読書体験 井伏鱒二「くるみが丘」高度経済成長のドヤ街で生きる人々のたくましさ 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二「くるみが丘」読了。 本作「くるみが丘」は、1966年(昭和41年)3月に文芸春秋から刊行された長篇小説である。 この年 …
生活体験 北海道の渓流釣りは「ヤマベ釣り」に始まり「ヤマベ釣り」に終わる 2025/07/25(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道で渓流釣りと言えば「ヤマベ釣り」のことを意味する。 少なくとも、そういう時代があった。 ヤマベ釣りは、北海道の歴史を語る文 …
映画体験 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』未来を変えるチャンスは誰にだってある 2025/07/23(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ ジョージ・ガイブ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」読了。 本作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、1985年(昭和60年)9月に新潮 …
読書体験 細野不二彦『うにばーしてぃBOYS』みんな一生懸命だったバブル時代の大学生たち 2025/07/22(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 細野不二彦『うにばーしてぃBOYS』読了。 本作『うにばーしてぃBOYS』は、1989年(平成元年)に小学館ビッグコミックスから刊行さ …
読書体験 ヘミングウェイ「老人と海」自分自身に誇りを持って生きていくことの難しさ 2025/07/21(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」読了。 本作「老人と海」は、1952年(昭和27年)9月にチャールズ・スクリブナーズ・サンズから …
読書体験 小沼丹『黒いハンカチ』若い女教師が活躍するほのぼの系連作短篇ミステリー 2025/07/20(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小沼丹『黒いハンカチ』読了。 本作『黒いハンカチ』は、1958年(昭和33年)8月に三笠書房から刊行された連作短篇小説集である。 …
映画体験 映画『波の数だけ抱きしめて』オシャレ洋楽「AOR」が青春のサウンドトラックだった時代 2025/07/19(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1982年(昭和57年)、それは、オシャレ洋楽「AOR」が、青春のサウンドトラックだった時代だ。 映画『波の数だけ抱きしめて』には、永 …
映画体験 岩井恭平「サマーウォーズ」デジタル社会の潜在的な脅威に勝つのはアナログな家族の絆だった 2025/07/19(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 岩井恭平「サマーウォーズ」読了。 本作「サマーウォーズ」は、2009年(平成21年)7月に刊行された長篇小説である。 細田守・原 …
読書体験 重松静馬『重松日記』から井伏鱒二『黒い雨』盗作疑惑騒動を考察する 2025/07/17(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 井伏鱒二の名作『黒い雨』は、かつて、盗作疑惑に揺れたことがある。 今年は原爆投下から80年。 井伏鱒二の故郷にあるふくやま文学館 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
読書体験 小沼丹『木菟燈籠』亡き人を偲び、古き時代を懐かしむ、追想文学の極致 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小沼丹『木菟燈籠』は、1978年(昭和54年)6月に講談社から刊行された短篇小説集である。 この年、著者は60歳だった。 収録作 …
読書体験 氷室冴子『雑居時代』爽やかなラブコメ・ノベルで読み解く80年代のライフスタイル 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 氷室冴子『雑居時代(上・下)』読了。 本作『雑居時代(上・下)』は、1982年(昭和57年)7月に集英社文庫(コバルトシリーズ)から刊 …
読書体験 【偏愛解説】庄野潤三「プールサイド小景」父性の不安に怯えながら生きるサラリーマンの苦悩 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 庄野潤三「プールサイド小景」読了。 本作「プールサイド小景」は、1954年(昭和29年)12月『群像』に発表された短篇小説である。 …
読書体験 レフ・トルストイ『戦争と平和』生きることの難しさを乗り越えて生きる若者たち 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ レフ・トルストイ「戦争と平和」読了。 本作『戦争と平和』(全六巻)は、1867年(慶応3年)から1869年(明治2年)にかけて刊行され …
