読書体験 フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」僕と彼女は時の流れを超えてつながっていた 2021/06/13(日) みづほ 文化系スノッブ フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」読了。 その夏休み、主人公のトムは、はしかにかかった弟ピーターから隔離されて、母の妹の家で過ごす …
読書体験 吉野弘「くらしとことば」次に詩集を読みたくなる詩人のエッセイ集 2021/06/13(日) みづほ 文化系スノッブ 吉野弘「くらしとことば」読了。 吉野弘は詩人である。 「夕焼け」という作品が広く知られている。 固くなってうつむいて/娘はどこま …
読書体験 バーニー「ササフラス・スプリングスの七不思議」特別な夏休みの過ごし方 2021/06/12(土) みづほ 文化系スノッブ ベティ・G・バーニー「ササフラス・スプリングスの七不思議」読了。 「ぼくが言ってるのは、もっと特別なもののことだよ。世界を旅し …
読書体験 ジョン・ダニング「死の蔵書」本格派ハードボイルドの文学ミステリー 2021/06/11(金) みづほ 文化系スノッブ ジョン・ダニング「死の蔵書」読了。 本書は、古本ミステリー小説である。 古本ミステリーとは何か? 古本業界に関わる人物が殺害され、古本 …
読書体験 カルヴィーノ「マルコヴァルドさんの四季」都会で暮らすナチュラリストの笑いと悲しみ 2021/06/06(日) みづほ 文化系スノッブ イタロ・カルヴィーノ「マルコヴァルドさんの四季」読了。 主人公の「マルコヴァルドさん」は、イタリアの都会で暮らす労働者である。 「S …
読書体験 有島武郎「お末の死」貧民窟の少女を自殺に追い込んだのは誰だ? 2021/06/06(日) みづほ 文化系スノッブ 有島武郎「お末の死」読了。 その年(大正2年)、お末の家では4月から6月までに4人の葬式を出した。 最初に死んだのが長く患っていた父 …
読書体験 コナン・ドイル「名探偵ホームズ 踊る人形」世界ショートセレクション 2021/06/05(土) みづほ 文化系スノッブ コナン・ドイル『名探偵ホームズ 踊る人形』読了。 ある朝、ベーカー街にあるシャーロック・ホームズの下宿に、イングランドのノーフォークで …
読書体験 【名作解説】林芙美子「放浪記」貧困の中で生きる女性の生命力と文学への情熱 2021/06/04(金) みづほ 文化系スノッブ 林芙美子『放浪記』読了。 『放浪記』は、林芙美子の書き溜めた日記の中から任意の箇所を抜き出して構成された小説である。 日記風であ …
読書体験 ジョージ・オーウェル「パリ・ロンドン放浪記」スラム街の暮らしを生々しく描く 2021/05/30(日) みづほ 文化系スノッブ ジョージ・オーウェル「パリ・ロンドン放浪記」読了。 物語は「パリ、コックドール街、午前七時」から始まる。 時代は1929 …
読書体験 安西カオリ「ブルーインク・ストーリー」水丸さんは青いインクの万年筆でスケッチを描いた 2021/05/29(土) みづほ 文化系スノッブ 安西カオリ「ブルーインク・ストーリー―父・安西水丸のこと―」読了。 安西水丸さんの長女が父・安西水丸についてのエッセイを書いた。 ニ …
読書体験 檀一雄「小説 太宰治」女郎屋通いで育まれた若き作家たちの友情 2025/01/26(日) みづほ 文化系スノッブ 檀一雄「小説 太宰治」読了。 本作「小説 太宰治」は、1964年(昭和39年)に審美社から刊行された長篇小説である。 この年、著 …
読書体験 『クウネル』庄野潤三インタビュー/静かなブームの家族小説家に学ぶ身の丈ライフ 2025/01/25(土) みづほ 文化系スノッブ 創刊時代の『クウネル』に、庄野潤三のインタビューが掲載されている。 当時、庄野潤三の家族小説は、若い女性に「静かなブーム」と呼ばれてい …
読書体験 シェクリー「不死販売株式会社」生きることの意味を問う未来転生オカルト物語 2025/01/25(土) みづほ 文化系スノッブ ロバート・シェクリー「不死販売株式会社」読了。 本作「不死販売株式会社」は、1958年(昭和33年)に発表された長篇小説である。 …
読書体験 平中悠一「ギンガム・チェック」懐かしくて新しい80年代のカルチャーライフ 2025/01/23(木) みづほ 文化系スノッブ 平中悠一『Boy in his GINGHAM-CHECK(ギンガム・チェック)』読了。 本作『ギンガム・チェック』は、1990年(平 …
