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『辻仁成のパリごはん』好きな方おすすめ!エコーズの全アルバム解説

『辻仁成のパリごはん』好きな方おすすめ!エコーズの全アルバム解説

『辻仁成のパリごはん』を観て、辻仁成の音楽を聴いてみたいと思った方のために、ECHOES時代の名曲をプレイリストしてみました。

辻仁成とは?

NHK『ボンジュール!辻仁成のパリごはん』で人気の「父ちゃん」こと辻仁成(つじ・じんせい、つじ・ひとなり)は、日本のロックミュージシャンです。

1959年(昭和34年)10月生まれで、今年64歳。

1985年(昭和60年)にレコードデビューしたバンド<ECHOES>のボーカリストで、作詞作曲を担当。

バンド活動中の1989年(平成元年)、『ピアニシモ』で第13回すばる文学賞を受賞し、作家としても活動を始めます。

1991年(平成3年)にECHOESを解散、ソロ活動に専念するようになり、1997年(平成9年)、『海峡の光』で第116回芥川賞を受賞。

プライベートでは、1995年(平成7年)に女優の南果歩と結婚しますが、2000年(平成12年)に離婚。

さらに、2002年(平成14年)に女優の中山美穂と結婚し、フランスでの活動を始めるも、2014年(平成26年)に離婚。

『辻仁成のパリごはん』に登場する息子の<十斗(じゅうと)>君は、2004年(平成16年)に中山美穂さんとの間にできた子供で、なんとフランス生まれ。

辻仁成さんは、その後、シングルファーザーとして十斗君と二人、フランスでの生活を続けています。

最近は、NHK『ボンジュール!辻仁成のパリごはん』が人気で、なんだか、ECHOESやってた頃よりも、知名度あるんじゃないかなという感じがします(笑)

ロックバンド  ECHOESとは?

ECHOES(エコーズ)は、1985年(昭和60年)にプロデビューしたロックバンドです。

リーダーは、現在パリ在住の作家・辻仁成。

いじめられっ子や不登校の子(当時は登校拒否と言った)、家庭内不和など、子どもたちが持つ疎外感や孤独感を大きなテーマとしていたことが特徴です。

ECHOESのファンクラブ「ECHOES OF YOUTH」の入会案内ECHOESのファンクラブ「ECHOES OF YOUTH」の入会案内

尾崎豊やブルーハーツのような不良(ヤンキー)ソングと違うのは、エコーズの歌詞に登場する少年や少女は、みんな孤独だということ。

すごい落ちこぼれというわけではないけれど、すごく勉強ができるというわけでもない。

すごく貧乏だというわけでもないけれど、すごく金持ちというわけでもない。

普通の家庭の普通の子どもたち。

そんな子どもたちのSOSを歌ったのが、エコーズというロックバンドでした。

ECHOES(エコーズ)のアルバム全カタログ

エコーズは、1985年(昭和61年)から1990年(平成2年)までに、計7枚のアルバムを発表しました。

今回は、エコーズの全アルバムを紹介します!

WELCOME TO THE LOST CHILD CLUB

1985年(昭和60年)発売のデビューアルバム『WELCOME TO THE LOST CHILD CLUB』です。

コンセプトは「LOST CHILD(忘れられた子供達)」。

家庭内不和を歌った「Bad Morning」は、デビューシングル曲で、佐野元春が絶賛しています。

「ECHOESの「Bad Morning」という詞を初めて見た時、また新しいタイプの日本語のロックの表現がここにあるなって感じた。僕の世代だとおそらく自分の父親や母親のことをあまり歌にしないと思う(佐野元春)」

カップリングの「訪問者(ヴィジター)」は、いじめられて登校拒否になった少年をクラスメートが訪問するという内容で、現代的な教育課題をロックとして歌っていました。

サウンドはカジュアルですが、「今夜ナイトラインで」とか「10セントの夢」など、好きな曲が多いアルバムです。

HEART EDGE

1986年(昭和61年)発売のセカンド・アルバム『HEART EDGE』です。

前作より骨っぽいサウンドに仕上がっていて、後に辻仁成さんは「あれは、エコーズのベスト・アルバムかもしれない」と振り返っています。

ただし、歌詞は、より文学性が高く抽象的になり、当時は「難解だ」という声も多かったようです。

「でもあのレコードはずいぶんけなされたアルバムだったなあ。レコード評なんてけちょんけちょんだったしね。不透明でよくわかんないマイナスのパワーを持ったレコードだもんね(笑)」(辻仁成)

