Amazonのオーディオブック「Audible(オーディブル)」を御存知ですか?
文学考察ブログ『時空標本』では、文学作品の考察に「Audible」を積極的に活用しています。
「Audibleって、文学考察と関係あるの?」「タイパのために使うんじゃないの?」
そう思った方にこそ、ぜひAudibleが持っている「考察ツールとしての意外な可能性」を知っていただきたいと思います。
今回は、単なる時短テクニックではない、文学作品の考察にお役立ちの「Audible活用術」を、独自の視点からお届けします。
オーディオブックに興味はあるけれど、どれを選んだらいいか迷っている方や、村上春樹作品の「意味不明さ」に立ち止まっている方のヒントになれば幸いです。
タイパだけじゃない。文学考察に「聴く読書」を取り入れるべき理由
普通、読書といえば「印刷された活字」を目で追っていく作業を言います。
読者は本文や会話文を読みながら、情景を思い浮かべ、時には「行間」を読みながら作者からのメッセージをつかもうとします(この小説は何を言いたいのだろうか?)。
そういう意味において、読書とは「作品(作者)」と「読者」との一対一の向かい合いです。
しかし、オーディオブックを活用することで、この読書体験は大きく変化します。
読書は「二者」から「三者」の対話へ
オーディオブックの場合、「本」と「読者」との間に「ナレーター」という第三者が介在します。
一般的に、プロフェッショナルなナレーターは、その作品から受け止めた自身の思いを「朗読」の中に反映します。
文章をただ棒読みするだけでは「朗読」とは言いません。
オーディオブックを聴くという行為は、ナレーターによって「解釈」された作品を、「表現者」としてのナレーターの「朗読」によって受け止める行為なのです。
朗読の場合、活字状態ではフラットだった作品に、一定の「解釈」が付与されます。
「今の文章、そんな間があったんだ」「その台詞、そんな感情の言葉だったのか」
小説を耳で聴いていると、そんな新しい発見が必ずあります。
それが、オーディオ・ブックで小説を聴く、大きなメリットです。
ナレータの朗読は正解ではない
ここで注意すべきことは、ナレーターによる朗読は、必ずしも正解ではない、ということです。
もとより、多様な解釈が許される文学作品の考察に「唯一の正解」はありません。
あるのは、「え? そんな解釈もありなんだ」という新しい気付きです。
一人で読書しているだけでは気付かない発見が「朗読」にはあります。
本文や会話文は活字とまったく同じなのに、ナレーターによる朗読という表現が加わることによって、文学作品は、活字とはまったく異なる面を見せてくれるのです。
映画化とは違う「朗読」ならではの距離感
新しい気付きを与えてくれるという意味では、文学作品の「映画化」にも似たような効果があります。
映画を観たときに初めて「あの場面はそういう意味だったのか!」と気づくこと、ありますよね。
ただし、映画の場合は「朗読」以上に多くの関係者の視点が加わる上、過度の解釈によって、考察の方向性がまったく異なる場合があります。
極端な話、映画によっては原作小説の解釈がミスリードされる危険性もあります。
その点、原作に忠実な「朗読」は、過度のミスリードというリスクが映画に比べてかなり少ないので、文学作品の考察には非常に有効な方法だと言えるのです。
朗読で見えてくる新しい世界
何度も読んでいる小説でも、他者の朗読で聴くと、まったく新しい文章を聴いているかのような錯覚に陥ります。
これが「新しい読書体験」です。
「目」では追いきれなかった世界を「耳」で拡げる。
そんな新しい読書体験をオーディオ・ブックは与えてくれるのです。
AmazonのAudible(オーディブル)が文学ファンに選ばれる3つの価値
オーディオブックにも様々な種類がありますが、文学考察ブログ『時空標本』では、Amazonの「Audible」を推奨しています。
その理由は次の三つです。
① 文学作品のコンテンツが圧倒的に多い(小説ラインナップが充実)
② 表現力豊かな有名ナレーターを起用(俳優・声優による質の高い朗読)
③ 30日間の無料体験がある(まずは試してから判断できる安心感)
以下、その理由を説明していきます。
Audibleは文学作品のコンテンツが多い
