文学鑑賞 今日出海「私の人物案内」上戸も下戸も酒が繋いだ文学仲間たちの青春 2022/01/01(土) みづほ 文化系スノッブ 今日出海「私の人物案内」読了。 本書は、1951年(昭和26年)に刊行された今日出海の随筆集である。 書名のとおり、著者の交友関係を …
文学鑑賞 車谷弘「銀座の柳」久保田万太郎から小泉信三まで、俳句とともによみがえる思い出 2022/01/01(土) みづほ 文化系スノッブ 車谷弘「銀座の柳」読了。 最初から最後まで、なんだか隙のない随筆集だという気がした。 何かの専門家が息抜きに書いたエッセイなどという …
文学鑑賞 庄野潤三「雉子の羽」オリンパスペンで撮影したスナップ写真の味わい 2022/01/01(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「雉子の羽」読了。 本作は全部で171篇の短いエピソードで構成された長編小説である。 それぞれのエピソードは、「蓬田」とその …
文学鑑賞 井伏鱒二「取材旅行」おちょろ船、葛原勾当、有本芳水から骨董屋の買い出しまで 2021/12/31(金) みづほ 文化系スノッブ 井伏鱒二「取材旅行」読了。 本作「取材旅行」は、1961年(昭和35年)に新潮社から刊行された作品集である。 この年、著者は63歳だった …
文学鑑賞 永井龍男「縁さきの風」最後の鎌倉文士が綴った極上の雑文集 2021/12/30(木) みづほ 文化系スノッブ 永井龍男「縁さきの風」読了。 本書は、昭和五十八年に刊行された雑文集(いわゆる随筆集)である。 全体の構成は大きく「四季雑記」「応答 …
文学鑑賞 青柳瑞穂「壺のある風景」旅行と骨董を愛した作家の随筆集 2021/12/25(土) みづほ 文化系スノッブ 青柳瑞穂「壺のある風景」読了。 本書は、著者が愛してやまない壺(つまり骨董品)にまつわる文章を集めた随筆集である。 と言っても、難し …
文学鑑賞 有馬頼義「聖夜の欲情」戦争と近親相姦と~姉はなぜ弟を誘ったのか? 2021/12/23(木) みづほ 文化系スノッブ 有馬頼義「聖夜の欲情」読了。 有馬頼義の小説には、いつでも戦争の悲しみがある。 「聖夜の欲情」も、一義的には、難病によっ …
文学鑑賞 富島健夫「制服の胸のここには」『小説ジュニア』創刊号の巻頭を飾ったコバルト文庫の源流 2021/12/19(日) みづほ 文化系スノッブ 富島健夫「制服の胸のここには」読了。 本作『制服の胸のここには』は、1976年(昭和51年)6月に集英社から刊行された長篇小説 …
文学鑑賞 福原麟太郎「野方閑居の記」昭和を代表する名エッセイストの自選随想集 2021/12/19(日) みづほ 文化系スノッブ 福原麟太郎「野方閑居の記」読了。 庄野潤三の作品を読むようになって覚えたことのひとつに、「福原麟太郎の随筆を読むこと」というの …
文学鑑賞 井伏鱒二追悼文集「尊魚堂主人」多くの仲間に愛された最後の昭和文士 2021/12/12(日) みづほ 文化系スノッブ 「尊魚堂主人-井伏さんを偲ぶ」読了。 本書は、2000年(平成12年)に刊行された井伏鱒二追悼文集である。 井伏鱒二が没 …
文学鑑賞 庄野潤三「エイヴォン記」ルーツ・オブ・庄野文学と孫娘フーちゃんの華やかなデビュー 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「エイヴォン記」読了。 本作『エイヴォン記』は、1989年(平成元年)8月に講談社から刊行された長篇随筆である。 初出は …
文学鑑賞 村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』ジャンクな時代<1980年代> 2024/11/17(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』読了。 本作『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』は、1987年(昭和62年 …
文学鑑賞 小沼丹「更紗の絵」戦前・戦後の崩壊と復活を描いた自伝的青春小説が切ない 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹「更紗の絵」読了。 本作「更紗の絵」は、1972年(昭和47年)6月にあすなろ社から刊行された長篇小説である。 初出は、1 …
