読書体験 現代の清少納言・森田たまが生んだ「札幌では11月3日に初雪が降る」という美しい都市伝説の秘密 2024/11/01(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森田たまの随筆には「初雪伝説」とも言うべき、不思議な話がある。 それは「札幌では11月3日に初雪が降る」というものだ。 森田たま …
読書体験 【名作解説】島崎藤村「新生」親戚女子を妊娠させた中年作家と実在モデルの壮絶人生 2024/10/27(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 島崎藤村「新生」読了。 本作『新生』は、第一巻(前篇)と第二巻(後篇)の全二巻で構成された長篇小説である。 第一巻は、1919年 …
旅行体験 北13条いちょう並木「北大金葉祭」からの北大建築散歩│2024・秋 2024/10/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道大学の構内で「北大金葉祭」が開催されている。 銀杏並木の黄葉見物に合わせて、古い建物を観て歩いた。 北13条いちょう並木の北大 …
読書体験 氷室冴子「クララ白書」中3女子の寄宿舎ライフは明るくて爽やかな友情の日々だった 2024/10/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 氷室冴子「クララ白書」読了。 『クララ白書』は、1980年(昭和50年)4月に、『クララ白書 ぱーとⅡ』は、1980年(昭和50年)1 …
旅行体験 コート必須!紅葉ライトアップと焼き芋テラスで賑わう夜の中島公園を歩いてみたら想像以上に寒かった 2024/10/25(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 「中島公園紅葉ライトアップ」というイベントが始まった。 ちょっと寒いけど、コートを着込んで、秋の夜の中島公園を歩いてみた。 南9条広 …
読書体験 『中央線随筆傑作選』中央線風土記あるいは中央線紀行文学(散歩文学)としてのアンソロジー 2024/10/21(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 南陀楼綾繁「中央線随筆傑作選」読了。 本作『中央線随筆傑作選』は、2024年(令和6年)9月に中公文庫から刊行されたアンソロジーである …
映画体験 映画レビュー『なまいきシャルロット』オーシバルの青いボーダーTシャツはモラトリアムの象徴 2024/10/21(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ WOWOWで『なまいきシャルロット』(1985)を観た。 シャルロット・ゲンズブールの青いボーダーシャツが印象的な映画だった。 …
音楽体験 ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』クライスラーの名曲をエルマンのヴァイオリンで聴く豪華コラボ 2024/10/21(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』。 クライスラーの名曲を、エルマンの演奏で聴くことができる。 ミッシャ・エルマンの初来日 …
生活体験 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
読書体験 【名作解説】夏目漱石「三四郎」誰もがストレイ・シープだった時代の新しいヒロインの鮮烈デビュー 2024/10/20(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 夏目漱石「三四郎」読了。 本作「三四郎」は、1909年(明治42年)5月に春陽堂から刊行された長篇小説である。 この年、著者は4 …
読書体験 カポーティ『草の竪琴』少年時代のイノセント・ストーリーとミステリアスな短篇小説 2025/07/05(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ トルーマン・カポーティ『草の竪琴』読了。 本作『草の竪琴』は、2025年(令和7年)6月に新潮社から刊行された作品集である。 こ …
読書体験 『俳人が見た太平洋戦争』厭戦も反戦も戦意高揚も十七文字に詠む 2025/07/01(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『俳人が見た太平洋戦争』読了。 本作『俳人が見た太平洋戦争』は、2003年(平成15年)8月に北溟社から刊行されたルポルタージュである …
読書体験 グリシャム「グレート・ギャツビーを追え」盗まれた直筆原稿とアラサー女子の自分探し 2025/06/30(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ジョン・グリシャム『「グレート・ギャツビー」を追え』読了。 本作『「グレート・ギャツビー」を追え』は、2017年(平成29年)に発表さ …
読書体験 小川高義・訳『グレート・ギャッツビー』光文社古典新訳文庫で読むフィッツジェラルドの名作 2025/06/29(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ F・スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」読了。 本作「グレート・ギャッツビー」は、1925年(大正14年)4月に出版 …
