札幌にはイチョウ並木の名所が3か所ある。
①北海道大学のイチョウ並木
②北海道庁前のイチョウ並木
③中島公園のイチョウ並木
いずれも都心からのアクセスが良くて、観光客にも人気のスポットとなっている。
雨上がりの北大「金葉祭」
このうち、北大のイチョウ並木では、毎年「金葉祭(こんようさい)」というイベントが開催されている。
イチョウ並木のライトアップのほか、オリジナルグッズや飲食の露店が並ぶ。
学生が主体のイベントで、小さな子どもを対象とした企画も多いので、地元の家族連れにも人気がある。
例年、イチョウ並木の見頃の時期に開催されているが、2025年(令和7年)は11月1日(土)~2日(日)までの2日間で開催された。
地元紙の『北海道新聞』は、10月31日(金)に開催された試験点灯の模様を伝えている。
ライトアップされたイチョウが秋の夜を彩る「金葉(こんよう)祭」(実行委主催)が1、2両日、札幌市北区の北海道大で開かれる。10月31日に試験点灯が行われ、夕闇の中に鮮やかな黄金色の葉が広がった。今年で14回目。同大の北13条門からの道沿い約380メートルに植えられた70本のイチョウを、白熱灯や発光ダイオード(LED)で照らす。試験点灯では、暗い空に葉が美しく浮かび上がり、家路につく学生が写真を撮る姿も見られた。会場では飲食の販売なども行われる。午前10時~午後9時(2日は8時まで)。ライトアップは両日とも午後6時から。(「北海道新聞」2025/11/01)
地元民以外に観光客も注目する秋のイベントだが、あいにく、今年は天候が悪かった。
初日の11月1日(土)は、前夜からニュースになるほど警報級の暴風雨が、札幌市内へ襲来。
午前中に「旭ヶ丘イオン」(旧・旭ヶ丘西友)まで出かけたときは、雨も風も絶好調で、傘を差すことも難しい状況だった。
当然、北大「金葉祭」の各種イベントも軒並み中止となり、夜のライトアップも難しいだろうと思われたが、夕方あたりから雨が小降りになり始めた。
どうやら天気が落ち着いたところを見計らって、北大まで出かけてみた。
北大のイチョウ並木は、歯学部前の北13条通りにある。
最寄り駅は地下鉄南北線「北12条駅」だが、札幌駅から歩いてくる札幌市民も多い。
会場に到着すると、雨はほぼ降りやんでいて、予想していたよりも多くの来場者で賑わっている。
午後まで豪雨だった影響で足元が悪いのはやむを得ない。
水たまりにハマらないよう、足元に注意しながら北13条の歩行者天国を歩く。
こんな日の北大構内は、ゴム長を履いてくるのが正解だったかもしれない(ゴム長最強説)。
天気が悪いせいか、観光客は少ない(さすがにガラガラ組は見かけなかった)。
夕食前の散歩に出てきた住民や仕事帰りのビジネスマン、制服姿の高校生など、ほとんどが地元民だと分かる人たちばかりである。
ゆったりとした雰囲気が、のんびりと散歩を楽しむのにいい。
気温も思ったほど寒くなくて(もちろん、タートルネックセーターにステンカラーコートでまかなっているが)、晩秋の散歩にはちょうどいい気候だったのではないだろうか。
多くの来場者で賑わっているとは言え、歩いたり写真を撮ったりするのに支障が生じるほどではない。
お気に入りの場所を見つけて、じっくりと写真を撮る。
むしろ、伸び伸びと記念撮影している人たちばかりと言っていい。
イチョウ並木はほぼ見ごろで、雨も上がって、無事に今年も金葉祭を楽しむことができた。
実は、天候が回復した2日目の夜、改めてイチョウ並木を歩いてみようと考えていたのだが、あまりの混雑で会場に入るのを見合わせた。
初日に参加できなかった人たちが、一挙に押し寄せていたらしい。
どうやら、今年の金葉祭は、雨上がりの初日に参加するのが正解だったようである。
ライトアップのイベントは終わったけれど、北大のイチョウ並木は、まだまだ見ごろだ。
むしろ、特別なイベントがないからこそ、都会の中の自然の魅力を、本当に楽しむことができるかもしれない。