読書体験 村上春樹『遠い太鼓』ベストセラー『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』誕生秘話 2025/09/23(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 村上春樹『遠い太鼓』読了。 本作『遠い太鼓』は、1990年(平成2年)6月に講談社から刊行された旅行記である。 この年、著者は4 …
読書体験 レイモンド・チャンドラー『さらば愛しき女よ』不器用な男の愛情が世の中の仕組みを変えていく 2025/09/22(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ レイモンド・チャンドラー「さらば愛しき女(ひと)よ」読了。 本作「さらば愛しき女よ」は、1940年(昭和15年)にクノップフ社から刊行 …
読書体験 【名作考察】宮沢賢治「銀河鉄道の夜」孤独な少年の喪失感を癒す「本当の幸せ」探しの旅 2025/09/22(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 宮沢賢治「銀河鉄道の夜」読了。 本作「銀河鉄道の夜」は、1934年(昭和19年)に文圃堂書店から刊行された『宮澤賢治全集 第三巻』に収 …
読書体験 NHK100分de名著『ねじまき鳥クロニクル』人間や歴史の本質に挑む作者の強い執念 2025/09/22(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 沼野充義『ねじまき鳥クロニクル(村上春樹)』(NHKテキスト「100分de名著」)読了。 本作『ねじまき鳥クロニクル(100分 de …
読書体験 夏目漱石「虞美人草」財産と出世に目がくらんだ男を惑わす魔性の女の末路とは? 2025/09/22(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 夏目漱石「虞美人草」読了。 本作「虞美人草」は、1908年(明治41年)1月に春陽堂から刊行された長篇小説である。 この年、著者 …
読書体験 小沼丹『小さな手袋』短篇小説の元ネタとなったエピソードがたくさん見つかる随筆集 2025/09/22(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小沼丹「小さな手袋」読了。 本作「小さな手袋」は、1976年(昭和51年)4月に小澤書店から刊行された随筆集である。 この年、著 …
音楽体験 エコーズ「SOMEONE LIKE YOU」君に似た誰かを忘れて、まったく新しい誰かと出会うために 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 80年代のバンドブームから、たくさんのロックバンドが登場してきた。 しかし、「寂しさ」を歌うことにかけて、エコーズ以上のバンドは出てこ …
音楽体験 浜田省吾VS渋谷陽一『ロックは語れない』業界への怨念だけで生きてきた「明日なき世代」の挑戦 2025/08/25(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ 渋谷陽一『ロックは語れない』に浜田省吾が登場している。 本作『ロックは語れない』は、1986年(昭和61年)5月に新潮文庫から刊行され …
音楽体験 『ハンク・ウィリアムズ物語』伝説のカントリー歌手の死因はアル中だったのか? 2025/08/22(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ ロジャー・ウィリアムズ『ハンク・ウィリアムズ物語』読了。 本作『ハンク・ウィリアムズ物語』は、1975年(昭和50年)6月に音楽之友社 …
音楽体験 わたせせいぞう『僕のオールディーズはオールカラー』80年代的に昇華されたオールディーズ物語 2025/07/26(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ バブル景気の頃、(一部界隈で)オールディーズが流行していた。 1950年代から1960年代にかけてのアメリカン・ポップス。 平岸 …
音楽体験 『東京エイティーズ』大学時代の元カノを引きずって生きるアラサー男子の自分探し 2025/07/16(水) 懐究堂主人 文化系スノッブ 『東京エイティーズ』は、80年代カルチャーを背景とした青春物語である。 特に、重要な要素と言えるのが、80年代前半のディスコ・ナンバー …
音楽体験 ザ・タイマーズ『LONG TIME AGO』80年目の原子爆弾ブルース 2025/07/14(月) 懐究堂主人 文化系スノッブ ザ・タイマーズの『LONG TIME AGO』は「原子爆弾ブルース」である。 そして、同時に、それは「原子力発電所ブルース」でもあった …
音楽体験 『北海盆唄』と『子供盆おどり歌』北海道の盆踊り唄はなぜ卑猥だったのか 2025/07/13(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道には、大きく二つの盆踊り歌がある。 大人用の『北海盆唄』と、子ども用の『子供盆おどり歌』である。 盆踊り歌の誕生には、北海 …