読書体験 矢口史靖「スウィングガールズ」スウィングすることとは、生きることである 2025/06/21(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 矢口史靖「スウィングガールズ」読了。 本作「スウィングガールズ」は、2004年(平成16年)9月にメディアファクトリーから刊行された長 …
読書体験 石坂洋次郎「あいつと私」戦後日本の青春時代をリアルタイムで描いた青春小説 2025/06/21(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石坂洋次郎「あいつと私」読了。 本作「あいつと私」は、1961年(昭和36年)5月に新潮社から刊行された長篇小説である。 この年 …
読書体験 カニグズバーグ「Tバック戦争」現代の魔女狩りと戦った少女の自分探しの夏休み 2025/06/16(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ エレイン・ローブル・カニグズバーグ『Tバック戦争』読了。 本作『Tバック戦争』は、1993年(平成5年)に刊行された長編児童文学である …
読書体験 「岩波少年文庫で読むケストナー」特製アクリルキーホルダー『エーミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』 2025/06/15(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 岩波少年文庫フェア2024は「岩波少年文庫で読むケストナーとドイツの作家たち」だった。 「特製アクリルキーホルダーを応募者全員プレゼン …
読書体験 野田知佑「のんびり行こうぜ」日本アウトドア界のカリスマが語る「野田知佑」という生き方 2025/06/14(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 野田知佑「のんびり行こうぜ」読了。 本作「のんびり行こうぜ」は、1986年(昭和61年)7月に小学館から刊行されたエッセイ集である。 …
読書体験 ウイリアム・サロイヤン「わが名はアラム」生きることで詩を表現した人々の思い出 2025/06/09(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ウイリアム・サロイヤン『わが名はアラム』読了。 本作『わが名はアラム』は、1940年(昭和15年)に刊行された長篇小説である。 …
音楽体験 石原裕次郎「わが人生に悔いなし/北の旅人」肝臓がんとの闘病生活とハワイのレコーディング 2025/06/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石原裕次郎が亡くなったとき、追悼盤と銘打ったシングルレコードが発売された。 1987年(昭和62年)8月のことである。 曲名は「 …
音楽体験 浜田省吾『PROMISED LAND』私立探偵スペンサーやサリンジャーとの関係を読み解く 2025/06/10(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 浜田省吾の名盤『PROMISED LAND 〜約束の地』(1982)は、アメリカ文学の影響を感じさせる。 『約束の地』というアルバムタ …
音楽体験 初夏の北大祭で「ブルーグラス・ミュージックとは何か?」を研究する 2025/06/08(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北大祭は、北海道大学の学園祭である。 大学の学園祭なのに、札幌市民への定着度はすごい。 「ライラックまつり」「北大祭」「札幌まつ …
音楽体験 さっぽろライラックまつりの季節だからライラックを歌った札幌の歌を歌おう 2025/05/15(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌は「ご当地ソング」の多い街である。 ご当地ソングとは、地域の風物詩を盛り込んで旅情を演出する歌のことで、昭和時代の歌謡曲に多く見ら …
音楽体験 『ボニータ! ボサノヴァ』カフェから始まったボサノヴァ・ブームの時代 2025/05/11(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2000年代の日本で、ちょっとしたボサノヴァ・ブームがあった。 震源地は、オシャレなカフェだったような気がする。 1990年代か …
音楽体験 「カレッジ・フォーク」から「カレッジ・ポップス」へ~日本カレッジ・フォークの歴史 2025/04/05(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ カレッジ・フォークとは何か? 僕のカレッジ・フォークの歴史探索は、そんな素朴な疑問から始まった。 それは、カレッジ・フォークが、 …
音楽体験 『懐かしの60'sフォーク』村上春樹『ノルウェイの森』の挿入歌はフォークソング 2025/02/24(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹『ノルウェイの森』を読んで、僕は、古いフォーク・ソングを聴くようになった。 ブラザーズ・フォアやキングストン・トリオやピーター …