Amazonオーディオブック「Audible」は、他のオーディオ・ブックに比べて、文学作品(小説)のラインナップが充実しています。
時短のためにビジネス書を読むだけではなく、静かな小説の世界にもしっかりと浸りたい。
そんな方には、Amazonオーディオブック「Audible」が断然おすすめです。
有名なナレーターが多い
Amazonオーディオブック「Audible」では、有名な俳優や声優が「ナレーター」として起用されています。
表現力を必要とする「朗読」にとって、「表現者」は極めて重要な要素です。
表現力の豊かなナレーターが揃っている「Audible」は、そういう意味でも文学作品の考察におすすめなのです。
30日間の無料体験がある
オーディオ・ブックを初めて利用する方におすすめなのが「30日間の無料体験」です。
Amazonの公式サイトでは「プレビューの再生」で、実際の朗読を試聴することができますが、もっとしっかりと試したいという方のために「30日間の無料体験」が用意されています。
まずは何冊か聴いてみて、それから正式加入するかどうか判断できるので安心ですね。
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なぜ「意味不明」な村上春樹がAudibleで理解できるのか?
文学作品には、「Audible」による効果が大きなものと、あまり効果のないものとがあります。
「朗読」による効果が最も大きいのは、本文を読んだだけでは意味が分かりにくい文学作品です。
丁寧な解説が本文中にない以上、読者は独自に「行間」を読んで、そこに隠された「メッセージ」を見つけだそうとします(これが「読み解き」です)。
「この小説、何を言いたいのだろう?」「意味不明」
難しい小説を読み終えたとき、そんな気持ちになることって誰しもありますよね。
そのため、難しい小説は何度も読み返すことになるのですが、そのとき、ヒントになってくれる力強い味方が、表現者たるナレーターによる「朗読」です。
文学考察ブログ『時空標本』で特におすすめしているのは、なんと言っても「意味不明な小説家ナンバーワン」と言われる村上春樹です。
Audibleによる新たな発見
文学考察ブログ『時空標本』では、解釈の難しい文学作品については、オーディオ・ブックによる「朗読」も参考としながら、オリジナルの考察を得ることができるよう工夫しています。
「今の会話、そんなふうに読むんだ」とか「その文章、そこに間を作るんだ」とか、オーディオブックを聴いていると、新しい発見がいくらでもあります。
そもそも何度も原作を読んでいる作品でも、オーディオブックで聴くと、まったく初めて触れた作品のような気がするということも珍しくありません。
オーディオブックによる「耳で聴く読書」とは、これまでの読書とはまったく異なる「新しい読書体験」なのです。
読書したときには気がつかなかったことも、「Audible」を聴くことで新しい発見があるかもしれませんね。
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【厳選】Audibleで新しい発見がある村上春樹作品10選
今回は、Audibleで特におすすめの村上春樹作品をご紹介します。
まずは、各作品の雰囲気を一覧にまとめましたので、作品選びの参考にしてください。
詳細記事は、表の下に続きます。
| 作品名 | ナレーター | 難解度 | こんな方におすすめ |
|---|---|---|---|
| ノルウェイの森 | 妻夫木聡 | ★★☆☆☆ | 生と死の輪郭を深く感じたい方 |
| ねじまき鳥クロニクル | 藤木直人 | ★★★★☆ | 物語の「深淵」に潜り込みたい方 |
| 1Q84 | 杏・柄本時生 | ★★★★★ | 圧倒的な世界観に浸りきりたい方 |
| 海辺のカフカ | 木村佳乃 | ★★★★☆ | 謎解きのような読書体験をしたい方 |
| 羊をめぐる冒険 | 染谷将太 | ★★★☆☆ | 青春の喪失と冒険を感じたい方 |
| 短篇集(カンガルー日和等) | 多部未華子ほか | ★★☆☆☆ | 日常の隙間の不思議を楽しみたい方 |
『ノルウェイの森』妻夫木聡
大ベストセラーでありながら「意味不明」との感想も多い『ノルウェイの森』は、Audibleで聴くのがおすすめです。
愛する恋人・直子は、なぜ自殺しなければならなかったのか?