読書体験 井伏鱒二『太宰治』将棋と酒と文学の師匠が見た素顔の太宰治 2025/01/22(水) みづほ 文化系スノッブ 井伏鱒二『太宰治』読了。 本作『太宰治』は、1989年(平成元年)11月に筑摩書房から刊行された随筆集である。 この年、著者は9 …
読書体験 『片岡義男と一緒に作ったブルータス』雑誌からライフスタイルを学んだ僕たちの世代 2025/01/19(日) みづほ 文化系スノッブ インターネットのなかった80年代、若者たちの知的好奇心を満たしてくれるものが雑誌だった。 特に、男性情報誌と呼ばれるカルチャー系の雑誌 …
読書体験 【徹底考察】ドストエフスキー『悪霊』村上春樹が認めた<総合小説>の読み解き方 2025/01/18(土) みづほ 文化系スノッブ フョードル・ドストエフスキー『悪霊』読了。 本作『悪霊』は、1873年(明治6年)に刊行された長編小説である。 この年、著者は5 …
読書体験 福原麟太郎「命なりけり」庄野潤三も絶賛!味わい深い人生を感じさせる随筆集 2025/01/13(月) みづほ 文化系スノッブ 福原麟太郎「命なりけり」読了。 本作「命なりけり」は、1957年(昭和32年)10月に文藝春秋新社から刊行された随筆集である。 …
読書体験 鎌田敏夫「男女7人秋物語」誰もが前向きで一生懸命だったバブル時代の全力恋愛ドラマ 2025/01/12(日) みづほ 文化系スノッブ 鎌田敏夫「男女7人秋物語」読了。 本作「男女7人秋物語」は、1988年(昭和62年)10月9日から12月18日まで放映されたテレビドラ …
読書体験 村上春樹『1Q84』から始まった「歌志内をめぐる冒険」 2025/01/11(土) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹『1Q84』に、「歌志内市」という地名が登場している。 いくつかの可能性が考えられた。 (1) 彼女は北海道の歌志内 …
音楽体験 3KINGS「りんご畑は永遠なのさ」藻岩山麓に果樹園が広がっていた友部正人の札幌時代 2025/01/25(土) みづほ 文化系スノッブ 3KINGS「りんご畑は永遠なのさ」は札幌の歌だ。 友部正人のストロベリー・フィールズは、懐かしい札幌の中にある。 藻岩山のふも …
音楽体験 80年代ビーチ・ボーイズで村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』の世界観を楽しむ 2025/01/25(土) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』(1988)には、ザ・ビーチ・ボーイズの音楽が登場している。 『ダンス・ダンス・ダンス』を読んで、 …
音楽体験 【歌詞考察】友部正人「グッドモーニングブルース」現代の発売禁止歌の意味を読み解く 2025/01/23(木) みづほ 文化系スノッブ 友部正人のベスト・アルバム『シングル コレクション』が発売された。 ミディ在籍時にリリースされた全シングル曲に加え、自主制作「グッドモ …
音楽体験 『CADILLAC』80年代が生んだ本格派ロカビリーバンドのツッパリ・ソング 2025/01/13(月) みづほ 文化系スノッブ キャディラック(CADILLAC)のベスト・アルバム『ゴールデン・ベスト 1986-1989 MOON YEARS』を聴いている。 1 …
音楽体験 【ジャパメタ】80年代シティメタルのメイクアップは日本版TOTOだったのか? 2025/01/12(日) みづほ 文化系スノッブ 1985年(昭和60年)、高校3年生のとき、突然の「メイクアップ・ブーム」があった。 クラスで一番かわいいと評判のアイドル女子が「わた …
音楽体験 【名曲考察】甲斐バンド「観覧車」若い二人には痛すぎた<結婚の理想と現実> 2025/01/01(水) みづほ 文化系スノッブ 甲斐バンド「観覧車」は、1981年(昭和56年)に発表されたアルバム『破れたハートを売り物に』に収録された作品である。 作詞・作曲とも …
音楽体験 【歌詞鑑賞】友部正人「銀座線を探して」渋谷駅の再開発を象徴的に歌う 2024/12/30(月) みづほ 文化系スノッブ 友部正人がすごい。 今年11月、『あの橋を渡る』(2020)以来、4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『銀座線を探して』を発表。 …