文学鑑賞 庄野潤三「明夫と良二」児童文学で読む仲良し家族の歴史物語は長女の結婚から生まれた 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「明夫と良二」読了。 本作「明夫と良二」は、1972年(昭和47年)4月に岩波書店から刊行された長篇小説である。 この年 …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「眠り(ねむり)」車を揺さぶる黒い影の男たちは彼女自身の悲鳴だった 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「眠り」読了。 本作「眠り」は、1990年(平成2年)1月に文藝春秋から刊行された作品集『TVピープル』に収録された短篇小説で …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「かえるくん、東京を救う」アンナ・カレーニナと白夜の意味とは? 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「かえるくん、東京を救う」読了。 本作「かえるくん、東京を救う」は、2000年(平成12年)2月に新潮社から刊行された作品集『 …
文学鑑賞 ケストナー「飛ぶ教室」友情・努力・勝利の少年ジャンプみたいなクリスマス物語 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」読了。 本作「飛ぶ教室」は、1933年(昭和8年)に刊行された長篇小説である。 この年、著者は …
文学鑑賞 【徹底解説】トルストイ「アンナ・カレーニナ」悲劇の不倫妻はなぜ鉄道自殺したのか? 2024/11/08(金) みづほ 文化系スノッブ レフ・トルストイ「アンナ・カレーニナ」読了。 本作「アンナ・カレーニナ」は、1875年(明治8年)から1977年(明治10年)まで『ロ …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「午後の最後の芝生」失恋男子の喪失感と自己救済を読み解く 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「午後の最後の芝生」読了。 本作「午後の最後の芝生」は、2024年(令和6年)9月に、スイッチ・パブリッシングから刊行された短 …
文学鑑賞 小沼丹「不思議なソオダ水」高度経済成長期のサラリーマンの心を癒した、幻の酒場物語集 2024/11/03(日) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹「不思議なソオダ水」読了。 本作「不思議なソオダ水」は、1969年(昭和45年)11月に三笠書房から刊行された短篇小説集である。 …
音楽鑑賞 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』ロック界のラスボスが叫んだ平和への祈り 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』を購入。 あれから35年が経ったなんて、なんか信じられないけど。 ロック界に現れたラスボ …
音楽鑑賞 『華麗なるギャツビー』サントラで読み解くジャズ・エイジ(1920年代)と音楽的世界観 2024/11/09(土) みづほ 文化系スノッブ 『ミュージック・フロム・バズ・ラーマンズ・フィルム 華麗なるギャツビー』は、2013年(平成25年)に公開された映画『華麗なるギャツビー』の …
音楽鑑賞 カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』ウィスパー・ボイスと古民家カフェ森彦の思い出 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』は、2002年(平成14年)に発表されたデビュー・アルバムである。 原題は「Quel …
音楽鑑賞 ルースターズ『アンリリースド』サンハウスとストーンズから生まれたロックンロールバンドの原点 2024/11/03(日) みづほ 文化系スノッブ ルースターズ『unreleased(アンリリースド)』は、1987年(昭和62年)に発売された初期未発表作品集である。 初期ルースター …
音楽鑑賞 ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』クライスラーの名曲をエルマンのヴァイオリンで聴く豪華コラボ 2024/10/21(月) みづほ 文化系スノッブ ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』。 クライスラーの名曲を、エルマンの演奏で聴くことができる。 ミッシャ・エルマンの初来日 …
音楽鑑賞 1969年の新宿西口地下広場に燃えた東京フォークゲリラについて語るときにバブル世代の我々の語ること 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ 『1969新宿西口地下広場』という映画を観た。 1969年(昭和44年)の夏、新宿西口の地下広場に登場した「フォークゲリラ」を追った、 …
