッ …