文学鑑賞 小林多喜二「蟹工船」感傷的な希望の光を灯し続ける、幻想のプロレタリア文学 2022/12/28(水) みづほ 文化系スノッブ 小林多喜二「蟹工船」読了。 本作「蟹工船」は、1929年(昭和4年)、『戦旗』に発表されたプロレタリア文学の中編小説である。 感傷的 …
文学鑑賞 庄野潤三「庭のつるばら」作家の歴史を織り込んだ熟成の変奏曲 2022/12/27(火) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「庭のつるばら」読了。 本作「庭のつるばら」は、『新潮』1998年(平成10年)1月号から12月号にかけて連載された、夫婦の晩 …
文学鑑賞 中村明「日本の作家 名表現辞典」ことばが文学となるふしぎな瞬間 2022/12/20(火) みづほ 文化系スノッブ 中村明「日本の作家 名表現辞典」読了。 本書は、2014年に刊行された文体論の辞典である。 小沼丹15編、井伏鱒二12編、永井龍男8編、庄 …
文学鑑賞 デイヴィッド・シールズ「サリンジャー」戦争のトラウマから生まれた名作の謎を解く 2022/12/18(日) みづほ 文化系スノッブ デイヴィッド・シールズ「サリンジャー」読了。 本書「サリンジャー」は、『ライ麦畑でつかまえて』の著者、J・D・サリンジャーについての評 …
文学鑑賞 小林勇「雨の日」岩波書店編集部での日々と柳瀬正夢や三木清たちへの追悼 2022/12/17(土) みづほ 文化系スノッブ 小林勇「雨の日」読了。 本作「雨の日」は、岩波書店の編集者だった小林勇の随筆集である。 自戒を込めた大人の文章 本書に収録されている作品は …
文学鑑賞 村上春樹「更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち」多彩なレトリックで楽しむ音楽エッセイ 2022/12/17(土) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち」読了。 本書は、2022年(令和4年)に刊行されたクラシック音楽エッセイ集である …
文学鑑賞 オールズバーグ『急行「北極号」』イノセンスの踏み絵としてのクリスマス絵本 2022/12/11(日) みづほ 文化系スノッブ クリス・ヴァン・オールズバーグ『急行「北極号」』読了。 本作『急行「北極号」』は、1985年(昭和60年)にアメリカで刊行されたクリスマス …
文学鑑賞 村上春樹・柴田元幸「サリンジャー戦記」『キャッチャー・イン・ザ・ライ』完全解説 2022/12/10(土) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹・柴田元幸「サリンジャー戦記」読了。 本書「サリンジャー戦記」は、村上春樹と柴田元幸の対話形式による「キャッチャー」論である。 『 …
文学鑑賞 山内史子「英国ファンタジー紀行」旅行の前に読みたいイギリス文学ガイド 2022/12/10(土) みづほ 文化系スノッブ 山内史子「英国ファンタジー紀行」読了。 本作「英国ファンタジー紀行」は、小学館ショトルシリーズ<ショトルトラベル>のイギリス文 …
文学鑑賞 庄野夏子「お父さんッ子」庄野潤三の長女・今村夏子が高校1年生のときに書いた作文を発見 2022/12/08(木) みづほ 文化系スノッブ 古い雑誌の中に<庄野夏子>さんの作文を見つけた。 今回は、庄野潤三ゆかりということで、庄野夏子さんの作文を紹介してみたい。 …