音楽鑑賞 竹内まりやの名曲「駅」に隠されていたのは、元カレへの応援メッセージだった!? 2024/10/11(金) みづほ 文化系スノッブ NHKの『The Covers』の「竹内まりやナイト!~デビュー45周年スペシャル~」で、クレイジーケンバンドが「駅」をカバーしているのを聴 …
音楽鑑賞 いなむら一志「ゴキゲン曜日はいつも」~土曜日の朝は『遊々アウトドア』で始まった90年代 2024/10/08(火) みづほ 文化系スノッブ 90年代のアウトドアブームの時代、北海道でいちばん人気があったのが、フォークシンガーのいなむら一志だろう。 なにしろ、いなむらさんは、 …
音楽鑑賞 ベスト盤『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』で振り返るブレッド&バターの歴史 2024/09/22(日) みづほ 文化系スノッブ ブレッド&バターのデビュー55周年を記念するベストアルバム『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』が発売さ …
音楽鑑賞 デフォルメされた良質の青春『Eternal Best』で読み解く菊池桃子シティポップの歌詞世界 2024/09/21(土) みづほ 文化系スノッブ 菊池桃子のデビュー40周年記念ベストアルバム 『Eternal Best』が発売された。 「eternal」には「永遠の」という意味が …
偏愛百貨 【偏愛】アンティークのビー玉は「未完成」ではあるけれど「B級品」ではない 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 古いモノを集めた、その最初が、古いビー玉だった。 別に、古いビー玉が好きだったわけではない。 古いモノを扱う、そのお店で、僕はた …
偏愛百貨 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) みづほ 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
偏愛百貨 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
偏愛百貨 日本コロムビアの蓄音機型ステレオシステムで味わうラッパ・スピーカーの魅力 2024/10/05(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹の短編小説「小径」に、古い蓄音機が出てくる。 伯母のところには古い蓄音器があって、古ぼけた布張のレコオド・ケエスにレコオドが …
偏愛百貨 昭和のセクシー系女性ヌード「お風呂こけし」には、戦後日本の暗い影が漂っている 2024/09/29(日) みづほ 文化系スノッブ 昭和の時代、秋の旅行といえば温泉地が定番だった。 北海道では「観楓会(かんぷうかい)」と称して、温泉旅館で宴会を楽しむ社員旅行も珍しく …
偏愛百貨 昭和初期のモダンボーイが愛用したロイド眼鏡は、多くの文学作品にも登場している 2024/09/08(日) みづほ 文化系スノッブ セルロイドを素材とする丸縁眼鏡を、俗に「ロイド眼鏡」と呼ぶ。 昭和初期のトレンド・アイテムで、「モダン・ボーイ」と呼ばれるオシャレ男子 …
偏愛百貨 昭和レトロなスピッツ人形は、宇山あゆみ的な昭和メルヘンの匂いがする。 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、昭和レトロなスピッツ人形です。 昭和30年代、飼い犬として全国でブームとなったスピッツ。 犬のマスコット …
偏愛百貨 昭和の修学旅行で活躍したハーフサイズカメラ「オリンパスペンEE-3」 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、オリンパス・ペンです。 小学生でも安心して使うことのできたハーフサイズカメラ。 2000年代のカメラブー …
偏愛百貨 覚えていますか?中島みゆきと吉岡秀隆がコラボした「たくぎん」のテレビCMがあったことを。 2024/01/01(月) みづほ 文化系スノッブ たくぎんのテレビCMで、中島みゆきの曲が流れていました。 画面に登場しているのは、俳優の吉岡秀隆さん。 あの頃、たくぎんはまだ元 …
偏愛百貨 レビュー。旅行ミニマリストおすすめの小さな財布「無印良品 ポリエステルトラベル用ウォレット」 2023/10/24(火) みづほ 文化系スノッブ 旅行や出張に活躍する小さな財布。 僕は、無印良品の「ポリエステルトラベル用ウォレット」を愛用しています。 旅行ミニマリストおすす …