文学鑑賞 永井龍男「胡桃割り」少年から大人への成長を父の思い出で語る 2022/09/07(水) みづほ 文化系スノッブ 永井龍男「胡桃割り」読了。 本作「胡桃割り」は、1948年(昭和23年)の「学生」に発表された短篇小説である。 胡桃割り思い出す父親 …
文学鑑賞 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」彼女の恋人はセメント工場の事故で死んだ 2022/09/05(月) みづほ 文化系スノッブ 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」読了。 本作は、1926年(大正15年)の「文藝戦線」に発表されたプロレタリア文学の作品である。 セ …
文学鑑賞 佐多稲子「キャラメル工場から」昭和初期のブラック職場で働く若い女性たち 2022/09/04(日) みづほ 文化系スノッブ 佐多稲子「キャラメル工場から」読了。 本作「キャラメル工場から」は、昭和3年に発表されたプロレタリア文学の名作である。 キャラメル工 …
文学鑑賞 【名作深読み】太宰治「走れメロス」友情の美談を「おかしい」と感じる感覚こそ正解 2022/09/03(土) みづほ 文化系スノッブ 太宰治「走れメロス」読了。 本作「走れメロス」は、1940年(昭和15年)5月『新潮』に発表された短編小説である。 この年、著者 …
文学鑑賞 梅崎春生「悪酒の時代・猫のことなど」文士が最も人間らしく生きていた時代の随筆集 2022/08/29(月) みづほ 文化系スノッブ 梅崎春生「悪酒の時代・猫のことなど」読了。 本書『悪酒の時代・猫のことなど』は、1974年(昭和49年)に五月書房から刊行された、梅崎春生 …
文学鑑賞 庄野潤三「紺野機業場」北陸の織物工場で生きる庶民の半生から見えてきたもの 2022/08/28(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「紺野機業場」読了。 本作「紺野機業場」は、石川県小松市安宅にある小さな織物工場を舞台とした長編小説である。 1969年 …
文学鑑賞 庄野潤三「散歩道から」家族を想い、故人を偲び、故郷を懐かしむ、老境の随想 2022/08/28(日) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「散歩道から」読了。 本書『散歩道から』は、1995年(平成7年)に刊行された庄野潤三の随筆集である。 この年、庄野さん …
文学鑑賞 浅見淵「新編・燈火頬杖」文芸評論家が描く昭和の私小説作家たちの素顔 2022/08/27(土) みづほ 文化系スノッブ 浅見淵「新編・燈火頬杖」読了。 本書は、文芸評論家・浅見淵の精選随筆集である。 「新編」とあるのは、昭和45年刊行の『燈火頬杖』 …
文学鑑賞 真尾悦子「阿佐ヶ谷貧乏物語」文士たちの戦後を妻の視点から回想する 2022/08/24(水) みづほ 文化系スノッブ 真尾悦子「阿佐ヶ谷貧乏物語」読了。 本書「阿佐ヶ谷貧乏物語」は、敗戦直後の阿佐ヶ谷で暮らした日々の回想録である。 終戦直後の「貧乏」 …
文学鑑賞 高橋輝次編「古本漁りの魅惑」意外と硬派な古書エッセイのアンソロジー 2022/08/21(日) みづほ 文化系スノッブ 高橋輝次編「古本漁りの魅惑」読了。 本書「古本漁りの魅惑」は、古書について書かれた古今のエッセイをまとめた、いわゆるアンソロジーである。 …
文学鑑賞 庄野潤三「エイヴォン記」ルーツ・オブ・庄野文学と孫娘フーちゃんの華やかなデビュー 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「エイヴォン記」読了。 本作『エイヴォン記』は、1989年(平成元年)8月に講談社から刊行された長篇随筆である。 初出は …
文学鑑賞 村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』ジャンクな時代<1980年代> 2024/11/17(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』読了。 本作『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』は、1987年(昭和62年 …
文学鑑賞 小沼丹「更紗の絵」戦前・戦後の崩壊と復活を描いた自伝的青春小説が切ない 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹「更紗の絵」読了。 本作「更紗の絵」は、1972年(昭和47年)6月にあすなろ社から刊行された長篇小説である。 初出は、1 …