「メモリアル・パークのチャーリー・ブラウン」や「ハミング・バード・ランド」などの人気曲を収録。

「Stella(ステラ)」は、サード・シングル曲です(ただし、ショートバージョン)。

No Kidding

1986年(昭和61年)に発売されたサード・アルバム『No Kidding』です。

前作に比べて、歌詞が分かりやすくなり、エコーズのCDとしては一番売れた作品となりました。

このアルバムで、エコーズのファンになったという方も多かったようです。

「あれは素直で直線的なレコードだもんね。実はあれのCDが一番売れてるんだ」(辻仁成)

人気曲が目白押しで、「愛はゆずれない(One And Only)」「SOMEONE LIKE YOU」「ONEWAY RADIO」「ピーナッツ・バターの海に沈めて」などおすすめ。

「Bad Boy」は、ライブで人気の高かった曲です。

セカンド・シングル「JACK」、サード・シングル「STELLA」も収録。

「What can I do?」には、レベッカのNOKKOがコーラスで参加しています。

Goodbye gentle land

1987年(昭和62年)に発売された4枚目のアルバム『Goodbye gentle land』です。

代表曲「GENTLE LAND」収録(このブログのドメインの元ネタ)。

「いま世の中には”応援歌”みたいな歌がすごく流行っているわけ。”負けるな””ガンバレ””元気出せ”みたいな精神的なものを応援する歌ね。こういうのが巷で流行っているということは、俺たちを含めて若い連中が弱くなってる証拠なんだよ。(略)この『Goodbye gentle land』は今、巷で流行っている”応援歌”に対する俺たちのアラームなんだよ」(辻仁成)

「Good-bye Blue Sky」や「Tonight」「Air」「Bulldog」「Sandy」など、エコーズらしい曲が満載です。

環境問題を歌った「Red Sun」は、ライブでも人気のハードナンバーでした。

HURTS

1988年(昭和63年)に発売された5枚目のアルバム『HURTS』です。

80年代後半に流行ったJ.ROCKの雰囲気がすごく出ていて、個人的には一番好きなアルバム。

「Strange People」や「Dreaming」みたいに、ちょっと浮いてる少年の歌とか、すごく好きでしたね(笑)

「今回のアルバムは男っぽいロックンロール・アルバムだよ。特別テーマは決めなかったんだけど、『HURTS』というタイトルが象徴しているようにタイトルが象徴しているように、何か心が痛いとか、心が締めつけられる、といった感じの歌が多いんだ。この中の何曲かは僕のラジオ番組『オールナイト・ニッポン』に送られてくるハガキからヒントを得て作られた歌なんだ」(辻仁成)

2023年、パリのオランピア劇場のライブで歌った「Alone」も、このアルバムに収録されています(ただし、オリジナルはロックサウンドです)。

ラスト・ライブでも盛り上がった「Tug of Street」収録。

Dear Friend

1989年(平成元年)に発売された6枚目のアルバム『Dear Friend』です。

エコーズ最大のヒット曲「ZOO」収録(オリコン最高4位)。

「ZOO」は、2000年(平成12年)放送のテレビドラマ『愛をください』の主題歌にもなりました。

2023年(令和5年)、パリのオランピア劇場のライブでも披露されていましたね。

「片想い」「アンカーマン」「年頃」など、良い曲が並んでいます。

「Dear Freind」は、エコーズを代表する名曲ですよ。

EGGS

1990年(平成2年)に発売された7枚目のアルバム『EGGS』です。

エコーズのラスト・アルバム。

シングル「LOVIN’ YOU」「TWO HEARTS」収録。

まとめ

いかがでしたか?

自分がエコーズをちゃんと聴き始めた時期は遅くて、多分『HURTS』からだったと思うんですが、それまで好きだった尾崎豊やブルーハーツよりも共感できるものがありました。

弱いくせに口先ばかり達者で、クラスにも馴染めなくて孤立感を深めてしまう。

エコーズの歌に登場する少年の姿は、すごくリアルで、他人事とは思えなかったんですよね。

すぐに全アルバムをレコードで揃えて、CDが発売された後はCDで全部集めて、結構なエコーズファンになってしまいました(笑)

当時買ったCDは、もちろん今でも全部保管しています。

50歳を過ぎた今では、大人になった目線で、当時の歌を聴くことができますが、居場所を探している少年たちの歌には、今でも共感することができます。

ただ、エコーズのファンって、周りに少ないんですよね。

カラオケとかで歌いにくいというか(笑)

そんな疎外感も、やっぱりエコーズだ!

ABOUT ME
みづほ
バブル世代の文化系ビジネスマン。札幌を拠点に、チープ&レトロなカルチャーライフを満喫しています。