お家時間をもっと充実させたい。
ティータイムにもっとこだわりたい。
そう考えている方に、昭和レトロなティーカップなんていかがでしょうか?
ヴィンテージ製品を生活に採り入れるだけで、知らなかった世界が開けますよ。
昭和レトロなティータイム
コロナ以降、お家でのティータイムにこだわっているという方、増えたんじゃないでしょうか。
我が家では、カフェへ出かける回数が減った代わりに、自宅のティータイムに力を入れるようになりました。
といっても、お菓子を豪華にするとか、お菓子の量を増やすとか、そういうことではありません(笑)
ティータイムを簡単にアップデートする方法、それは、食器をちょっと変えてみるということ。
それも、主役級と言っていいティーカップにヴィンテージ製品を使う。
何となくハードル高そうですが、昭和レトロなティーカップって、意外と簡単に手に入るんですよ。
昭和レトロなティーカップとは?
我が家では、ティーカップを3種類に使い分けています。
戦前の「アンティーク」、戦後の「ヴィンテージ」、そして「現代モノ」の3つです。
戦前のアンティーク製品は、実用よりもコレクション的な要素が大きく、毎日のコーヒーや紅茶には、スタバや作家ものの現代モノの器を使っています。
大切なのが、休日のティータイムで、ゆったりと過ごすこの時間には、戦後に生産されたヴィンテージ製品を使うことが多くなりました。
ここで言うヴィンテージとは、昭和30年代から40年代にかけて作られた、いわゆる「昭和レトロ」なカップ&ソーサのことです。
現在から50年以上前に生産された食器がほとんどですが、デザインがモダンで、同じ大量生産のものでも、現代の製品にはない手仕事の味わいがあります。
昭和レトロなカップ&ソーサを使ったティータイムは、いつもよりゆったりとしていて、単なるティータイムという以上に、気持ちをリラックスさせてくれます。
心の贅沢っていうのは、こういうことを言うのかもしれませんね。
昭和レトロなティーカップの入手方法
ヴィンテージのティーカップは、普通のお店では売っていません。
一番気軽に安価で入手できるのは「フリーマーケット」です。
特に、高齢の方が、不用品を処分しているようなお店では、自宅で使っていた古い食器を売りに出していることがあります。
不用品なのでお得に入手できますが、長年使いこまれたものであれば、傷や汚れなども多いかもしれません。
値段は100円から500円くらいまで様々です。
新品同様のキレイなもの(美品)が欲しいときは、専門店(ヴィンテージショップ)へ行きましょう。
いわゆる「骨董屋」の場合、美品を扱っていることは少ないかもしれません。
最近は、昭和レトロな雑貨を専門に扱うお店も増えて、こうした専門店では「デッドストック」と呼ばれる未使用品の売買に力を入れています。
商品の価値を理解して扱っているので、値段は高めになりますが、安心して新品同様の状態のモノを購入することができます。
値段は2,500円から5,000円くらいまで。
専門店ではコレクション的な要素が値段に反映されるので、人気のある「ノリタケ」(日本陶器)や「TOTO」(東洋陶器)の製品などは高値になりがちです。
聞いたことのないブランドの製品だと、安く売られていたりする場合もあるので、こだわらない方は、幅広く探してみるといいでしょう。
気軽に入手できるという意味では、メルカリやヤフオクもおすすめ。
地元では、なかなか見つからないデザインを発見したり、捜索範囲が広くなるのが、ネットオークションやフリマアプリの良いところですよね。
意外と高い値段を付けている場合も多いので、失敗しないよう購入価格には気を付けましょう。
昭和レトロなティーカップのブランド
実際に探してみると、昭和中期には、実にたくさんのブランドの商品が流通していたことが分かります。
時代の流行を反映したデザインもあれば、ブランドの好みを反映したものもあるので、最初のうちは、自分の好きなデザインのモノを、ゆっくりと探してみてはいかがでしょうか。
ここで、我が家のティーカップをメーカー別にご紹介したいと思います。
ノリタケ(日本陶器)
圧倒的に多いのが「日本陶器」、現在の「ノリタケ」の製品です。
昭和30年代の製品は、デザインがモダンで、芸術的なセンスを感じさせます。
とにかくすっごく書き込まれていて、一見して「凝ってるなあ」と思わせるものが多いです。
何描いてるんだか、よく分からないという難点はありますが、、、(笑)