音楽体験 真冬の札幌キノカフェ「友部正人・完全生音ライブ」ギターとブルースハープの衝撃 2025/02/11(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌「キノカフェ」で、友部正人のライブに参加してきた。 友部正人「銀座線を探して」発売記念完全生音ライブ。 マイクもアンプもスピ …
音楽体験 シューベルト『冬の旅』失恋男子が歌うセンチメンタル・ジャーニー聴き比べ 2025/02/02(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ シューベルト『冬の旅』なら、ディースカウとムーアのコンビが定番。 特に、1962年(昭和37年)に録音されたものがいい。 古いS …
音楽体験 ラングストン・ヒューズ「七十五セントのブルース」と友部正人「乾杯」は絶望の歌だ 2025/02/01(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 友部正人の「乾杯」は、日本中の注目を集めた「あさま山荘事件」をモチーフに、偽善的な現代社会への絶望を歌ったトーキング・ブルースだ。 「 …
生活体験 ジムニー 1300 シエラ『新型エルク』が活躍した1990年代のRVブームを振り返る 2025/07/07(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1990年代は、RVブームの時代だった。 ジムニー・シエラの限定車「エルク」が発売されたのも、そんなRVブームの時代である。 エ …
生活体験 年間300冊読む読書家が毎日愛用している最強の読書グッズ「三種の神器」 2025/06/14(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 読書好きにとって、読書は趣味ではない。 食べることや眠ることと同じように、読書とは生きることなのだ。 快適な読書ライフを過ごすた …
生活体験 『クウネル(vol.39)』函館の食文化──朝いかの行商といか刺しの朝食 2025/06/13(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ スルメイカ(真いか)は、函館の夏の風物詩だ。 「函館の朝は、いか刺しから始まる」とまで言われた時代。 そんな食文化も、今や昔のも …
生活体験 「神薬」のガラス瓶コレクション──群青色の小さな壜に失われた時代がある 2025/06/12(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄司太一の『びんだま飛ばそ』(1997)が出たころ、古いガラス瓶を集めるのが、ちょっとしたブームになった。 ガラス瓶と言っても、一升瓶 …
生活体験 円山で発見したオールド東陶のカップ&ソーサは札幌グランドホテル開業当時の食器か? 2025/06/08(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ ヴィンテージのカップ&ソーサといえば、オールド・ノリタケ(日本陶器)が超有名だが、モダンなデザインに関しては東洋陶器も負けていない。 …
生活体験 森田たま生誕地の文学碑と大正モダンな洋館「土屋邸」と玉翠園の「雪萌えパフェ」 2025/06/07(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2025年(令和7年)3月、中公文庫から、森田たまの『随筆 ふるさとの味』が刊行された。 森田たまは、札幌出身の女流作家である。 …
生活体験 ファイヤーキングのマグカップ「スタアバックス珈琲」昭和レトロとアメリカ文化との融合 2025/06/07(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 多くのコレクターがいることで知られる「Fire-King」(ファイヤーキング)の生産がアメリカで終了したのは、1986年(昭和61年)のこと …
生活体験 「さっぽろライラックまつり」は、地元・札幌の文化人たちの酒盛りから始まった 2025/05/18(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1959年(昭和34年)に始まった「さっぽろライラックまつり」も、今年(2025年)で66年目を迎える。 現在では、すっかりと観光化さ …
生活体験 沼田元気「一杯の珈琲を飲むためだけに行きたくなる札幌・小樽カフェ喫茶店案内」で振り返る2000年代の札幌カフェ事情 2025/04/28(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌のカフェガイドは数多いが、「ここではない別の場所に行きたい人の為のガイドブック」として登場したのが、沼田元気『一杯の珈琲を飲むためだけに …
生活体験 BRUTUS「切手デザインをなめんなよ!」と木下綾乃『切手な北古賀』で語る2000年代の切手ブーム 2025/03/21(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『BRUTUS(ブルータス)』2003年(平成15年)12月1号の特集は「切手デザインをなめんなよ!(切手は、アート&デザインの教科書だ!) …