文学鑑賞 庄野潤三「明夫と良二」児童文学で読む仲良し家族の歴史物語は長女の結婚から生まれた 2024/11/16(土) みづほ 文化系スノッブ 庄野潤三「明夫と良二」読了。 本作「明夫と良二」は、1972年(昭和47年)4月に岩波書店から刊行された長篇小説である。 この年 …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「眠り(ねむり)」車を揺さぶる黒い影の男たちは彼女自身の悲鳴だった 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「眠り」読了。 本作「眠り」は、1990年(平成2年)1月に文藝春秋から刊行された作品集『TVピープル』に収録された短篇小説で …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「かえるくん、東京を救う」アンナ・カレーニナと白夜の意味とは? 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「かえるくん、東京を救う」読了。 本作「かえるくん、東京を救う」は、2000年(平成12年)2月に新潮社から刊行された作品集『 …
文学鑑賞 ケストナー「飛ぶ教室」友情・努力・勝利の少年ジャンプみたいなクリスマス物語 2024/11/10(日) みづほ 文化系スノッブ エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」読了。 本作「飛ぶ教室」は、1933年(昭和8年)に刊行された長篇小説である。 この年、著者は …
文学鑑賞 【徹底解説】トルストイ「アンナ・カレーニナ」悲劇の不倫妻はなぜ鉄道自殺したのか? 2024/11/08(金) みづほ 文化系スノッブ レフ・トルストイ「アンナ・カレーニナ」読了。 本作「アンナ・カレーニナ」は、1875年(明治8年)から1977年(明治10年)まで『ロ …
文学鑑賞 【深読み考察】村上春樹「午後の最後の芝生」失恋男子の喪失感と自己救済を読み解く 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ 村上春樹「午後の最後の芝生」読了。 本作「午後の最後の芝生」は、2024年(令和6年)9月に、スイッチ・パブリッシングから刊行された短 …
文学鑑賞 小沼丹「不思議なソオダ水」高度経済成長期のサラリーマンの心を癒した、幻の酒場物語集 2024/11/03(日) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹「不思議なソオダ水」読了。 本作「不思議なソオダ水」は、1969年(昭和45年)11月に三笠書房から刊行された短篇小説集である。 …
音楽鑑賞 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』ロック界のラスボスが叫んだ平和への祈り 2024/11/15(金) みづほ 文化系スノッブ 『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』を購入。 あれから35年が経ったなんて、なんか信じられないけど。 ロック界に現れたラスボ …
音楽鑑賞 『華麗なるギャツビー』サントラで読み解くジャズ・エイジ(1920年代)と音楽的世界観 2024/11/09(土) みづほ 文化系スノッブ 『ミュージック・フロム・バズ・ラーマンズ・フィルム 華麗なるギャツビー』は、2013年(平成25年)に公開された映画『華麗なるギャツビー』の …
音楽鑑賞 カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』ウィスパー・ボイスと古民家カフェ森彦の思い出 2024/11/04(月) みづほ 文化系スノッブ カーラ・ブルーニ『ケルカン・マ・ディ〜風のうわさ』は、2002年(平成14年)に発表されたデビュー・アルバムである。 原題は「Quel …
音楽鑑賞 ルースターズ『アンリリースド』サンハウスとストーンズから生まれたロックンロールバンドの原点 2024/11/03(日) みづほ 文化系スノッブ ルースターズ『unreleased(アンリリースド)』は、1987年(昭和62年)に発売された初期未発表作品集である。 初期ルースター …
音楽鑑賞 ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』クライスラーの名曲をエルマンのヴァイオリンで聴く豪華コラボ 2024/10/21(月) みづほ 文化系スノッブ ミッシャ・エルマン『クライスラー愛奏曲集』。 クライスラーの名曲を、エルマンの演奏で聴くことができる。 ミッシャ・エルマンの初来日 …
音楽鑑賞 1969年の新宿西口地下広場に燃えた東京フォークゲリラについて語るときにバブル世代の我々の語ること 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ 『1969新宿西口地下広場』という映画を観た。 1969年(昭和44年)の夏、新宿西口の地下広場に登場した「フォークゲリラ」を追った、 …