音楽体験 寺尾聰『Re-Cool Reflections』石原プロを勘当された80年代シティ・ポップ界の絶対王者が復活 2025/07/11(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 寺尾聰は、80年代シティ・ポップ界の絶対王者だ。 大ヒット曲「ルビーの指環」は、ザ・ベストテンで最多連続記録を樹立(12週連続1位)。 …
音楽体験 石原裕次郎「わが人生に悔いなし/北の旅人」肝臓がんとの闘病生活とハワイのレコーディング 2025/06/22(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 石原裕次郎が亡くなったとき、追悼盤と銘打ったシングルレコードが発売された。 1987年(昭和62年)8月のことである。 曲名は「 …
音楽体験 浜田省吾『PROMISED LAND』私立探偵スペンサーやサリンジャーとの関係を読み解く 2025/06/10(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 浜田省吾の名盤『PROMISED LAND 〜約束の地』(1982)は、アメリカ文学の影響を感じさせる。 『約束の地』というアルバムタ …
生活体験 札幌市民の風物詩─3月と10月はJRタワーの「ゴバポ」でスクエアカードのポイント5倍 2025/09/27(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 札幌JRタワーの「ゴバポ」は、3月と10月に開催される。 「ゴバポ」とは、「JRタワースクエアカード5倍ポイントセール」の略称で、「J …
生活体験 明治・大正・昭和のおはじきコレクション~小さなガラスが物語る少女文化の歴史 2025/09/20(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 子どもの駄玩具である「おはじき」も、古いものはコレクターズ・アイテムとなっている。 市場価値が高いのは、明治中期のガラス製おはじき。 …
生活体験 竹山実「そうだ! 建築をやろう」札幌創成川通りの実家でモダン建築散歩 2025/09/14(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 竹山実「そうだ! 建築をやろう」読了。 本作「そうだ! 建築をやろう」は、2003年(平成15年)11月に彰国社から刊行された自叙伝で …
生活体験 『ほっかいどう語─その発生と変遷─』上級者向け「北海道弁」の使い方 2025/09/13(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 北海道新聞社『ほっかいどう語─その発生と変遷─』読了。 本作『ほっかいどう語─その発生と変遷─』は、1970年(昭和45年)6月に北海 …
生活体験 小泉今日子『愛しあってるかい!』と『学園天国』は新しい時代の女性を象徴していた 2025/09/07(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 小泉今日子といえば、ショートカットのイメージがある。 トレンディドラマ『愛しあってるかい!』のイメージが強すぎるのだ。 『愛しあ …
生活体験 森拓郎「稼げる男は食事が9割」中高年のダイエットは「主食を減らして肉を食べる」 2025/09/05(金) 懐究堂主人 文化系スノッブ 森拓郎『稼げる男は食事が9割』読了。 本作『稼げる男は食事が9割』は、2016年6月にKADOKAWAから刊行されたダイエット教本であ …
生活体験 『1990年の、ハルキ・スタイル』オリーブ少女が憧れた「村上春樹」というオシャレな世界 2025/08/31(日) 懐究堂主人 文化系スノッブ 1987年(昭和62年)に『ノルウェイの森』でブレイクして以降、「村上春樹」という名前は、文学の世界を越えて浸透していった。 それは、 …
生活体験 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』生きていることの意味を探してスナップ写真を撮る 2025/08/28(木) 懐究堂主人 文化系スノッブ 内田ユキオ『ライカとモノクロの日々』読了。 本作『ライカとモノクロの日々』は、2003年(平成15年)1月に枻出版社から刊行されたエッ …
生活体験 羅臼岳のヒグマ事件は偶発事故だったのか~北海道のヒグマによる死亡事故の歴史 2025/08/23(土) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2025年(令和7年)8月、世界自然遺産に登録されている知床国立公園内の羅臼岳で、ヒグマによる死亡事故が発生した。 オホーツク管内 …
生活体験 『BE-PAL』初のフライフィッシング特集と北海道のアウトドア&釣りサイト『North Country』 2025/08/12(火) 懐究堂主人 文化系スノッブ 2000年(平成12年)、アウトドア情報誌『BE-PAL』は初めて、「フライフィッシング入門」を特集した。 別冊付録『FFフレッシャー …