読書体験 【徹底考察】ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」村上春樹がロシアの青春群像劇を絶賛した理由 2024/08/24(土) kels 文化系スノッブ フョードル・ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は、1879年(明治12年)1月から1880年(明治13年)11月まで『ロシア報知』に連 …
読書体験 【深読み考察】村上春樹『螢・納屋を焼く・その他の短編』喪失感を抱えた人たちの自分探しの物語 2024/08/18(日) kels 文化系スノッブ 村上春樹『螢・納屋を焼く・その他の短編』は、1984年(昭和59年)7月に新潮社から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は35歳 …
読書体験 小沼丹『藁屋根』終戦直後の暮らしと谷崎精二の思い出、オーストリア旅行3部作 2024/08/18(日) kels 文化系スノッブ 小沼丹『藁屋根』は、1975年(昭和50年)10月に河出書房新社から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は57歳だった。 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三『プールサイド小景・静物』村上春樹も注目する<第三の新人>時代の名作短篇集 2024/08/17(土) kels 文化系スノッブ 庄野潤三『プールサイド小景・静物』は、1965年(昭和40年)2月に刊行された新潮文庫オリジナルの短篇小説集である。 この年、著者は3 …
読書体験 小沼丹『木菟燈籠』亡き人を偲び、古き時代を懐かしむ、追想文学の極致 2024/08/16(金) kels 文化系スノッブ 小沼丹『木菟燈籠』は、1978年(昭和54年)6月に講談社から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は60歳だった。 収録作 …
読書体験 竹野雅人『純愛映画・山田さん日記』退屈な日常からの逃避と本当の自分探しの物語 2024/08/12(月) kels 文化系スノッブ 竹野雅人『純愛映画・山田さん日記』は、1989年(平成元年)1月に福武書店から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は23歳だった …
読書体験 中平まみ「ストレイ・シープ」ファザコン女子の不倫と処女喪失 2024/08/10(土) kels 文化系スノッブ 中平まみ「ストレイ・シープ」は、1980年(昭和55年)12月『文藝』に発表された長篇小説である。 この年、著者は33歳だった。 …
読書体験 【徹底考察】サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」翻訳読み比べで読み解く謎のメッセージ 2024/08/10(土) kels 文化系スノッブ J.D.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」は、1951年(昭和26年)にリトル・ブラウン社から刊行された長編小説である。 原題は「T …
読書体験 村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』牡蠣フライ理論で読めば意味不明の小説も怖くない 2024/08/09(金) kels 文化系スノッブ 村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』読了。 本作『中国行きのスロウ・ボート』は、1983年(昭和58年)5月に中央公論社から刊行された …
読書体験 新井千裕「復活祭のためのレクイエム」広告に翻弄される現代社会と村上春樹のパロディ小説 2024/08/09(金) kels 文化系スノッブ 新井千裕「復活祭のためのレクイエム」は、1986年(昭和61年)6月『群像』に発表された長篇小説である。 この年、著者は、34歳だった …
読書体験 石田波郷『江東歳時記・清瀬村』俳句散歩に学ぶ戦後の下町風景 2025/04/13(日) kels 文化系スノッブ 石田波郷『江東歳時記・清瀬村(抄)』読了。 本作『江東歳時記・清瀬村(抄)』は、2000年(平成12年)10月に講談社文芸文庫から刊行 …
読書体験 『風天 渥美清のうた』フーテンの寅さん俳句に学ぶ「生きることの不安」との向き合い方 2025/04/12(土) kels 文化系スノッブ 森英介『風天 渥美清のうた』読了。 本作『風天 渥美清のうた』は、2008年(平成20年)7月に大空出版から刊行されたルポルタージュで …