そして、レイコさんとワタナベ君は、なぜセックスしなければならなかったのか?
妻夫木聡さんによるフラットな朗読は、読者のイメージを広げてくれます。
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『ねじまき鳥クロニクル』藤木直人
村上春樹の最高傑作『ねじまき鳥クロニクル』も、Audibleで聴くと新しい発見があります。
失踪した妻を取り戻すため、井戸の底に潜った主人公の苦悩。
「第1部 泥棒かささぎ編」「第2部 予言する鳥編」「第3部 鳥刺し男編」まで、すべて藤木直人さんの朗読で聴くことができますよ。
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『1Q84』│杏・柄本時生
「意味不明度ナンバーワン」とも言われる難解な名作『1Q84』こそ、Audibleで聴いてみましょう。
文学考察の新しい扉を開けてくれるオーディオ・ブックです。
「あのフレーズにそんな意味があったのか」という発見が、必ずありますよ。
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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』│大森南朋
藤原竜也さんの舞台でも話題を呼んだ『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』も、Audibleで聴くと、また違った発見があります。
本を読んで、舞台を見て、Audibleを聴いて。
豊かな読書体験とは、こういうことを言うのかもしれませんね。
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『海辺のカフカ』│木村佳乃
木村佳乃さんによる『海辺のカフカ』は、まさしく「新しい読書体験」だと思います。
家出少年による父親殺しは、果たして現実世界のできごとだったのでしょうか?
非情に難解度の高い作品ですが、言葉の一つ一つの意味が理解できたとき、すべてのエピソードがひとつに繋がるはずです。
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『羊をめぐる冒険』│染谷将太
村上春樹初期の名作で、現在でも根強い人気を維持しています。
「幻の羊」を探して北海道の山奥へと旅していく男と女。そこにいたのは「羊男」という謎の生き物でした。
あの「青春の痛み」が、染谷将太さんの朗読でリアルに甦ります。
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『1973年のピンボール』岡山天音
岡山天音さんは「朗読」による文学体験の意味を、完全に分かっている方だと思います。
懐かしい「ピンボール・マシン」は、失われた青春の象徴だったのか?
「活字の読書」にはない新しい読書体験を、ぜひ実感してみてください。
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『螢・納屋を焼く・その他の短編』松山ケンイチ
朗読による「気づき」は、もしかすると「なんだかよく分からなかった短編小説」で一番効果が大きいのかもしれませんね。
謎が謎を読ぶ、村上春樹初期の短篇集は、Audibleにおすすめです。
あの小説に、こんな意味があったのか!と、驚くような発見があるかもしれません。
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『神の子どもたちはみな踊る』仲野太賀
NHKドラマ『地震のあとで』にもなった、不思議な短篇小説集です。
震災の後で少しずつ変わってゆく世の中の静かな流れ。
村上春樹の深い文章に耳を澄ませてみませんか?
そこにいるのは、もしかすると私たちだったのかもしれません。
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『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』向井理
突然訪れる理不尽な別れ。
震災やテロで不安定な時代を、村上春樹的な物語で再現した名作です。
この長編小説を向井理さんの朗読で聴いていると、活字だけでは見えなかった世界が浮かんでくるような気がします。
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まとめ│新しい読書体験
Audibleは、「活字を読む」読書の代替作業ではなく、「音で聴く」新しい読書体験です。
「意味不明で何を言いたいのか分からない!」と思っていた村上春樹の小説も、プロフェッショナルなナレーターによる朗読を聴くことで、新しい気づきがあるかもしれません。
みなさんも、この「新しい読書体験」を実際に試してみてはいかがでしょうか?
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