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教科書に載った小説 おすすめランキングBEST10|国語教科書掲載作品まとめ

教科書に載った小説 おすすめランキングBEST10|国語教科書掲載作品まとめ

文学ブログ『時空標本』のアーカイブから、国語の教科書に採用されてきた小説を一覧表にまとめてみました。

さらに、この中から絶対に読むべきおすすめの小説をランキング形式で紹介しています。

「あの話、教科書で読んだけれど内容を忘れてしまった」という読み直しのニーズにも、「感想文やレポートのために要点を整理したい」というニーズにも対応できるよう、当ブログで考察している教科書掲載作品をここに集約しています。

気になる作品が見つかったら、リンク先で詳しいあらすじと考察を読んでみてください。

「教科書掲載作品」一覧

作品名 作者
サアカスの馬 安岡章太郎
夏の葬列 山川方夫
晩夏 井上靖
岳物語 椎名誠
おかあさんの木 大川悦生
一つの花 今西祐行
トロッコ 芥川龍之介
山月記 中島敦
銀河鉄道の夜 宮沢賢治
走れメロス 太宰治
小僧の神様 志賀直哉
城の崎にて 志賀直哉
こころ 夏目漱石
坊っちゃん 夏目漱石
黒いご飯 永井龍男
鏡・レキシントンの幽霊 ほか 村上春樹

