読書体験 ドストエフスキー『未成年』未成熟な世界の崩壊を予言する未成熟な若者たちの崩壊 2025/10/05(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ フョードル・ドストエフスキー『未成年』読了。 本作『未成年』は、1875年(明治8年)にロシアで出版された長篇小説である。 この …
旅行体験 北海道立近代美術館『トーベとムーミン展』孤独な人々が自分の居場所を見つける空間 2025/10/04(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道立近代美術館で『トーベとムーミン展』を観てきた。 『トーベとムーミン展』は、「ムーミン」小説の出版80周年を記念して開催される巡 …
読書体験 ロバート・B・パーカー『初秋』私立探偵スペンサーに人生を学んだ孤独な少年の物語 2025/10/03(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロバート・B・パーカー『初秋』読了。 本作『初秋』は、1981年(昭和56年)に刊行された長篇小説である。 この年、著者は49歳 …
旅行体験 札幌「石川啄木の下宿跡」に残る「スイートピーの女・田中久子」の記憶 2025/09/27(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1907年(明治40年)9月、札幌駅裏(現在の札幌駅北口)に、田中サト(39歳)という未亡人が暮らしていた。 田中サトは、北海道職員な …
生活体験 札幌市民の風物詩─3月と10月はJRタワーの「ゴバポ」でスクエアカードのポイント5倍 2025/09/27(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌JRタワーの「ゴバポ」は、3月と10月に開催される。 「ゴバポ」とは、「JRタワースクエアカード5倍ポイントセール」の略称で、「J …
読書体験 小沼丹『木菟燈籠』亡き人を偲び、古き時代を懐かしむ、追想文学の極致 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小沼丹『木菟燈籠』は、1978年(昭和54年)6月に講談社から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は60歳だった。 収録作 …
旅行体験 『とよひら物語──碑をたずねて』開拓記念碑でたどる札幌近郊の農村部落の歴史 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 豊平区役所『とよひら物語──碑をたずねて』読了。 本作『とよひら物語──碑をたずねて』は、1980年(昭和55年)3月に発行された歴史 …
読書体験 氷室冴子『雑居時代』爽やかなラブコメ・ノベルで読み解く80年代のライフスタイル 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 氷室冴子『雑居時代(上・下)』読了。 本作『雑居時代(上・下)』は、1982年(昭和57年)7月に集英社文庫(コバルトシリーズ)から刊 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「プールサイド小景」父性の不安に怯えながら生きるサラリーマンの苦悩 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「プールサイド小景」読了。 本作「プールサイド小景」は、1954年(昭和29年)12月『群像』に発表された短篇小説である。 …
読書体験 レフ・トルストイ『戦争と平和』生きることの難しさを乗り越えて生きる若者たち 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ レフ・トルストイ「戦争と平和」読了。 本作『戦争と平和』(全六巻)は、1867年(慶応3年)から1869年(明治2年)にかけて刊行され …
読書体験 フィリップ『小さな町で』庶民の生活の中に見つけた人生の真実 2025/10/16(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ シャルル=ルイ・フィリップ『小さな町で』読了。 本作『小さな町で』は、1910年(明治43年)に刊行された短篇小説集である。 著 …
読書体験 神野紗希『俳句部、はじめました』俳句甲子園出身者による中学生向け入門ガイド! 2025/10/14(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 神野紗希『俳句部、はじめました』読了。 本作『俳句部、はじめました』は、2021年(令和3年)3月に岩波書店から刊行された俳句入門書で …
読書体験 クウネル『ムーミンの秘密』鈴木るみこの文章と高橋ヨーコの写真で再現された北欧旅行記 2025/10/13(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『クウネル』Vol.23「トーベ・ヤンソンとムーミンの秘密」読了。 本作「トーベ・ヤンソンとムーミンの秘密」は、2007年(平成19年 …
読書体験 黒田杏子『金子兜太養生訓』暗黒の2000年代に「生き延びること」を叫び続けた俳人 2025/10/13(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 黒田杏子『金子兜太養生訓』読了。 本作『金子兜太養生訓』は、2005年(平成17年)10月に刊行されたインタビュー集である。 こ …
読書体験 ガルシア=マルケス『エレンディラ』権力に振り回されながらも生き続ける民衆の逞しさ 2025/10/11(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ ガブリエル・ガルシア=マルケス『エレンディラ』読了。 本作『エレンディラ』は、1978年(昭和53年)刊行された短篇小説集である。 …
読書体験 氷室冴子『アグネス白書』素直でまっすぐな女子高生が80年代の札幌で大活躍! 2025/10/10(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 氷室冴子『アグネス白書』読了。 本作『アグネス白書』は、1981年(昭和56年)10月に集英社文庫(コバルトシリーズ)から刊行された長 …