読書体験 ヘレーン・ハンフ『チャリング・クロス街84番地』イギリス文学を通した古本屋と愛書家との心の交流 2025/04/12(土) kels 文化系スノッブ ヘレーン・ハンフ『チャリング・クロス街84番地 本を愛する人のための本』読了。 本作『チャリング・クロス街84番地 本を愛する人のため …
読書体験 庄野潤三「鳥の水浴び」懐かしい記憶と継承されていく家族の系譜 2025/04/06(日) kels 文化系スノッブ 庄野潤三「鳥の水浴び」読了。 本作「鳥の水浴び」は、2000年(平成12年)4月に講談社から刊行された長篇小説である。 この年、 …
読書体験 村上春樹「アンダーグラウンド」日本の闇の中からオウム真理教があぶり出したもの 2025/04/06(日) kels 文化系スノッブ 村上春樹「アンダーグラウンド」読了。 本作「アンダーグラウンド」は、1997年(平成9年)3月に講談社から刊行されたノンフィクション作 …
読書体験 風丸良彦『カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった』80年代アメリカ文学に捧げる鎮魂歌 2025/04/05(土) kels 文化系スノッブ 風丸良彦『カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった──極小主義者たちの午後』読了。 本作『カーヴァーが死んだことなんてだあれも …
読書体験 井伏鱒二『かきつばた・無心状』短篇15篇収録の作品集、巻末解説は小沼丹 2025/03/30(日) kels 文化系スノッブ 井伏鱒二『かきつばた・無心状』読了。 本作『かきつばた・無心状』は、1994年(平成6年)7月に新潮文庫から刊行された短篇小説集である …
読書体験 ユッコ症候群の時代にバズった『ノルウェイの森』と『男はつらいよ 寅次郎物語』 2025/03/29(土) kels 文化系スノッブ 1986年(昭和61年)、岡田有希子の自殺から始まった「ユッコ・シンドローム」は、生きることに対する若者たちの疑問を浮き彫りにした。 …
読書体験 『村上春樹の青春グラフティ』80年代の村上春樹現象とバブル時代の『ノルウェイの森』狂騒曲 2025/03/22(土) kels 文化系スノッブ 1988年(昭和63年)は、村上春樹にとって特別な年だった。 前年の1987年(昭和62年)に刊行された『ノルウェイの森』が大ベストセ …
読書体験 小沼丹「井伏さんの将棋」小沼文学のエッセンスのような極上の文芸随想集 2025/03/22(土) kels 文化系スノッブ 小沼丹「井伏さんの将棋」読了。 本作「井伏さんの将棋」は、2018年(平成30年)12月に幻戯書房(銀河叢書)から刊行された随筆集であ …
音楽体験 「カレッジ・フォーク」から「カレッジ・ポップス」へ~日本カレッジ・フォークの歴史 2025/04/05(土) kels 文化系スノッブ カレッジ・フォークとは何か? 僕のカレッジ・フォークの歴史探索は、そんな素朴な疑問から始まった。 それは、カレッジ・フォークが、 …
音楽体験 『懐かしの60'sフォーク』村上春樹『ノルウェイの森』の挿入歌はフォークソング 2025/02/24(月) kels 文化系スノッブ 村上春樹『ノルウェイの森』を読んで、僕は、古いフォーク・ソングを聴くようになった。 ブラザーズ・フォアやキングストン・トリオやピーター …
音楽体験 真冬の札幌キノカフェ「友部正人・完全生音ライブ」ギターとブルースハープの衝撃 2025/02/11(火) kels 文化系スノッブ 札幌「キノカフェ」で、友部正人のライブに参加してきた。 友部正人「銀座線を探して」発売記念完全生音ライブ。 マイクもアンプもスピ …
音楽体験 シューベルト『冬の旅』失恋男子が歌うセンチメンタル・ジャーニー聴き比べ 2025/02/02(日) kels 文化系スノッブ シューベルト『冬の旅』なら、ディースカウとムーアのコンビが定番。 特に、1962年(昭和37年)に録音されたものがいい。 古いS …
音楽体験 ラングストン・ヒューズ「七十五セントのブルース」と友部正人「乾杯」は絶望の歌だ 2025/02/01(土) kels 文化系スノッブ 友部正人の「乾杯」は、日本中の注目を集めた「あさま山荘事件」をモチーフに、偽善的な現代社会への絶望を歌ったトーキング・ブルースだ。 「 …
音楽体験 3KINGS「りんご畑は永遠なのさ」藻岩山麓に果樹園が広がっていた友部正人の札幌時代 2025/01/25(土) kels 文化系スノッブ 3KINGS「りんご畑は永遠なのさ」は札幌の歌だ。 友部正人のストロベリー・フィールズは、懐かしい札幌の中にある。 藻岩山のふも …