食器を買うときは、底のマーク(裏印)に注意します。
ノリタケの製品は、時代によって裏印が異なるので、ヴィンテージを買うときは、裏印を見て時代を判別します。
昭和レトロなノリタケの商品には、「Noritake」の文字の下に「N」(日本マーク)が入っています。
会社名も「NIPPON TOKI KAISHA」(日本陶器会社)と入っているので、分かりやすいですよね。
知識のない骨董屋さんは、最近のノリタケまで「オールド・ノリタケ」と称して売っていることがあるので注意しましょう。
ちなみに、戦前のノリタケ製品を「オールド・ノリタケ」、昭和レトロなノリタケ製品を「ヴィンテージ・ノリタケ」と呼んで区別しています。
器のデザインは、洋風なものばかりではなく、和風のものも多くあります。
お正月に使いたい鶴のデザイン。
北欧風の幾何学模様のデザイン。
昭和30年代には、北欧風のデザインが、日本でも流行していたようです。
女性に人気のあるお花のデザイン。
現在の製品へ繋がるデザインですが、やっぱりニュアンスが異なりますね。
紫陽花のデザイン。
この紫陽花シリーズは、カップ&ソーサだけではなく、ティーポットやシュガーポット、ディナー皿、スープ皿など、セット一式で購入しました。
デッドストックで10,000円くらいで、初夏に活躍してくれています。
でも、個人的には、こういうヘンテコなデザインのものが好きです。
分かりやすくソーサだけで写真にしてみましたが、何だか変わってますよね?
当時は、こんな古代モチーフの食器が多かったのかもしれませんね。
たくさん見掛けるものでもないので、たまに見つけると興奮して買ってしまいます(笑)
東洋陶器(Toyotoki)
ノリタケの次によく見かけるのが「東洋陶器」(Toyotoki)です。
東洋陶器のカップ&ソーサは、奇抜なデザインのものが多く、昭和モダンを一番感じさせてくれるブランドです。
個人的に一番好きな会社なので、見つけたら、つい買ってしまうという、危険な会社でもあります(笑)
三郷陶器(Sango)
愛知県尾張旭市三郷町にある「三郷陶器」です。
東洋陶器に近いモダンデザインがカッコイイ。
セト・チャイナ(SETO Chaina)
新潟県西蒲原郡燕町にあった「瀬戸洋食器工場」(セト・チャイナ)です。
普通に見掛けるので、結構流通していたブランドなのではないかと。
瀬栄陶器(セーエー陶器)
愛知県瀬戸にあった「瀬栄陶器」(SEYEI CHINA)です。
和風デザインですが、しっかりと描き込まれています。
地のデザインとのバランスも魅力的。
瀬栄陶器は、1980年代初頭に廃業しているようです。
ナルミ(鳴海製陶)
現在も人気の「ナルミ」(鳴海製陶)です。
東洋陶器に近いモダンなデザイン。
本社は、名古屋市緑区鳴海町にありますが、戦前には「名古屋製陶」という会社だったんですね(鳴海製陶は昭和25年設立)。
こういう歴史を調べるのも楽しみ(笑)
パール・チャイナ(Pearl China)
詳細不明の「パール・チャイナ」です。
どぎつい配色がレアな感じ。
でも、やっぱりモダンなんですよね~。
古い食器を集めていると、こういう正体不明のモノに出会うことが、よくあります。
その正体を一つ一つ調べていくのも、ヴィンテージ・コレクションの楽しいところなんですよね。
ま、分からなくても、別にいいんですけど(ゆるい)。
昭和レトロな食器の参考書
本格的に、昭和レトロなティーカップ集めを始めるときには、参考書があると助かります。
昭和モダンの器たち(コロナ・ブックス)
2006年に発売された『昭和モダンの器たち』です。
2000年代って「スローライフ」や「丁寧な暮らし」が流行する中で、昭和レトロのブームも来ていたんですよね。
昭和レトロをテーマにした書籍が、たくさん刊行されましたが、昭和レトロなティーカップ集めには、この『昭和モダンの器たち』が参考になります。
ティーカップ以外にも、欲しいものが登場するかも!?
読んでいるだけで癒される、ノスタルジックなカラーブックスです。
まとめ
いかがでしたか?
古い食器を日常生活の中で使う。
それは、とても非日常的で、生活に特別感を生み出す方法の一つだと思います。
なにより、ゆっくりと流れる時間を楽しむことができる。
それが、昭和レトロなティーカップを使ってお茶を楽しむことの、大きな魅力なのかもしれませんね。
昭和レトロな食器で、週末ティータイムのアップデート、いかがでしょうか。