音楽体験 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』ロック界のラスボスが叫んだ平和への祈り 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』を購入。 あれから35年が経ったなんて、なんか信じられないけど。 ロック界に現れたラスボ …
音楽体験 『華麗なるギャツビー』サントラで読み解くジャズ・エイジ(1920年代)と音楽的世界観 2024/11/09(土) みづほ 文化系スノッブ 『ミュージック・フロム・バズ・ラーマンズ・フィルム 華麗なるギャツビー』は、2013年(平成25年)に公開された映画『華麗なるギャツビー』の …
音楽体験 カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』ウィスパー・ボイスと古民家カフェ森彦の思い出 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』は、2002年(平成14年)に発表されたデビュー・アルバムである。 原題は「Quel …
生活体験 村上春樹に学ぶダッフルコート/札幌の冬はアイビー・ファッションで乗り切ろう 2025/01/26(日) みづほ 文化系スノッブ 札幌の冬にはダッフルコートが似合う。 寒い雪の日にも、ダッフルコートは活躍してくれる。 それに、ダッフルコートは、あの村上春樹さ …
生活体験 北海道の冬はスーツ・カンパニーで買ったMOON社のツイード・ジャケットで乗り切る 2024/12/07(土) みづほ 文化系スノッブ 冬のビジネス・スタイルはツイードが基本。 なにしろ、暖かいし、クラシックなビジュアルもいい。 スーツ・カンパニーのジャケットなら …
生活体験 【偏愛】「HTBまめほん」北海道の文化や歴史をスノッブに語りたい人におすすめ 2024/12/01(日) みづほ 文化系スノッブ 小さいものが好きだから豆本が好き。 北海道が好きだから、北海道について書かれた本が好き。 そんな人に絶対刺さるのが「HTBまめほ …
生活体験 【偏愛】アンティークのビー玉は「未完成」ではあるけれど「B級品」ではない 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 古いモノを集めた、その最初が、古いビー玉だった。 別に、古いビー玉が好きだったわけではない。 古いモノを扱う、そのお店で、僕はた …
生活体験 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) みづほ 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
生活体験 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
生活体験 日本コロムビアの蓄音機型ステレオシステムで味わうラッパ・スピーカーの魅力 2024/10/05(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹の短編小説「小径」に、古い蓄音機が出てくる。 伯母のところには古い蓄音器があって、古ぼけた布張のレコオド・ケエスにレコオドが …
生活体験 昭和のセクシー系女性ヌード「お風呂こけし」には、戦後日本の暗い影が漂っている 2024/09/29(日) みづほ 文化系スノッブ 昭和の時代、秋の旅行といえば温泉地が定番だった。 北海道では「観楓会(かんぷうかい)」と称して、温泉旅館で宴会を楽しむ社員旅行も珍しく …
生活体験 昭和初期のモダンボーイが愛用したロイド眼鏡は、多くの文学作品にも登場している 2024/09/08(日) みづほ 文化系スノッブ セルロイドを素材とする丸縁眼鏡を、俗に「ロイド眼鏡」と呼ぶ。 昭和初期のトレンド・アイテムで、「モダン・ボーイ」と呼ばれるオシャレ男子 …
生活体験 昭和レトロなスピッツ人形は、宇山あゆみ的な昭和メルヘンの匂いがする。 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、昭和レトロなスピッツ人形です。 昭和30年代、飼い犬として全国でブームとなったスピッツ。 犬のマスコット …