音楽体験 80年代ビーチ・ボーイズで村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』の世界観を楽しむ 2025/01/25(土) kels 文化系スノッブ 村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』(1988)には、ザ・ビーチ・ボーイズの音楽が登場している。 『ダンス・ダンス・ダンス』を読んで、 …
音楽体験 【歌詞考察】友部正人「グッドモーニングブルース」現代の発売禁止歌の意味を読み解く 2025/01/23(木) kels 文化系スノッブ 友部正人のベスト・アルバム『シングル コレクション』が発売された。 ミディ在籍時にリリースされた全シングル曲に加え、自主制作「グッドモ …
音楽体験 『CADILLAC』80年代が生んだ本格派ロカビリーバンドのツッパリ・ソング 2025/01/13(月) kels 文化系スノッブ キャディラック(CADILLAC)のベスト・アルバム『ゴールデン・ベスト 1986-1989 MOON YEARS』を聴いている。 1 …
音楽体験 【ジャパメタ】80年代シティメタルのメイクアップは日本版TOTOだったのか? 2025/01/12(日) kels 文化系スノッブ 1985年(昭和60年)、高校3年生のとき、突然の「メイクアップ・ブーム」があった。 クラスで一番かわいいと評判のアイドル女子が「わた …
生活体験 BRUTUS「切手デザインをなめんなよ!」と木下綾乃『切手な北古賀』で語る2000年代の切手ブーム 2025/03/21(金) kels 文化系スノッブ 『BRUTUS(ブルータス)』2003年(平成15年)12月1号の特集は「切手デザインをなめんなよ!(切手は、アート&デザインの教科書だ!) …
生活体験 村上春樹に学ぶダッフルコート/札幌の冬はアイビー・ファッションで乗り切ろう 2025/01/26(日) kels 文化系スノッブ 札幌の冬にはダッフルコートが似合う。 寒い雪の日にも、ダッフルコートは活躍してくれる。 それに、ダッフルコートは、あの村上春樹さ …
生活体験 北海道の冬はスーツ・カンパニーで買ったMOON社のツイード・ジャケットで乗り切る 2024/12/07(土) kels 文化系スノッブ 冬のビジネス・スタイルはツイードが基本。 なにしろ、暖かいし、クラシックなビジュアルもいい。 スーツ・カンパニーのジャケットなら …
生活体験 【偏愛】「HTBまめほん」北海道の文化や歴史をスノッブに語りたい人におすすめ 2024/12/01(日) kels 文化系スノッブ 小さいものが好きだから豆本が好き。 北海道が好きだから、北海道について書かれた本が好き。 そんな人に絶対刺さるのが「HTBまめほ …
生活体験 【偏愛】アンティークのビー玉は「未完成」ではあるけれど「B級品」ではない 2024/11/23(土) kels 文化系スノッブ 古いモノを集めた、その最初が、古いビー玉だった。 別に、古いビー玉が好きだったわけではない。 古いモノを扱う、そのお店で、僕はた …
生活体験 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) kels 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
生活体験 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) kels 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
生活体験 日本コロムビアの蓄音機型ステレオシステムで味わうラッパ・スピーカーの魅力 2024/10/05(土) kels 文化系スノッブ 小沼丹の短編小説「小径」に、古い蓄音機が出てくる。 伯母のところには古い蓄音器があって、古ぼけた布張のレコオド・ケエスにレコオドが …
生活体験 昭和のセクシー系女性ヌード「お風呂こけし」には、戦後日本の暗い影が漂っている 2024/09/29(日) kels 文化系スノッブ 昭和の時代、秋の旅行といえば温泉地が定番だった。 北海道では「観楓会(かんぷうかい)」と称して、温泉旅館で宴会を楽しむ社員旅行も珍しく …
生活体験 昭和初期のモダンボーイが愛用したロイド眼鏡は、多くの文学作品にも登場している 2024/09/08(日) kels 文化系スノッブ セルロイドを素材とする丸縁眼鏡を、俗に「ロイド眼鏡」と呼ぶ。 昭和初期のトレンド・アイテムで、「モダン・ボーイ」と呼ばれるオシャレ男子 …