音楽鑑賞 竹内まりやの名曲「駅」に隠されていたのは、元カレへの応援メッセージだった!? 2024/10/11(金) みづほ 文化系スノッブ NHKの『The Covers』の「竹内まりやナイト!~デビュー45周年スペシャル~」で、クレイジーケンバンドが「駅」をカバーしているのを聴 …
音楽鑑賞 いなむら一志「ゴキゲン曜日はいつも」~土曜日の朝は『遊々アウトドア』で始まった90年代 2024/10/08(火) みづほ 文化系スノッブ 90年代のアウトドアブームの時代、北海道でいちばん人気があったのが、フォークシンガーのいなむら一志だろう。 なにしろ、いなむらさんは、 …
音楽鑑賞 ベスト盤『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』で振り返るブレッド&バターの歴史 2024/09/22(日) みづほ 文化系スノッブ ブレッド&バターのデビュー55周年を記念するベストアルバム『ザ・シングルズ -55th Anniv. All Time Best-』が発売さ …
音楽鑑賞 デフォルメされた良質の青春『Eternal Best』で読み解く菊池桃子シティポップの歌詞世界 2024/09/21(土) みづほ 文化系スノッブ 菊池桃子のデビュー40周年記念ベストアルバム 『Eternal Best』が発売された。 「eternal」には「永遠の」という意味が …
偏愛百貨 【偏愛】アンティークのビー玉は「未完成」ではあるけれど「B級品」ではない 2024/11/23(土) みづほ 文化系スノッブ 古いモノを集めた、その最初が、古いビー玉だった。 別に、古いビー玉が好きだったわけではない。 古いモノを扱う、そのお店で、僕はた …
偏愛百貨 チープなのにアーティスティック!オールドなトイデジ「デジタルハリネズミ」で撮った写真はなぜか懐かしい 2024/10/20(日) みづほ 文化系スノッブ デジタルハリネズミ2(トリプルプラス)を持って、街に出た。 懐かしいトイデジで撮る街は、どこか懐かしい感じがした。 110トイカメラ …
偏愛百貨 ION AUDIOの初心者向け1万円レコードプレーヤー『Archive LP』の簡単な使い方 2024/10/15(火) みづほ 文化系スノッブ ブックオフからオリジナルのレコードプレーヤーが発売される。 エントリークラスのレコードプレーヤーの世界が、ますます充実しているらしい。 …
偏愛百貨 日本コロムビアの蓄音機型ステレオシステムで味わうラッパ・スピーカーの魅力 2024/10/05(土) みづほ 文化系スノッブ 小沼丹の短編小説「小径」に、古い蓄音機が出てくる。 伯母のところには古い蓄音器があって、古ぼけた布張のレコオド・ケエスにレコオドが …
偏愛百貨 昭和のセクシー系女性ヌード「お風呂こけし」には、戦後日本の暗い影が漂っている 2024/09/29(日) みづほ 文化系スノッブ 昭和の時代、秋の旅行といえば温泉地が定番だった。 北海道では「観楓会(かんぷうかい)」と称して、温泉旅館で宴会を楽しむ社員旅行も珍しく …
偏愛百貨 昭和初期のモダンボーイが愛用したロイド眼鏡は、多くの文学作品にも登場している 2024/09/08(日) みづほ 文化系スノッブ セルロイドを素材とする丸縁眼鏡を、俗に「ロイド眼鏡」と呼ぶ。 昭和初期のトレンド・アイテムで、「モダン・ボーイ」と呼ばれるオシャレ男子 …
偏愛百貨 昭和レトロなスピッツ人形は、宇山あゆみ的な昭和メルヘンの匂いがする。 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、昭和レトロなスピッツ人形です。 昭和30年代、飼い犬として全国でブームとなったスピッツ。 犬のマスコット …
偏愛百貨 昭和の修学旅行で活躍したハーフサイズカメラ「オリンパスペンEE-3」 2024/02/18(日) みづほ 文化系スノッブ 今回の青春ベストバイは、オリンパス・ペンです。 小学生でも安心して使うことのできたハーフサイズカメラ。 2000年代のカメラブー …
偏愛百貨 覚えていますか?中島みゆきと吉岡秀隆がコラボした「たくぎん」のテレビCMがあったことを。 2024/01/01(月) みづほ 文化系スノッブ たくぎんのテレビCMで、中島みゆきの曲が流れていました。 画面に登場しているのは、俳優の吉岡秀隆さん。 あの頃、たくぎんはまだ元 …
偏愛百貨 レビュー。旅行ミニマリストおすすめの小さな財布「無印良品 ポリエステルトラベル用ウォレット」 2023/10/24(火) みづほ 文化系スノッブ 旅行や出張に活躍する小さな財布。 僕は、無印良品の「ポリエステルトラベル用ウォレット」を愛用しています。 旅行ミニマリストおすす …