読書体験 福原麟太郎『昔の町にて』大人になったら必ず読みたい「人生」という味わいのエッセイ文学 2025/10/08(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 福原麟太郎『昔の町にて』読了。 本作『昔の町にて』は、1957年(昭和32年)6月に垂水書房から刊行された随筆集である。 この年 …
読書体験 トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』いつか失われてしまう家族という絆 2025/10/05(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』読了。 本作『ムーミン谷の十一月』は、1970年(昭和45年)に刊行された長篇小説である。 …
読書体験 ドストエフスキー『未成年』未成熟な世界の崩壊を予言する未成熟な若者たちの崩壊 2025/10/05(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ フョードル・ドストエフスキー『未成年』読了。 本作『未成年』は、1875年(明治8年)にロシアで出版された長篇小説である。 この …
読書体験 ロバート・B・パーカー『初秋』私立探偵スペンサーに人生を学んだ孤独な少年の物語 2025/10/03(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロバート・B・パーカー『初秋』読了。 本作『初秋』は、1981年(昭和56年)に刊行された長篇小説である。 この年、著者は49歳 …
音楽体験 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します』ユーミンが時代を越えて愛され続ける理由 2025/10/12(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 松任谷正隆『僕の音楽キャリア全部話します―1971/Takuro Yoshida-2016/Yumi Matsutoya―』読了。 本 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
音楽体験 わたせせいぞう『僕のオールディーズはオールカラー』80年代的に昇華されたオールディーズ物語 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ バブル景気の頃、(一部界隈で)オールディーズが流行していた。 1950年代から1960年代にかけてのアメリカン・ポップス。 平岸 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
音楽体験 『北海盆唄』と『子供盆おどり歌』北海道の盆踊り唄はなぜ卑猥だったのか 2025/07/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
音楽体験 石原裕次郎「わが人生に悔いなし/北の旅人」肝臓がんとの闘病生活とハワイのレコーディング 2025/06/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石原裕次郎が亡くなったとき、追悼盤と銘打ったシングルレコードが発売された。 1987年(昭和62年)8月のことである。 曲名は「 …
生活体験 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』インスタ感覚でちょっと懐かしいモノを紹介! 2025/10/07(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 佐々木ルリ子『レトロなつかしダイアリー』読了。 本作『レトロなつかしダイアリー』は、2005年(平成17年)12月に河出書房新社から刊 …
生活体験 札幌市民の風物詩─3月と10月はJRタワーの「ゴバポ」でスクエアカードのポイント5倍 2025/09/27(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌JRタワーの「ゴバポ」は、3月と10月に開催される。 「ゴバポ」とは、「JRタワースクエアカード5倍ポイントセール」の略称で、「J …
生活体験 明治・大正・昭和のおはじきコレクション~小さなガラスが物語る少女文化の歴史 2025/09/20(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 子どもの駄玩具である「おはじき」も、古いものはコレクターズ・アイテムとなっている。 市場価値が高いのは、明治中期のガラス製おはじき。 …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …
生活体験 森拓郎「稼げる男は食事が9割」中高年のダイエットは「主食を減らして肉を食べる」 2025/09/05(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森拓郎『稼げる男は食事が9割』読了。 本作『稼げる男は食事が9割』は、2016年6月にKADOKAWAから刊行されたダイエット教本であ …
生活体験 『1990年の、ハルキ・スタイル』オリーブ少女が憧れた「村上春樹」というオシャレな世界 2025/08/31(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1987年(昭和62年)に『ノルウェイの森』でブレイクして以降、「村上春樹」という名前は、文学の世界を越えて浸透していった。 それは、 …
生活体験 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』生きていることの意味を探してスナップ写真を撮る 2025/08/28(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』読了。 本作『ライカとモノクロの日々』は、2003年(平成15年)1月に枻出版社から刊行されたエッ …
生活体験 羅臼岳のヒグマ事件は偶発事故だったのか~北海道のヒグマによる死亡事故の歴史 2025/08/23(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2025年(令和7年)8月、世界自然遺産に登録されている知床国立公園内の羅臼岳で、ヒグマによる死亡事故が発生した。 オホーツク管内 …