教科書に掲載された小説おすすめランキング BEST10

第1位「晩夏」井上靖

夏の終わりの海辺を舞台に、少年が東京から来た病身の少女に抱いた淡い初恋と、去りゆく夏への郷愁を描いた短編。

テーマは「郷愁」で、大人になってから読み返すと感傷の質が変わる作品として知られています。

【名作解説】井上靖「晩夏」夏の終わりの海浜と不器用な少年たちの初恋

第2位「夏の葬列」山川方夫

戦時中に少年が犯した過ちと、その記憶が大人になった主人公を苦しめ続ける物語。

「彼は有罪か無罪か」という問いが中心軸で、罪の意識をテーマにした教材として中学国語で扱われています。

【考察】山川方夫『夏の葬列』あらすじと罪の構造|なぜ一人称「おれ」と「彼」が混在するのか

第3位「鏡」村上春樹

現代の人気作家・村上春樹の作品。

自分自身と向き合うことの「怖さ」を伝えています。

考察の難しい作品ですが、次の記事で詳しく解説しています。

【文芸考察】村上春樹「鏡」本当の自分自身と向き合うことの難しさ

なお、教科書に掲載された村上春樹の小説については、次の記事で詳しく解説しています。

村上春樹の教科書掲載作品まとめ|中学・高校の国語教科書に載った小説一覧

第4位「一つの花」今西祐行

戦争児童文学の名作。

子どもを愛する父親の心情が、戦争を背景に描かれています。

今西祐行「一つの花」悲惨な戦争と受け継がれていく家族の愛情の連鎖

第5位「サアカスの馬」安岡章太郎

サーカスの綱渡りの馬に自分を重ねる少年の心情を描いた一編。

劣等感や弱さと向き合う内省的な語りが特徴で、中学国語の教材として採用されています。

【名作解説】安岡章太郎「サアカスの馬」残念な少年に勇気を与えてくれたもの

第6位「おかあさんの木」大川悦生

戦争に行った子どもたちを思う母親の気持ちが描かれています。

戦争児童文学の名作で、おとなになっても読み返したい小説です。

大川悦生「おかあさんの木」息子の帰りを待ち続ける母親の愛情と戦争の悲劇

第7位「黒い御飯」永井龍男

短編小説の名手として知られる永井龍男のデビュー作です。

少年の貧しい暮らしの中から、社会的課題が浮き彫りにされていました。

永井龍男「黒い御飯」家族の愛情と貧困家庭の怨念、格差社会への怒り

第8位「岳物語」椎名誠

息子・岳の成長を父親の視点から描くほのぼのとした家族小説。

一方で、中年男性である父親自身の喜びと戸惑い、そして息子の自立に伴う喪失感が主題になっていました。

椎名誠『岳物語』父親という中年男性の喪失感とカタルシス

第9位「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

ジョバンニとカムパネルラが銀河を旅する、宮沢賢治屈指の幻想的な物語。

「本当の幸せとは何か?」を考えさせてくれる名作です。

【文芸考察】宮沢賢治『銀河鉄道の夜』ジョバンニが孤独の果てに見つけた「本当の幸い」と自己救済

第10位「山椒魚」井伏鱒二

岩屋の中に閉じこめられてしまった山椒魚の物語。

「山椒魚」とは何なのか?

象徴的に読むことで、様々な解釈が成立しそうですね。

井伏鱒二「山椒魚」社会の底辺でくすぶっている若者たちの焦りと不安

その他の教科書名作小説

「山月記」中島敦

自尊心と羞恥心をこじらせた李徴が、人間から虎へと変わってしまう物語。

中島敦「山月記」考察│芸術と心中する覚悟を決めた詩人の悲壮な決意

「トロッコ」芥川龍之介

工事現場のトロッコに憧れた少年が「遠くまで来すぎたこと」への不安に襲われる物語。

芥川龍之介「トロッコ」考察│少年時代への郷愁と帰る場所のない大人の孤独感

「走れメロス」太宰治

友人セリヌンティウスとの約束を果たすため、メロスが走り続ける物語。

【深読み考察】太宰治『走れメロス』の友情美談を「おかしい」と感じる感覚こそ正解。登場人物の心理から紐解く裏のテーマ

「小僧の神様」志賀直哉

善意と偽善の境界を描いた物語。

【文芸解説】志賀直哉『小僧の神様』なぜAは「淋しい」のか?太宰治の批判から読み解くテーマ考察

「城の崎にて」志賀直哉

生と死の距離を見つめた随筆的短編小説。

志賀直哉「城の崎にて」考察│人間は、いつ、どこで死ぬか分からない

「こころ」夏目漱石

親友を裏切って女性を手に入れた男の末路とは?

夏目漱石『こころ』考察|Kと先生はなぜ自殺したのか?明治の精神とエゴイズムを解説

「坊っちゃん」夏目漱石

破天荒な青年教師の敗北物語。

夏目漱石『坊っちゃん』が描く生きづらさの考察|狡猾な社会に敗北した青年が見つけた救い

【考察】教科書の小説「よくある質問」

Q. なぜこれらの作品は教科書に採用され続けているのか?

教科書に掲載されている小説の共通点は、短い分量で人間の心理の機微を描き切っていること、そして年代を問わず普遍的なテーマを扱っていることだ。

授業で扱いやすい長さや、生徒同士で解釈が分かれる余地を残している点も、教科書に収録される上で重要な要素となっている。

Q. あらすじだけでなく、読書感想文にも使えるか?

文学ブログ『時空標本』の各作品ページでは、あらすじに加えてテーマや作者が伝えたかったことなども、深く考察しています。

教科書的な解説よりは独自の視点が多くなっているので、ちょっと変わった切り口で読書感想文が書きたくなったときの参考にしてみてください。

Q. 青空文庫で全文を読めるか?

著作権の切れている作品については青空文庫で全文が公開されています。

明治・大正・昭和初期の「近代文学」については、無料で読むことのできる作品も多いですよ。

ただし、市販の文庫本には「解説」や「注釈」などの情報が掲載されているので、作品をより深く理解したい人には、文庫本もおすすめです。

まとめ|教科書に載った作品をもう一度読み返す

国語の教科書に載っていた小説を読み返すことの意味は、ふたつあります。

ひとつは、懐かしい「あの頃の自分」に出会うこと。

もうひとつは、あの頃より成長した「現在の自分」を発見することです。

学生時代に読んだ小説を読み返すと、あの頃とは違う「新しい発見」があるのではないでしょうか?

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モグラのジェン
文芸コラム担当。感想以上、批評未満。深読み癖あり。感想はX(@jiku_hyohon)にてお待ちしています。